歯科
中山駅前歯科
- JR横浜線・横浜市営地下鉄グリーンライン「中山駅」から徒歩1分
- 神奈川県横浜市緑区台村町324 貴光ビル1F
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- 営業時間:月~日10:00~13:00、月~金15:00~20:00、土・日14:00~17:00
- 定休日:祝日
個性を尊重して人の心に寄り添う医療! 患者さんの声に耳を傾けてこそ可能になるのが、個々に応じた確実、丁寧な歯科治療。そこに差別はない。レインボーのフラッグを掲げてLGBTの方も気軽に受診できる歯科医院

駅前なので通院に便利! 明るい雰囲気で小さな子どもからお年寄りまで、誰もが気軽に受診しやすい歯科医院
2018年04月17日
LGBTは、女性同性愛者(レズビアン)、男性同性愛者(ゲイ)、両性愛者(バイセクシュアル)、トランスジェンダーの英語の頭文字をとった表現で、一般的には性的少数者の総称として使われることが多い。
最近では、マスコミが、LGBTについて理解を深める方向性で取り上げることが多くなり、行政の対応も進んできている。けれども、依然としてLGBTが当たり前に受け入れられる、生きやすい社会とは言えないように思うが、皆さんの認識はどうだろうか?
そうした中で、LGBTを積極的に受け入れる歯科医院があると伺った。どのような取り組みをしているのだろうか。正直、想像がつかないし、なんだか難しい話になるのではないかと、ちょっと緊張しながら、取材に向かう。
中山駅前と新羽駅前。明るい雰囲気の歯医者さん!
歯科医院でLGBTを積極的に受け入れる取り組みを始めたのは、医療法人社団愛誓会理事長、北村秀哉(きたむら・ひでや)さん。
緑区の中山駅前歯科と、港北区の新羽駅前歯科の2院を経営している。
明るく気さくな対応に、気構えていた取材陣も和む
まずは、北村理事長のご経歴から。
北村理事長は鶴見大学大学院卒業後、北海道の名寄(なよろ)市の歯科医院に「最北端の口腔外科医」として勤務の後、東京目黒の武蔵小山に歯科医院を開業した。
「その医院は年中無休で働き詰め。休む暇もなく1年半ほどやって、人生が見えちゃったんだよね」と振り返る。
その後、自らが考える歯科を実現したいと、2000(平成12)年に中山駅前に、2002(平成14)年には新羽駅前に歯科医院を開業した。
「この地域はファミリー層が多いので、患者さんは小さなお子さんやその保護者、特にお母さんが対象になります。患者さんのニーズによりそって、どうやったら歯医者さんに来てくれるかを考えてやってきました」と話す。
かわいらしく、明るい外観が印象的な中山駅前歯科
ドアを開けると、待合スペースにドンと置かれた車、そして大きなクリスマスツリーが目に飛び込んでくる。天井には小さな子どもに人気のあるキャラクターや、妙に精巧なガンダムのプラモデルがぶら下がっていた。
ディスプレイは時期ごとに変わる。子どもたちはその変化も楽しみにしているとか
ディスプレイは、ほぼ理事長が一人で考えているのだそう。季節やニーズに合ったディスプレイで患者さんが楽しく、気持ちよく来てもらえるよう工夫をこらしている。
よく見ると、ガンプラは歯ブラシを持っている
こちらは、歯科技工士によるプロ仕上げ。細部へのこだわりがスゴイ!
「ガンダムは、子どもというよりお父さん向けですね」と北村理事長。確かに、お父さんがひそかに楽しんでいる姿が見えてくるようだ。休日にお父さんが子どもを歯医者さんに連れていってくれたら、お母さんもうれしい!
なんと、おもちゃじゃなく本物のダイハツのミゼットⅡが
港北区の新羽駅前歯科も「ホントに歯医者さん?」と思うようなポップな外観
待合スペースもさらにかわいく、まるでおもちゃ屋さんみたいだ
子どもが喜びそうな雰囲気で、お母さんも安心して来院できる歯科医院へと心を配ってきたことが伝わってくる。
でも、ここで、あらためて事前に伺っていたコンセプトを思い出す。
「LGBTの方を積極的に受け入れていると伺ったんですけど・・・?」と話を切り出すと、「はい、そうです。子どもやお母さんが通いやすい歯科でありたいことに変わりはないですが、看板をこの2月(2018年)にレインボーに換えたんです」とのお答え。
こちらは新羽駅前歯科の看板。確かに、カラフルなレインボー!
中山駅前歯科にもレインボー
でも、これがLGBTとどのように関わるのだろう?
「『レインボーフラッグ』はLGBTの尊厳とその社会運動を象徴する旗なんです。看板をレインボーにすることで、LGBTの方に、気軽に来院してくださいという意図が伝わればと考えました」と話してくれた。
なるほど、そういうことだったのか。レインボーフラッグについて知識がなく、そこに大切な意味が込められているとは全く気づかなかった。筆者と同様に、レインボーフラッグを知らなかった方々は、この機会にあらためて、そこに込められた想いを確認してみてはいかがだろうか。
最も広く使われているのは6色のバージョンフラッグだとか
では、医院ではLGBTの方に対して具体的にどのような対応をしているのだろうか。
レインボーの看板に込められた想い
話は20年ほど前にさかのぼる。知人の歯科医が開業する際、レインボーフラッグの意味を知らずに、デザインとして看板にレインボーを使ったところ、LGBTの方が多く来院するようになったという。
「開業したのが代々木だという場所柄もありますが、LGBTの方々にとって象徴的な意味を持つレインボーが、自分たちを受け入れてくれることのメッセージとして伝わったのだと思います」と北村理事長。
レインボーの看板を掲げるきっかけは20年も前にあった
そのころから、LGBTの積極的な受け入れに関心を持っていた理事長だが、世間での理解が不十分な状況の中、住宅街にある同医院で、そこに踏み出すことはできずにいた。けれども、現在、LGBTへの関心が高まり、マスコミも取り上げるようになった。東京都渋谷区では、同性カップルに対し、結婚に準じる関係と認める「パートナーシップ証明」が発行されるようになり、横浜市でもLGBT向けの相談事業、居場所づくり事業を始めるなど行政も対応を進めている。時代は確実に変わったのだ。
横浜市もLGBT支援事業に取り組んでいる
「日本でのLGBTの割合は7~8%だといわれています。決して特殊な存在ではないですね。それでも今、『LGBT、歯科』で検索しても、積極的に受け入れている歯科医院は1件も出てこない。もちろん、アンダーグラウンドでやっているところはあると思いますが、ほかがどこもやっていないなら私が先陣を切ろうと。LGBTの方にとっての壁を取り除いて、気軽に受診できるような歯科医院にしたいと考えました」と理事長は語る。
LGBTの方にとって何が受診の障害になるのだろう?(新羽駅前歯科)
「たとえば、保険証が男性名になっているけれど、見た目が女性という人がいる。そのことで嫌な経験をしたり、どう思われるだろうと不安があったりすると、怖くて受診できないといいます。ここでは、好奇な目で見たりしないし、ごく普通に受け入れます」と話してくれた。また、そうしたことに配慮して、患者さんをフルネームで呼ばずに、名字で呼ぶようにしているそうだ。
診察台に座るまでには、まだハードルがある場合も(新羽駅前歯科)
LGBTの方は、問診票の記入でつまずくことも多い。問診票というのは、名前を書いた後に男女の別に○をつけるのが昔からの慣習。LGBTの方はそこをどう書いていいか分からず、困ってしまうことがあるのだという。
そうした困惑をなくしたいと考え、同院ではずいぶん前から男女の別を記入する欄をなくしている。
「よく考えてみたら、妊娠に関すること以外は男女の別は関係ないんですね。そんなところでつまずいてほしくないです」と北村理事長。
「誰もが気軽に受診できるようにしたいです」
歯科の治療には外見にかかわる面も大きく、歯の大きさや形、色などで、男性らしさ、女性らしさを表現できる部分もある。同歯科では、LGBTの方に配慮する意味もあり、男性だから、女性だからと決めつける形で治療を進めることは避けている。
「ごく自然に、患者さんが希望を話してくれるようにと考えています。LGBTだからと特別なことをするわけではなく、普通に接するだけのこと」という言葉に、患者さん一人ひとりを大切にする姿勢が強く感じられた。
基本情報
店名 | 中山駅前歯科 ナカヤマエキマエシカ |
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ジャンル | 歯科 |
住所 | 〒226-0014 神奈川県横浜市緑区台村町324 貴光ビル1F![]() |
アクセス | JR横浜線・横浜市営地下鉄グリーンライン「中山駅」から徒歩1分 |
駐車場 | クリニックの前に提携駐車場がございます。 ※受付に駐車券をご提示いただくと、駐車料金が1時間無料になります。 |
TEL1 | 045-938-4618 「はまれぽを見た」とお伝えください |
TEL2 | |
FAX | |
営業時間 | 月~日10:00~13:00、月~金15:00~20:00、土・日14:00~17:00 |
定休日 | 祝日 |
URL | http://www.musiba.jp/ |
カード利用 | |
個室 |