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「港の見える丘公園」がリニューアル? 山手税関プール跡地にできる庭園「ブラフ99ガーデン」って?

ココがキニナル!

「ブラフ99ガーデン」という言葉を目にしました。庭園を作る計画のようなのですが、是非詳しく調査して欲しいです。キニナル!(tokuさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

港の見える丘公園の一部として、地元住民が横浜市とともに公園整備を進めてきたこの場所の愛称。横浜みどり税の活用としては、画期的な試み

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ライター:河野 哲弥

現地待ち合わせに、期待大!



投稿にあった「ブラフ99ガーデン」。
さっそくインターネットで調べてみたが、これといった手がかりは見つけられなかった。唯一あったのは、横浜市の「市税のページ」に掲載されていた、こんな図面。
 


確かに、庭園を作る計画のようだ


そこで、右上に記載されていた横浜市環境創造局公園緑地整備課に取材を申し込んでみたところ、「現地で待ち合わせしましょう」とのこと。
 


場所は赤く囲った部分(Google mapより)


実際に見どころなどを確認しながら、細かな説明をしてもらえそう。ところが喜んだのもつかの間、現地には、こんな景色が広がっていた。
 


まさかの工事中、完成は3月末予定



場所は、地番でいうと横浜市中区山手町99。「ウチキパン」の先を左に折れて、階段と坂道を登り切った付近である。
 


どう考えてもここ、庭園は未完成だった


中央に見えるグレーの建物は、横浜地方気象台。その手前に隣接する、広さ約1000平方メートルの区画で、工事が行われていた。

そのとき声をかけてくださったのが、環境創造局公園緑地整備課の道場守里(どうばしゅり)さんと、吉野美沙樹(よしのみさき)さん。お二人に「ブラフ99ガーデン」という言葉の意味も含めて、詳細な内容を伺うことにしてみよう。

まず、この場所はもともと「横浜税関山手プール」といって、海を控えた横浜ならではの、税関職員に向けた訓練用施設であったようだ。
 


西側から見た、工事現場内部の様子


ところが2011(平成23)年7月、国による土地売却の動きが新聞報道された。

これに敏感だったのが、地元の自治体や町内会などで組織された「山手まちづくり推進会議」や、地域の緑化推進団体(現「山手のみどり会」)。マンションなどが建設されることを危惧した両団体は、横浜市に対し、土地取得の要望書を約2500件の署名とともに提出した。

その後、市は都心部の緑化や観光地としても重要な位置にあるこの土地に対し、「緑化を行うための用地」として取得を進める具体的な手続きに入ることを表明。その財源の一部には、横浜みどり税約2億円が使われることになった。

最終的に港の見える丘公園の拡張部として公園化が決定すると、地域住民による自主的なアンケートが行われ、再び要望書とともに提出された。これに対し市は、地元の意向が反映されるよう、2013(平成25)年5月と6月に意見交換会を実施した。
 


こうしてまとめられたのが、「ブラフ99ガーデン」(資料提供:横浜市)


回収したアンケート722通の中で多かったのは、「山手の歴史をいかした景観づくり」や「元町公園・港の見える丘公園を結ぶグリーンベルト」の創設など。
 


「港の見える丘公園」の拡張工事である旨が記載されている


道場さんによれば、「ブラフ99ガーデン」というのは正式名称ではなく、愛称のようなものであるらしい。

「『ブラフ(bluff)』とは、英語で切り立った崖を意味し、居留地にいた外国人が起伏の多い山手地区を指して使っていた言葉。地名のようにも使われ、この場所が99番地であったことから、そう名付けました。地域の方にも、親しみを持ってもらえるのでは」とのこと。

公園の名称には使われないのかたずねてみると、名前としてはあくまで「港の見える丘公園」で、飛び地のような形になるそうだ。
では、どのようなポイントに地域の声が生かされていくのか、もう少し具体的な内容を見ていこう。