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磯子区、国道357号線脇に突如現れる謎の土俵の正体は?

ココがキニナル!

国道357号線信号「新中原北側」近くのテニスコートのとなりに相撲の土俵のようなものが見えたのですが、横浜で相撲の稽古とかしているところがある?(あずきさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

国道357号線脇にある土俵は株式会社IHI横浜事業所の所有物で毎週水曜日就業時間後に社内の相撲部が使用している

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ライター:山崎 島

以前友達に悩みを相談したとき、とても深刻な顔をして突然「相撲をとろう」と言われた。え・・・な、なんで? 突然のことに面食らってしまい、何もできなかった。が、今思えば彼にとっても何かしら考えがあったはず。あの時とっとけばよかった・・・と6年ぐらい後悔している。その念あってか、磯子区にあるという土俵を調査することになった。



土俵を求めて

磯子区役所へ問い合わせて、件(くだん)の土俵が株式会社IHI(本社:東京都江東区、資本金:1071億円、従業員数:8331名)横浜事業所の所有物だということが判明。早速取材をお願いすると、なんと投稿にあったのは相撲部の土俵とのことで、その活動も見せていただけることに!!
 


お勤め帰りの方がたくさん


JR根岸線・新杉田駅から徒歩約15分。編集部・山岸とザキヤマはお勤め帰りの方とは反対方向へまっすぐ歩く。土俵はIHIの正門から更に磯子方面に歩いた道路の反対側にある。
 


Google Mapより
 

殺風景な道をずんずん行くと
 

見えてくる
 

おおお


こちらの土俵は、テニスコートやゲートボール場が隣接されたIHIの敷地の中にある。入口が分からず、しばらくウロウロしたが、なんとか敷地内へ入ることができた。
 


暗がりの中
 

明るく照らされた土俵が
 

立派・・・


こんなに近くで土俵を見たのは初めてのザキヤマギシ。どっしりとした佇まいに神々しさを感じた。既に土俵には部員の方々が準備を初めていた。この日はとても肌寒かったが、みなさんまわし姿。
 


IHIの体育文化活動担当をなさっている塚田さん


こちらは総務部・塚田さん。IHI横浜事業所で部活動の担当をされている。とっても爽やかな方だった。事業所内には、テニス・合気道・剣道などの7つの部があり、相撲部もそのうちの一つ。

そしてこの日お話をお伺いした相撲部監督の小池さん。とてもフレンドリーにご対応くださり、和やかな雰囲気で取材を始めることができた。
 


大きい!!


株式会社IHIは創業から161年という歴史ある企業で、重工業を主体とする製造会社。
相撲部の発足は1971(昭和46)年、横浜事業所ができた7年後に、相撲経験がある3人の方が立ち上げた。発足当初は土俵がなく、草原を整えたり、土俵マットを敷いたりして活動していたそう。
 


現在の土俵は両国国技館と同じサイズ。立派


この土俵ができたのは約20年前。東京湾岸道路開通に伴い、IHIのグラウンドや以前の相撲部の活動場所を移動し、それをきっかけに土俵を作った。この土俵ができるまで20年以上、ベストではない環境だったにもかかわらず活動されてきたなんてすごい!! きっと相撲部の方々の熱意が会社側に伝わったんだろうな。この土俵はまさに相撲部の努力の結晶。
 


ガッチリと土のみで作られている


現在、相撲部の所属部員は10人。ケガなどで活動を休んでいる部員もいるため、相撲が取れるのは3人。ほかは発足時のメンバーの一人である総監督と、監督の小池さん、部長とマネージャーさん。

稽古は、毎年4月~11月、業務が終わった後、午後5時半から毎週水曜日に行われている。

真冬の寒い時期は各自筋トレをしている。「部員が少なく、社外のチームからも人を招いて活動しています。現役で所属している部員も仕事の都合で稽古に参加できないことがあり、後輩が少ない現在は厳しい状況です。相撲部を強くするために、会社に人を入れるわけにもいかないですし・・・人数が多いと稽古の迫力も違うんですが・・・」と小池さん。

先輩から受け継いだ伝統を存続させるには、部員不足は深刻な問題だ。
 


「怪我せず、楽しく、活気ある部」を目指している


歴史深い日本の国技である相撲は、精神的にも肉体的にも鍛えられるスポーツ。ただ、大柄な人しかできない、というイメージがあるため、なかなかはじめの一歩を踏み出しにくいのかもしれない。

ちなみに小池さんが相撲を始めたきっかけは?

「もともと柔道をしていたんですが、ある時、相撲大会に誘われて出てみたら思いのほか楽しかったんです」とのこと。小池さんのように、一度やってみたらはまってしまうかもしれませんよ。
 


こちらはマネージャーさん。いつかはまわしを締めたいと思ってらっしゃるそう


相撲部が出場する大会は、春の県大会・5月の横浜市大会・6月末の国体予選兼関東総合相撲大会予選・7月の東日本実業団大会・8月の4大都市間交流大会・秋の県大会の6つで、予選に勝ち上がれば関東総合相撲大会と国体にも出場できる。小池さんいわく、「今の代が一番強いです」とのこと。

現役選手の岡本さんと山田さんは過去に神奈川県代表で、団体に数回出場。これは部だけではなく、企業にとっても嬉しい成績!! ちなみに横浜市の大会では、ここが会場になり、小学生から大人まで、多くの方でにぎわうとか。相撲を取る人たちの交流の場にもなっている。
 


相撲歴18年! の岡本さん


稽古が始まる前に、キャプテンの岡本さんにお話をお伺いすることができた。がっしりとして凛々しいまわし姿にザキヤマがぽーぽーしてしまい・・・
 


困惑気味の岡本さん


大変失礼いたしました。岡本さんには、ザキヤマがどうしても聞いてみたかったことを思い切ってお聞きした。

まずはまわしについてのあれこれ。土俵での稽古では必ずまわしを締めるそう。もちろん自前。「値段は安いところで税抜き8000円です」とのこと。ちなみに、お手入れの方法はデッキブラシなどで洗ったり、天日干しをしたりする。大きな相撲大会では、空いた時間にまわしを干す光景も。

次に、ちゃんこ鍋について。みなさん作れるのだろうか?

「作れます。岡本のちゃんこは絶品です」と小池さんがすかさず答えてくださった。そんな、即答するぐらいおいしいのか! 特製ちゃんこは忘年会などの飲み会で振る舞われるそう。いいなああ!!

そして!! 小さいころからとってもキニナっていたこれ!!
 


塩ですよね?


ぶわはぁ、と威勢よくまかれる塩! これは土俵を清めるという意味合いだけではなく、なんと殺菌のためでもあるそう。転んだ時にできた傷口から雑菌が入るのを防いでくれる。そうなんだ!! ザキヤマこれも一種の攻撃かと思っていた。一つ一つの動作に、ちゃんと理由があるのが武道ならではの奥深さを感じるなあ。

と、ほのぼのお話をしていると稽古の時間に。後は小池さんにお話をお伺いしながら稽古を見せていただいた。
 
 
迫力の稽古を見学し、最後にはザキヤマも土俵に!!≫