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横浜に路面電車を復活させる計画って、どうなっているの?

ココがキニナル!

横浜に路面電車を復活させる動きがあると聞きました。「横浜にLRTを走らせる会」というNPO法人もあるようですが、計画、実現性、復活させるメリットなどを取材してください(海の狸さんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

同会による計画案は4路線。渋滞や環境問題などさまざまなメリットがあるようだが、横浜市は鉄道網整備に重点を置いているおり、実現性は低そうだ。

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ライター:河野 哲弥

同会が掲げる計画案とは



松川さんによれば、「みなとみらい線の建設費は、1キロあたり約1000億円かかっていると聞いたことがある。LRTなら1キロあたり約20億円で済む」とのこと。

こうした経済的なことも含めて同NPOでは、4路線の計画案を、横浜市などに提案している。
 


同NPOによる「最新型路面電車LRT路線計画案」


計画案によれば、青線は、桜木町から本牧を経由して根岸駅にいたるというもの。緑線は、横浜駅と山下公園を結んでおり、共に交通インフラの少ない地域をカバーする案となる。赤線は、黄金町から馬車道を通り赤レンガ倉庫へ向かうライン、いわば観光路線である。ピンク色の路線は、中心地を周回する環状路線となっている。

同NPOが提案している路線は、この4つの実線案なのだが、ほかに黄色の破線があることにお気付きだろうか。
実はこの案、前職の中田宏市長時代に横浜市が構想した「インナーハーバー路線」というもの。路面電車というよりも、新しい交通手法としてのLRTは、かつては検討段階にあったらしいのだ。しかし今の林文子市長が就任して以来、この案は立ち消えになってしまったそうだ。

「政策は、人によってガラリと変わることが多い」とは清水さん。現在同NPOでは、独自に開催するフォーラムや、横浜市電博物館などでのパネル展示を通して、引き続き新しい魅力的な横浜を訴えかけている。
 


横浜市電博物館でのイベントの様子
 

同NPOの活動が紹介された新聞などの資料


前市長時代と比べ、いささか風向きが変わってきたこの状況について松川さんは、「岐路に立たされている場面もあるが、富山市など、LRT導入の成功例も増えてきている。

今立ち止まる訳にはいかない」と、決意も新たに意欲を燃やしているそうだ。では、当の横浜市の状況はどうなのだろう。横浜市都市整備局都市交通課を取材してみることにした。



未整備路線の対応が最優先と、横浜市



同課によれば、こうした交通インフラの整備は、横浜市独自で行うのではなく、国交省(具体的には諮問(しもん)機関である「運輸政策審議会」)との答申の中で決定されていくそうだ。

そして横浜市では現在、2000(平成12)年から15年間をめどに整備すべき路線を、優先順に着工しているとのこと。それが、みなとみらい線の開通や、各私鉄間などの乗り入れサービスということになる。
 


横浜市のサイトで発表されている、同課の資料


一方、まだ整備途中の路線が3路線あるそうだ。それは、横浜市高速鉄道3号線の伸延、横浜環状鉄道、JR貨物線の有効活用となる。

しかし、この計画は10年前のものなので、本年度の「中間報告」を経て、今後どうしていくのかが決定されていくようだ。仮に、これらが不必要と判断されると、その後にやっと代替え手段が検討されるらしい。そこには、バス網の整備も含まれるし、自転車を利用しやすくする環境整備なども考えられるとのこと。

 


大枠の構想は進んでいるが、まだ、コミュニティベースには至っていない?


そのような中で、「路面電車自体が選択肢のひとつ。今LRTの可能性を聞かれても、まだまだ見えていない。まずは未整備路線をどうするのかが、最大の課題」と同課は話す。



横浜に路面電車が復活する日は来るのか



どうやら現行路線の延長上では、実現性は、厳しいといわざるを得ない。
ただし、中田市長時代の例もあるように、キーマンの交代によって再び現実味を帯びてくる可能性はある。さらには、市民の声が盛りあがれば、施政者としては対応しない訳にはいかないだろう。

受け身では何事も進まない。個人的には、「線路が見えることによって方向の視認性が高くなる」というポイントが、他の交通手段にはない、LRTや路面電車の最も大きなメリットであるような気がする。

最終的には、環境や交通問題も含め、横浜市民が自らの選択で決めていくことではないだろうか。


―終わり―
 

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  • 「バスの場合、バス停を探すところからはじめないと分からないし、全く別の方向へ連れて行かれるようなこともある」<<<<<<<<なぜバスではいけないのかとの問いに対する答えとしては弱い。バス停の位置や行先を分かりやすくしたいのなら、道路や歩道にペインティングを施したり、携帯電話を用いた通信案内サービスを実施する等、LRT路線建設よりもずっと安価な方法がいくらでもあるだろう。

  • えーと、もしかして、シーサイドラインが道路面を動いてると思えば良いのですか?江ノ電みたいな感じですか?鉄道は道路と違って線路の整備だけでなく、バスのように車を整備し時期が来たら新型に入れ替えますよね?その維持管理を勘案すると、京浜急行またはJR各線のどちらかと同じ規格で作っておいたほうが、初期の工事費は高価でも、路面などの整備、車両購入や乗務員の確保などの出費は少なくなると思います。

  • 横浜市内は道路事情が良くないために、市電はおろか地下鉄建設も軟弱地盤以外に上手く行かなかった原因の一つと聞いたことがあります。一方で市電が廃止になった頃と比べ、市域がぐんと広がり、人の流れも大きく変わっています。市の財政もかつてと異なり徐々にしぼんでくる上に高齢化が進むこれからの時代ですから、無理に地下鉄を作るより、LRTという選択もあると思います。ただ、あくまで一つの方法と見据える必要はあるでしょう。例えば名古屋市で盛んな基幹バスを整備する方法だってあるはずです。本牧方面や千丸台団地方面の急行バス、港北ニュータウンなどはむしろ基幹バスの方がLRTよりも工期や工費が圧縮できますし、現場の横浜市の財政や西谷連絡線との兼ね合いなど、取り巻く交通の状況を考えるとあっているようにも思います。その時のメリットも大切ですが、今と今後のバランスを考えた乗り物を保証して行ってもらいたいものです。

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