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都筑区では地下鉄が地上を走っているのはなぜ?

ココがキニナル!

横浜市営地下鉄は「地下鉄」なのに都筑区の辺は地上を走っているのはなぜですか?(keeenさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

地下鉄は通称。地上を走るのはトンネル掘削などの建設費をセーブしたため。また地上には車両基地があり、車両の整備や搬入が行われている。

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ライター:沢村 友美

もともとは地下を走らせる予定だった

交通局では、地下鉄建設に至るまでの背景や計画内容、実際に建設で使われた手法などを「横浜市高速鉄道建設史」としてまとめている。

横浜市中央図書館などで閲覧が可能。この中に興味深い記述を見つけた。
 


地下鉄建設の歴史がまとめられた「横浜市高速鉄道建設史II・III」


新横浜駅~あざみ野駅間は、当初、センター南~センター北駅間を除きすべてが地下構造となる予定だった。ところが、計画当時の1984(昭和59)年頃は国家予算がひっぱくしていたため十分な補助金を得ることができなかった。さらに運輸省(現在の国土交通省)からは、事業免許を取得するため「可能な限り地下ではなく高架又は地上などに路線を設定するなどして建設費を縮減」するよう求められた。結果として、仲町台駅や中川駅も含めたニュータウン地区で高架を主体としたルートにするよう計画を変更した。
また、検討段階での総建設費を比較した表も示されていた。
 


地下主体ルートと高架主体ルートの検討時点での総建設費比較


新横浜駅?あざみ野駅間は約11kmの区間だが、地上部を増やすことにより予算ベースで750億円以上もの建設費が削減できたということが分かる。



地上の車両基地と接続

地下鉄が地上を走る、もう一つ明確な理由がある。

福岡係長が説明してくださった。
「地下鉄でも多くの場合、車両基地は地上に設けています。横浜市営地下鉄では3箇所の車両基地をすべて地上につくりました。車両基地では車両の保守・点検や清掃のほか、新しい車両の搬入なども行われます」
横浜市営地下鉄の車両基地は、ブルーラインが新羽と上永谷、グリーンラインが川和町にあり、それぞれの駅ホームと引き込み線でつながっている。
 


 

車両基地とつながるため、高架上にホームがあるグリーンライン川和町駅
 

上永谷車両基地(交通局提供)


幼い頃、地下鉄の車両はどこから入れるのだろう? と疑問に思ったことはないだろうか。
車両基地の近くに住んでいたり、鉄道に詳しい人が周りにいたりしなければ、なかなか知る機会がないかもしれないが、横浜市営地下鉄の場合、車両はこうした車両基地や地上にある他の駅などから搬入されている。
 


川和車両基地でのグリーンラインの車両搬入風景(交通局提供)


ブルーラインが上大岡駅~伊勢佐木長者町駅間で1972(昭和47)年に開業された際は、このような地上区間はなかったため、車両は蒔田駅付近の鎌倉街道上に開けられた搬入用の穴からクレーンを使って搬入したそう。
 


開業当時の車両搬入風景(交通局提供)




調査を終えて

市営地下鉄の建設費がかさめば、将来の市民負担や経営収支への影響は免れない。
新横浜駅~あざみ野駅間の計画変更は、その点を熟慮した上で決断だったようだ。

個人的には地下鉄が地上を走るのは大歓迎だ。どこを走っているのかが分かりやすいし、天候に変化があっても車内で知ることができる。

何より、都筑区の整備された街並みや、泉区周辺のどかな光景を車窓から眺められるのは楽しいと思う。


―終わり―

 

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  • 元々全て地下で図面が出来ていたブルーラインを、地上に設計変更。鉄道の設計変更には多大な時間と費用が掛かり、設計変更が全て終わった頃には地価が高騰し、土地の買収を行う費用が足り無くなり。これが、ブルーラインの新横浜〜あざみ野間の開通が大幅に遅れた原因だと言われていますが?建設費用だけで無く、設計変更の費用、土地買収の費用を合わせると、最初の図面通りに地下を掘った方が安上がりだったなんて話も。ブルーラインが遅れた為、港北ニュータウンも分譲が遅れ、土地が高騰してしまった為に苦労しているなんて話も有りますよね。

  • 東京で地下鉄が地上部に出ているのは、戦後、GHQ占領下でのための苦肉の策。横浜とは事情が違うので、比較したら面白かったかも。

  • 更に加えて、横浜市の地形の特徴も加えたほうが良かったです。台地の間に谷間が入り組んでいます。台地の地下は地下鉄になりますが、その間の谷間では地上に出ます。東京でも同じです。都心を走る丸の内線でも地上部文があります。

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