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一般人立ち入り禁止!?鎌倉にある松ヶ岡文庫とは、どんな施設?

ココがキニナル!

鎌倉にある松ヶ岡文庫って、どんな施設でどんな活動をしているの?一般の人には敷居が高いので、突撃取材をお願いします。キニナル。(にゃんさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

世界中の宗教・思想に関する図書を集めた専門の施設。特に仏教の禅宗に特化し、設立者である仏教学者、鈴木大拙の遺稿や蔵書目録などを編集している

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ライター:河野 哲弥

一般人立ち入り禁止の理由とは


では、具体的には、どのような活動をしているのだろう。

伴さんによれば、同館の目的は、仏教をはじめとする各種思想・宗教の文献図書を、収集・保存することだという。
さらに、同館独自の事業として、仏教学者である大拙の手紙・覚書、文献などを、書籍化や目録化することもあげられるそうだ。
 


書庫内部の様子、和本や製本されていない文献も数多い


大拙は、ある意味で思想家である。したがって、普段やりとりしていた手紙などの中に、重要な一節が含まれていることもある。
小説家などのように、未発表の遺稿が、原稿用紙にまとめられている訳ではないのだ。

「判読しづらい走り書きを一枚一枚チェックし、英文の場合はネイティブに翻訳してもらうこともあります。今のペースで進めたとしても、完全に整理するには、最低でもあと5年は必要」と、伴さんは話す。
 


同館所蔵の文献一例 (拝見した中では、かなり読みやすい方)


また、一般の図書館のように、刊行済みの書籍が置かれている訳でもない。逆に、ここで編集されたものが、各図書館へ寄贈されることも多いらしい。

「だから、一般の方が来たいとおっしゃっても、ここで何をなさりたいんでしょう」とは伴さんの談。既に発行済みの大拙の書籍は、書店や図書館などで閲覧できる。また、どのような資料があるのかは、蔵書目録でも検索できるし、公式サイトでもデータベース化しているそうだ。
 


大拙の年譜編集も重要な業務


「ときどき、コレコレといった図書はありますか?と質問されてくる方がいらっしゃいますが、まずはご自分で調べてほしいと思います。そのような方には、公式サイトをご覧くださいと申し上げています」とのこと。アポもなしにブラリと訪れてくる人もいるそうだが、立ち入り禁止なのに言語道断と話す。

どうやら、はっきりした目的があって原文などを参照したい研究者にのみ、その門戸は開かれているようだ。
また、どうしても見学したいという人には、年5回開催となる「仏教講座(6000円・5回分すべて込み)」を開催しているそうだ。

ところが、中には、「1回見学できればそれで満足」と、途中から参加しなくなる受講者もいるらしい。
「ここは禅を学ぶ場所。それなのに、不心得な方も多いので、本当は取材もどうしようかと悩んでいたところ。あまり宣伝はしないでください」とおっしゃっていたが、こればかりはどうしようもない。



民間の施設ではない、鎌倉仏教を学ぶ孤高の塔



最初は一種の図書館だと思い、司書のようなサービスを受けられると考えていた「松ヶ岡文庫」。しかし、図書館というよりも、むしろ研究施設といった方が正しいかもしれない。
 


日本原産のツバキ、「和」の象徴のように咲いていた


鎌倉には、こうした施設があっても、あまり不思議ではないような気がする。逆に、この孤高のポリシーこそが、世界に通ずる仏教文庫の価値を高めるものなのだろう。世界遺産認定が視野に入った鎌倉、バラと似て非なるツバキのように、独自の文化があってこそ、その価値が認められるのだと思う。


―終わり―

 
◆ 松ヶ岡文庫
住所/鎌倉市山ノ内1375
TEL/0467-22-6557
http://www.matsugaoka-bunko.com/
 

この記事どうだった?

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  • 鈴木大拙先生のことは、大学の宗教学(カトリック系の大学)で知って、何冊か著書を読んでますが、松ヶ丘文庫はどうなっているのか、まったくわかれませんでした。この記事で実態がわかりました。記事の最後の椿の花、心に染み入る輝きを放っているように感じました。ありがとうございます。

  • 溜飲下がったり上がったりしているようでは、悟りはまだまだ。あ、こりゃ失礼した。

  • 潜入、ありがとうございます! 今生きてる総ての人びとに向けて、禅は開けっぴろげであってほしいといつも思ってる私には、松ヶ岡文庫の「関係者以外立入禁止」の姿勢って、やむを得ないとはいえ、ずーっと「?」でしたから。 ちょっと溜飲下がっちゃいました!

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