就任後のスタートダッシュに期待

―ソーラーパネルについて、当選されてややトーンダウンしたような気がするのですが
　
トーンダウン？全然してないですよ。ダウンどころか、トーンアップですよ！夏の冷房対策に間に合わせるために、5万戸～15万戸くらいはできるかなって当初思ったわけ。ただ議会も今、選挙していて議会の招集は5月、議会の審議が6月半ばから始まるわけです。それでは夏には間に合わない。だからソーラーバンクの方は時間が先になるかもしれないけれど、ソーラーパネルを普及させるのは、別枠でもできるんです。
　

商店街には人だかりが

開票投票日だって、当確が出るまでの間、別室でスタッフと侃々諤々の議論でした。僕は就任が23日、初登庁が25日。そこで一気に行こうと思っています。もうすぐ見ていてください。動きがでてきますから。
　

当確時、「頑張ろう三唱」し控えめに拳を小さく突き上げる黒岩氏

―太陽光発電。障害はあると思いますか？
　
障害は絶対ありますよ。でも今は有事だから乗り越えられる。今まではすさまじい規制とか、いろんな既得権益の壁とか、さまざまあったわけですよ。今は普段できないことでもわっと行く。そういう意味でいくと今しかできない。一気にいかないといけない。その旗を振るのがリーダーシップだと思っているんです。そのために政治主導。
　

出だしから一気にいくと決意表明をしてくれた

―政治主導というと民主党を思い起こしますが
　
民主党の間違った政治主導っていうのは、「官僚あっちいけ、官僚主導じゃないんだ。政治家がやるんだ」っていう。官僚を敵に回した政治主導がどんなにみっともないものかっていうのは、今回のことでよくわかったよね。
僕が思う政治主導っていうのは、官僚みんなにやる気をおこさせるっていうこと。たとえばあの原発の汚染に立ち向かっていった消防庁の職員、自衛隊員にみんなが感動している。彼らの給料減らせなんて、誰も言わないよ。公務員の心意気を見せろって言いたいですよ。
　
―今回の原発報道などは問題だと思われていますか？
　
結果的にそう思わざるを得ないでしょう。何が起きているのか。なんで今頃になってこんなに危機レベルがあがるんだって。さっぱりわかんないじゃない。
　

黒岩氏も政府の対応に呆れていた

情報が見えないこと、それがどれだけ国民にとって利益に反することかを、今度の原子力発電所の事故でみんな生々しく感じたわけでしょう。情報をオープンにするってこと。そこにやっぱりわれわれが目覚めることだと思います。

―川崎にある原子炉、横須賀の核燃料工場、横須賀に寄港するかもしれない原子力艦船など神奈川県にも原子力の問題がありますが
　
原子力の問題をどこまでアピールするかは、まだ考えていない。基本的に情報をちゃんと公開しながらやっていくってことですね。



ここで時間！　慌てて他の質問を聞いてみる

―選挙資金について教えてください
　
おそらく最低限、通常の五分の一くらいじゃないですか。寄付だけで済んでいるんじゃないですかね。

―ぶっちゃけいくらくらいでしょう？　ん千万くらい？
　
ん千万？いってないですよ。

―選挙中の睡眠時間は？
　
3～4時間くらいですね。

―もし落選していたらどうされましたか？
　
想定してない（笑）まぁ、元に戻ったでしょうね、大学院の教授に。
　

落選した時のことは全く考えていなかったようだ

―横浜の好きな場所は？
　
山下公園とかけっこう好きですね。

―歌がお上手だとうかがっています
　
歌はうまいですよ～。だってさ、ミュージカル研究会ですから。

―尊敬できる政治家は？
　
中曽根元総理です。

―原発はじめた方ですよね？
　
僕は、反原発とは言ってないですよ。脱原発です。

―若い人に政治に関心を持ってもらうには
　
こういう危機の時にこそ、「政治とはこうあるべきなんだ」「こういうもんが政治なんだ」っていうのを見せたいですよね。
　

最後までアツく語ってくれた

―はまれぽユーザーも黒岩知事に期待しています
　
本当ですか。がんばります。スタートダッシュ。

―ありがとうございました。

インタビューを終えて

元フジテレビのキャスターという肩書のイメージ通り、スマートな印象の黒岩祐治さん。

インタビュー前には、「ソーラーパネルかぁ。できればいいけど、どうだかねえ」と思っていた。
当選後に公約を軌道修正させたという記事を読んで、ガッカリもしていた。

それで、「トーンダウンしたような気がします」と伝えると、黒岩さんの顔が険しくなり、「心外だなぁ」と言いながらじっくり説明をしてくれる。

話をうかがううちに、徹底的な取材力に裏打ちされたアツい語りについ惹きこまれる。
こんな時だからこそ、明るい未来を語るリーダーは貴重だ。

ソーラーパネルで脱原発の神奈川モデル。

構想は壮大で素晴らしいが、実現するためには多くの障害を乗り越える必要がある。
本当にできるのかと考えると不安材料はいくつもあるが、実現してくれることを期待している！　

まずは、就任後のスタートダッシュでお手並み拝見だ。


― 終わり―