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横浜市民もほとんど知らない「八聖殿」とは!?

ココがキニナル!

本牧臨海公園に「八聖殿」という不思議な建物があります。なぜあそこにあるのか? 何の目的で設置されたのか? 来館者はどれくらいいるのか?気になります。(miyukidさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

八聖殿は、1933年に国民の精神修養の道場として安達謙蔵氏により建てられた。現在は、郷土資料館として埋め立て前の市民の暮らしなどを紹介している。

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ライター:梓 朱里

民俗学的な貴重な資料 旧農家・漁具


「八聖殿郷土資料館」に生まれ変わるのを機に「横浜市民に旧漁具や農機具、写真、資料を通して、埋め立て前の暮らしを知ってもらいたい、それが八聖殿の役割です」と熱っぽく語る相澤館長。
1階は、「海とともに暮らしていた頃」をテーマに、旧横浜の漁労の様子が一目でわかるように展示されている。
 


 

1階「海とともに暮らしていた頃」の漁具の展示


埋め立ての行われる前の横浜は、漁業が盛んであった。海岸線には、ほとんどが砂浜や磯で、海上には漁をする船が行き交い、砂浜には船や網が干されていた。

祭りの日には、神輿(みこし)が海に担ぎ込まれ、当時の海は、海苔つくりや海水浴に絶好の場を提供していた。

そんな横浜を再現し、海を舞台に営まれた、暮らしの姿を紹介している。郷土資料館では、埋め立てによって失われた漁業の姿を、この地域で収集した漁労具を中心に展示している。

2階は、「農村の暮らし」をテーマに、さまざまな農具を通して、横浜の農村の暮らしを紹介するなど、当時の漁民の生活を知ってもらうための展示がしてある。
 


 

2階「農村の暮らし」の農機具展示


横浜市内の内陸部は、農業を中心とした暮らしを営んできた。

谷戸(やと)が広がる景観の中で、水田では米を作り、畑では麦や雑穀をはじめ、さまざまな野菜を作った。綿の実から糸をとって布を織り、普段の着物を仕立てたり、現金収入を得るための蚕(かいこ)を育てたりと、農業といってもその生業は、多岐にわたっていたという。

そうした内陸部の様子を、青葉区から移築された「旧松沢家住宅」や市内で使われてきた農具を展示、開発以前の生活の様子を一目でわかるように展示している。

最近は「小学校の課外授業として団体での入館が多くなった(相澤館長)」とはいえ、年間入館数6000~7000人程度とその知名度の低さを嘆く。入館者は会社をリタイヤした60代後半を中心に高齢者が多いそうだ。



「初めて来て感動した!」入館者の声



入館し、展示物を熱心に見つめていた、ウォーキンググループの男性6人に「八聖殿」の印象を聞いてみると、「三溪園に行った帰りにたまたま寄ってみたが、なんと素晴らしい博物館だとびっくりしています」とリーダーの大草正二郎(50代)さん。全員初めての入館という。
 


大草さんを中心とするウォーキングの会のみなさん


「何も知らず異様な外観を見て、入ってみたが、旧横浜の生活ぶりが分かり、2階の八聖人の立派さに驚いています」「今度は時間を割いて、子どもを連れてきたい、きっと勉強になると思う」などの感想を話してくれた。

また、グループ全員の一致した疑問は、「なぜ、この8人の聖人を選んだのか?」ということであった。

ちなみに、一般的に言われる世界三大聖人は、キリスト・釈迦・マホメッドで、四大聖人となると孔子が入る。

その点について相澤館長は「横浜市民の疑問に答えるためにも、郷土史家に聞き、もう一度調べてみたい」としている。



取材を終えて



これもあまり一般の人には知られていないが、同館は、詩吟の全国大会が開かれている場所として、詩吟愛好者の聖地なのだ。なお、「八聖殿」と詩吟の関係もまた謎とのこと。

今後の活動に対して相澤館長は「地元の商店街と連携して、知名度アップのためのイベントを計画していく」そうだ。「八聖殿」へ訪れる人の大半は、「三渓園」に行った帰りという人が多いようだが、感動して帰って行く。
ただ、知名度不足は否めない。横浜市民への周知が今後の大きな課題といえよう。そんなことを思いながら帰路についた。


―終わり―

 
八聖殿
入場料/無料
営業時間/9時30分~16時、休日第3水曜 
アクセス/JR桜木町駅から市営バス本牧車庫下車 徒歩7分
住所/横浜市中区本牧元町76-1 
TEL/045-622-2624

「月例歴史講座」
毎月第3土曜午後1時30分~3時
受講料200円
 

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  • 加賀まり子主演の映画『月曜日のユカ』にここが出てきます。不謹慎にも、ここでセックスするのですが。

  • 【安達等はプロパガンダの場として此処を巧みに利用んだな。】iwanさん 【何でもかんでも「軍事教育・プロパガンダだ」と断ずるのは 少々“ナナメ過ぎる”と思えます。】 それはそう思う。だから言い訳気味だが【ナナメな見ると】と付け加えた次第。 当時の国情まさに今の北朝鮮並にすぐ戦争・戦争と連呼した時代だから仕方がない部分もあったんだろうなとは類推できます。 こう言うのに一種の嫌悪感を示すのは、幾多の人々を救ったかもしれないけど、もっと酷い争いの元になったのは宗教とイデオロギー。 私は駄目なんですよ。

  • 1ページ目の『大使信仰』は『太子信仰』では?

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