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面白いアイデア盛り沢山!?旭区にあるアイデア技研とは? 横浜発明振興会との関連は?

ココがキニナル!

旭区にアイデア技研という会社があるそうです。面白そうなアイデア商品を作っているようで気になります。横浜発明振興会という組織とも関連があるようです(maniaさん)

はまれぽ調査結果!

“アイデア技研”は現在、横浜発明振興会会長の発明家・金城寿雄さんの屋号として存続。横浜発明振興会は日曜発明教室を開催中。

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ライター:松崎 辰彦

さまざまな発明品



アイデア技研では、ほかにもゴルフボールを利用したペーパースタンドなどを開発している。
 


ペーパースタンド(画像提供:横浜発明振興会)
 

もう一つのペーパースタンド(画像提供:横浜発明振興会)


また、ドアが開くと鳥の声で出迎える機器「ドア番鳥(バンチョウ)」など、さまざまな発明品を世に問うている。

こんな金城さんは、現在「横浜発明振興会」の会長である。発明家が集う場で、経験豊富なリーダーとしてアドバイスしている。



横浜発明振興会とは



横浜発明振興会とは、50年の歴史を持つ発明家の集まりである。1961(昭和36)年、横浜市の肝入りで誕生したこの会は、歴代の市長が名誉会長となり、最近まで市の助成金も受けていた由緒ある非営利団体である(現在は会費のみで運営)。毎月第2日曜日に開催される日曜発明教室は、現在までに540回を数えた。

現在、横浜発明振興会の会員は約60名。平均年齢は60歳くらいという。8割が定年退職した男性で、女性は約2割。1月と4月を除く毎月第2日曜日に開催される日曜発明教室では会員が自分の考えた発明品のアイデアを発表し、評価を受ける(会員でなくても参加OK)。
 


横浜発明振興会の皆さん


そうした中で、特許を持っている人は数人程度。
「特許をとるにはそれが今まで世の中になかったものであり、さらに新規性・進歩性が認められることをわかりやすく示さなければなりません。そうしたものを見つけるのは、並大抵のことではないです」

何とか特許をとって商品化できたとしても、ヒットするのは“100件に1件”という世界で、発明で一攫千金などと夢想するのはあまり現実的ではないようだ。

それでも発明に情熱を注ぐ金城さんにいわせると、「発明にのめりこむと、頭を使うし、指先も使うから、ボケません」とのこと。
それでは会員の皆さんの発明品を拝見しよう。



“もっと便利なものはないか?”──問題意識が大切



「神奈川県産業技術センターで計測したところ、この筒で話をすると、声が約9倍になることがわかりました。こうして相手の耳に話しかけますが、中にフィルターがついていますからツバも届かず、清潔です」
発明者の金子とし子さんが説明してくれた。彼女が開発した「ケアホン」。単純な構造の紙筒だが、たしかに声は大きく響く。
 


呼び掛ける声を大きくする
 

ケアホン。30センチのタイプ(一番左)で3500円 (画像提供:横浜発明振興会)


「私の父が難聴になり、人の声が聴こえなくなって、私と姉は何とかならないかと思案するようになりました。そんなとき紙筒を父の耳に当てたところ、ウソのように父と話が通じるようになり、この筒をもっと多くの人に使っていただければと、考えました」
 


ケアホン誕生物語(画像提供:横浜発明振興会)


父親とのコミュニケーションのために開発したケアホン。発明者本人は「ローテク以下のノーテクです」というが、中に光触媒のフィルターを加えたことで、特許を取ることができた。
光触媒は制菌・消臭効果によって発声時の唾液の雑菌の繁殖や悪臭を抑制し、中が清潔に保たれるのだという。
 


光触媒のフィルターを備えたことで特許を得た
 

ケアホンがコミュニケーションを促進する(画像提供:横浜発明振興会)


「発明振興会の発明は、こうした便利グッズが主です。不便を感じたときに、もっと便利なものはないか、と考えることが大切です」と金城さん。