検索ボタン

検索

横浜のキニナル情報が見つかる! はまれぽ.com

  • 36年ぶりに完全復活「横浜銀蝿 40th」。オリジナルメンバーで再結成!
  • 神奈川県内の横浜家系ラーメン店がどこにあるか地図からすぐわかる!横浜の観光情報「よこはまっぷ」
  • イベント開催、店舗オープン、新商品発売などリリース情報を配信したい方へ
  • はまれぽ.comにあなたのお店・会社を無料で掲載しませんか?

人と自然が共存した「里山」を残す、「県立四季の森公園」ができた経緯と当時の様子を教えて!

ココがキニナル!

四季の森公園は昭和40年代半ばごろまで里山が広がり、北口広場から蓮池、あし原湿原へと続く谷戸には農地が続き、蓮池は公園ができる前はなかった。当時の様子や公園になった経緯は?(ねこぼくさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

当初は住宅用地として取得されたが時代の変化に伴い自然保護へと方向転換。人の手を入れることで維持される「里山」の環境を保全した公園となった

  • LINE
  • はてな

ライター:河野 哲弥

ガーデンでも雑木林でもない、「里山」とは



最初に連れて行ってもらったのは、北口から向かって左側の丘陵地。
「地面を見てください、雑草などが刈られているのがわかりますか? 草刈りは初夏に行うものですが、ここでは冬でも行っています」と所長の談。
 


丸く刈り取られた山肌、たしかに雑草の姿はない


こうしておくと、例えば春先のカタクリ、夏にはヤマユリ、秋のヒガンバナ、真冬でもカンツバキといったように、四季の花が咲くらしい。また、ササやヒラカシといった繁殖力の強い植物の進出も、抑えられるのだとか。
 


同園のパンフレットより、1年を通して自然が堪能できる
 

パンフレットには載っていない、福寿草のツボミも芽吹いていた


一般的には、「春の園」「夏の谷」といった具合に、異なるスポットで季節ごとの草花を栽培する公園が多い。しかしこれは、ガーデニングの発想である。
その点同園では、同じ場所でありながら、季節ごとの違った植物が愛でられる。これこそが、「四季の森公園」の名前の由来。
 


今度は、炭焼き小屋が登場


「こちらでは毎年、炭作り体験を行っています。これも、人間が自然に介入する一例なんですよ。コナラなどは放っておくと、どんどん大きくなるでしょ。そうすると、日照が遮られ、植物相が変化してしまいます」と所長は話す。

炭にしても、丸太のような太さのものは使いづらい。まき用の樹木は、ある程度成長したら、切り株を残すようにして伐採するそうだ。そうすると、切り株から新たな枝が伸びていくのだという。
里に住む人間が山を管理すると同時に、山が里に生きる糧を与える。そんな環境が「里山」の真の姿なのかもしれない。
 


続いて、蓮池を挟んで反対側の斜面
 

人の手が入らないと、雑木林となってしまう


「こうなると、人間の手には負えないですよね。福寿草も生きられないでしょう。公園の外側に近い場所では、比較のために、あえて下刈りをしていない区域もあります。ヒラカシの、他者をはねのける生命力の強さには、圧力のようなものを感じますよ」と所長は続ける。

つまり、手つかずの自然を残そうとしているのではなく、かつて人と自然が共存していた場をそのままの姿で管理しているのが、「四季の森公園」なのだ。
 


観察眼を養えば、見どころがいっぱいの「里山」



所長によれば、同園には営業時間がなく、24時間いつでも出入り自由なのだとか。「もともと人と自然が共に暮らしていた場所ですから、規制をするのもおかしな話ですよね。もちろん、花火などの迷惑行為には困っています。それでも、『里山』という第2の自然を楽しんでほしくて、解放しているのです」と話す。
 


北口にある管理棟へ戻ってきた、背後には高層住宅が迫る


四季によって姿を変えるその姿、自然林と人工林、昔の生活と現代文明。そうしたさまざまな対比を体験できるのが「四季の森公園」。土日にはボランティアガイドが頼めるそうなので、最初はプロに教えてもらった方がいいかもしれない。
そのうち観察眼が付いてきたら、いよいよ、ディスカバーの始まり。人と自然の関わりを知る、いいきっかけになるかもしれない。


―終わり―
 
県立四季の森公園
住所/神奈川県横浜市緑区寺山町291
TEL/045-931-7910(四季の森公園管理事務所)
入場料無料
 

この記事どうだった?

  • LINE
  • はてな
コメントする
  • 四季の森公園が出来る前は里山の景色がすばらしく、よく散歩に行きましたが人工の施設を造るので樹木を伐採してしまいとてもがっかりしました!・・・蛍の事も地方からかき集めて放し飼いにしていたのを覚えています、なんだか悲しい記憶ばかりです。

  • 子供が小さい頃はよく遊びに来ました。南口にある展望台からはスカイツリーも見えます。

  • よく行きますが、毎年6月のほたの次期は特に欠かしません。ただ気になるのは年々蛍の数が減っている様な気がします。6年位前に観た蛍はみごとでした!

おすすめ記事

四埋め立てて創られた山下公園、その理由とは?

夢のマイホームをセミオーダーで建てる。戸建に関するすべてに自信があります!「株式会社横浜建物」

  • PR

四季の森公園が廃園!? 噂の真相に迫る!

法律のプロ(将棋も?)三浦修弁護士に、知っておくと便利な法律を教えてもらった

  • PR

日本に1台しかない! 横浜の街を案内するロンドンタクシーがいるって本当?

リフォームも、新築も。良い家をつくり、まもり続けて40周年、進化を続ける横浜市栄区の地域密着型工務店

  • PR

横浜にオープンした「ローソンマート」国内1号店は、ほかのコンビニとどう違うの?

迷惑な営業電話は一切ナシ。鶴見区「有限会社関榮不動産」

  • PR

こんな記事も読まれてます

横浜ランドマークタワーの上層階と地上で合図を送り合うことは可能?

市営地下鉄の定期券割引率が他社線に比べて低いのはどうして?

泥棒はどんな家をねらう? 教えて○○さん! 「防犯対策」編

「横浜ハンマーヘッド」に出店した神奈川や横浜初のラーメン店5店舗をレポート!【後編】

「心温まるアナウンスをした」とネットで話題の横浜市営バス乗務員、鈴木健児さんの素顔に直撃!

開業わずか12年で廃駅になった鶴見臨港鉄道「本山駅」について教えて!

横浜駅で終電を逃した!どこまでなら始発を待つより歩いた方が早い?(横浜線編)

日本に1台しかない! 横浜の街を案内するロンドンタクシーがいるって本当?

新着記事