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「かわさき名産品」にも選ばれた川崎名物「追分まんじゅう」、大ヒットに結びついた秘話とは?

ココがキニナル!

川崎の多摩川菓子店の「追分まんじゅう」は安くて美味しくて大人気で、川崎名物だと思います。他で見ないタイプのおまんじゅうなので、誕生秘話をインタビューして下さい。(タロー先生さんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

発売当初は「福福まんぢゅう」。繁華街などへ行商を続けるうちに、独特の食感がクチコミで広まり、いつしか「追分まんじゅう」と呼ばれるようになった

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ライター:河野 哲弥

50年前の川崎に、タイムスリップ

そんな「追分まんじゅう」だが、どのようにして誕生したのだろう。投稿にあった誕生秘話も含め、同店の歴史を伺うことにした。

先代にあたる創業者の昶(あきら)さんは千葉県出身。13歳になると和菓子店へ奉公に出され、戦争が始まるまで修行を続けたそうだ。戦後は、行商を行いながら開店資金を貯め、弟さんが働いていた職場が近かったこともあり、交通のメッカであるこの地に店舗を構えた。1956(昭和31)年のことである。
 


創業当時の様子、写っているのは昶さん


この写真を見ると、「追分まんじゅう」はもともと、「福福まんぢゅう」という名前だったようだ。開店時の目玉商品として売り出してみたものの知名度もなく、同店を訪れる人は、まだまだ少なかったという。

そこで、作りたてのまんじゅうを、川崎の繁華街で売りだそうと考えた昶さん。自転車に商品を載せ、堀之内などで行商をしてみると、蒸したての甘い香りが多くの人の鼻をくすぐった。

「川崎においしいまんじゅうがあるぞ」「どこで売っているんだ」「店は追分にあるらしい」「よし、『追分まんじゅう』を買いに行こう」。そんな評判とともに、利用客らが勝手に名付けた名前が広まっていくと、店舗は次第に繁盛していった。
 


新規に改装した50年ほど前の同店、写真手前の少年は木村さん本人
 

道路の向かいから撮った現在の様子


当時は、「小倉アイス」と書かれたのれんの奥が喫茶店になっていて、和菓子のほか、ラムネやかき氷、アイスクリームなども取り扱っていたのだとか。現在の店舗は、ここからさらに拡張を行ったもので、今でもその形跡をうかがい知ることができる。
 


「く」の字に曲がった店舗内部、かつての店舗はこの角までだった
 

その奥には、各種製造機械や大型の冷蔵庫などが設置されている


こうして軌道に乗った同店。長年のファンはもとより、頂き物などで初めて口にした人が「もう一度味わいたい」と、包装紙に書かれた住所を元に訪れるケースが多いそうだ。そして再び、友人や知人にお土産として買っていく。この連鎖が50年以上続いた結果、1日約1000個の販売量を誇るようになった。
 


持ち重りのする10個入りケース、包装紙にはMAPも付いている


「作り方を教えてくださいと訪ねてくる方も多いのですが、1日や2日で習得できるようなものじゃないんです。仮にできたとしても、その土地に受け入れられるかどうかは、分かりませんしね」と、木村さん。これから迎えるお彼岸には、販売数が2000個に迫るような日もあるのだとか。

独特の食感、手のひらサイズなのに120円という安さ、体にやさしい原材料、他人にまねのできない歴史の重み、こうしたさまざまな要素が、「追分まんじゅう」を「追分まんじゅう」たらしめているのだろう。したがって、何か特定の「誕生秘話」というよりも、こうしたさまざまなストーリーが組み合わさった結果、今に至っている。



まだまだ続く、老舗のチャレンジ

さて、多摩川菓子店では10年ほど前から、練乳入り大福の販売を開始した。「コーヒー大福(155円)」を皮切りに、ほぼ3年ごとにシリーズ商品を加え、現在では、「いちごみるく大福(155円)」、「クリームチーズ大福(145円)」の3種類をラインナップ。
 


冷やしてもおいしい各商品
 

お口の中で溶け出す練乳、イチゴの酸味もアクセント


ほか、季節にもよるが、常時20から30品目の和菓子を取りそろえているそうだ。しかし、一番の売れ筋は、やはり「追分まんじゅう」。売上にして、約半分の比率を占めているという。
 


定番の「しょうゆ団子」(90円)
 

シンプルな「黒パン」(1切れ87円)


ほか、出産を祝う「お誕生餅」など、人生の節目に贈答する和菓子なども相談可能。お餅で幸せや健康を願う習慣は、お正月の鏡餅を別にすると、今の日本が失いかけている文化である。
 


ツルの形をした「つるの子餅」など、縁起物にも重宝


時代とともに発展を遂げてきた和菓子。その中には、変わらないものもあれば、現代の味覚にマッチさせたものもある。日本人の心のよりどころとして、世界に誇るジャパンブランドとして、改めて見直してみてはいかがだろうか。そこには、温故知新が待っているはずである。


−終わり−


多摩川和菓子店
住所/神奈川県川崎市川崎区大島2-1-2
アクセス/JR川崎駅より「川崎市バス川15」または「臨港バス川22・川23」で「追分」下車。徒歩1分。
電話/044-244-3484
営業時間/9:00~18:00
定休日/月曜日
 

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  • 昔からのファンとしては、代替わりしたせいか?味が落ちたような気がします。きな粉も少なくなったような、、、?川崎さいか屋で、水曜に売ってたけど、さいか屋無くなると、またお店まで行かないと手にはいらないのかな?

  • え、てかなんで浜川崎駅??遠いでしょ??JR川崎駅から南に?海側?に、直進で15分位ですが??(笑)駅から臨港バスで10分(かからないかも)の追分バス停歩いて3分ですし。鶴見線の特集じゃないよね?(笑)追分まんじゅう、小さい頃から食べてます!小学校の工場見学で、多摩川さん、伺いました(すごく少人数で行きました)。追分まんじゅう、もう、本当に美味しい!!(笑)あんこが粒であっさりで、たっぷりで、皮はふわふわ~!たまりません!!磯辺だんご、まだあるかな?こちらもオススメです。大、大、大好きな多摩川さんの特集!嬉しかったです!はまれぽさん、ありがとうございます( TДT)

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