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鶴見神社でお宝がザックザク!? ご神木の根元から発掘された「秘宝」の正体とは?

ココがキニナル!

鶴見神社にあった大きな4本のケヤキの木。昭和30年代に全て切られてしまったそうですが、木の根元から宝がたくさん出て来たそうです。この宝は何だったのでしょうか?(ねこぼくさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

ケヤキの根本から出たお宝は、弥生時代・古墳時代の神前の祭事に使われたと思われる土器。現在は、神社の寶物殿(ほうぶつでん)に収納されている

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ライター:橘 アリー

埋まっていたのは祭事遺構!?



根本に宝物が埋まっていたケヤキの木が切られたのは、1962(昭和37)年10月3日のこと。
 


それは当時の新聞にも取り上げられた

 
それまで木は神木として、しめ縄を巡らせてあがめられていたが、横浜大空襲で木の上部が焼けたことによる火傷が原因で、伐採する3~4年前には枯れていてしまったそうだ。

枯れた後も金子宮司は神木を見守ってきたが、ぐらつき始めてきたので倒れて人に怪我をさせてはいけないと、切ることにしたそうである。

職人が4人がかりで大地に張った根を切断し、ケヤキのご神木は、ごろっと静かに倒れたそうだ。
 


鶴見神社の社殿

 
そして、ご神木のケヤキの木の下から、古墳時代の土器が出土したのだった。
出てきたものは、壺や甕、高坏(たかつき)、皿などの比較的大きなものや、3~4cmくらいの小さな、“手ずくね”と言われる手だけで形を作った鉢や甕形の土器など。

高坏や“手ずくねの土器”は、神前の祭事用に使われる例が多いそう。それらが出土したことから、ケヤキの木の下から出て来た宝物は、「祭事遺構」ではないかと推測されている。

金子さんによれば、一度祭事で使った土器は処分するそうで、その上にたまたまご神木が植えられたと考えられるという。

また、鶴見神社境内には、2008(平成20)年に発掘調査された貝塚もある。
 


境内にある、貝塚について書かれている看板

 
では、その祭事とは、どのようなものだったのか?



鎌倉時代から伝わる民俗芸能があった!?

その祭事とは、「田祭り」または「田遊び」と呼ばれるものであるそうだ。
「遊び」というのは神楽のことで、田の神の霊を落ちつかせて十分な働きをするように祈る(豊作を祈る)ことであるという。

この田祭りは鎌倉時代から行われていたそうだが、横浜が開港した当時、一旦中止されたという。
 


田祭りに使われる道具の絵(提供:鶴見神社)

 
中止になった理由は、「田祭り」は豊作を願うと同時に子宝に恵まれるようにという願いもこめられているそうだが、その祭りの歌には子作りを語る場面もあり、性教育の場としての役割もあった。この「田祭り」の性教育の部分を、国内に増え始めた西洋人の目に触れないようにするために中止されたそうだ。
その後、地元の有志と鶴見歴史の会の働きかけにより、1987(昭和62)年に復活。現在も続けられている。
 


田祭りのチラシ 

 
最後に、出土した土器の行方について。



どのような土器なのか!?


 


出土した土器は、境内にある「寶物殿(ほうぶつでん)」に収蔵されている
 

重たい鉄の扉を開けて、特別に見せてもらった
 

棚の上の段のものが、ケヤキの木の下から出土したもの
 

出土した土器は修復されて
 

とても良い状態で
 

保存されている

 
なお、ケヤキの木の下以外にも、神社内の改修工事を行うごとに、土器などが発見されていて、それらも大切に保存されている。
 


境内の改修工事の時に
 

発見された土器
 

なんと、人骨も発見されていた!




取材を終えて



鎌倉時代に奉納されたケヤキの木の下から出てきた宝物は、お祭りに使われた土器だと分かった。
木を奉納した源頼経とは関係のないものであったが、古くから鶴見神社で伝統芸能である「田祭り」と関係があり、歴史を語る大切なものであった。


―終わり―
 

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  • 寶物殿てほうもつでんじゃないんですか?

  • 杉山神社や杉山社はよく見かけますが、…杉山大明神ですか…カッコいいですね。そのままの名前だったら見に行ったかも。古代祭事の遺跡まであったなんて、実は横浜一番のパワースポットなのでしょうか?

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