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明治時代、野毛に「日本初の巨大迷路」が存在していたって本当?

ココがキニナル!

日本初の巨大迷路は、1876年に植木屋の川本友吉さんが野毛山にひらいていた「四時皆宜園」という花やしきに造られたそうですが、今のどのあたりでどんなものだったの?(froggerさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

遊園地の付属施設の迷路があった花やしき「四時皆宜園」は1876年、植木職人の川本友吉によって「急な坂スタジオ」の上部辺りに作られた!

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ライター:松宮 史佳

「四時皆宜園」と横浜市立中央図書館の意外な関係とは!?



メーズを発案したのは劇作家だった仮名垣魯文(かながき・ろぶん)。「横浜開港資料館」のホームページには、愛知県出身の川本と魯文が一緒に考えて「植木職人が経営する花やしきを一歩進めて遊園地化した」とある(『館報103号:平野正裕』)。
 


「東花植木屋高名鏡」(1876<明治9>年)<提供:横浜市中央図書館>


東京・横浜の主要な植木屋を記した番付「東花植木屋高名鏡」には川本の名が記されている。

魯文もまたメーズから数歩の所に「窟螻蟻(くつろぎ)」を開設。「窟螻蟻」は茶亭であり、新聞16紙を読める「縦覧所(じゅうらんじょ)」も兼ねていた。つまり、「縦覧所」はいわば図書館の前身といえる。

・・・思わず資料から顔を上げ、図書館を見渡す。現在、自分がいる横浜市立中央図書館。そこに図書館の前身となる「縦覧所」があったとは! 約140年の時を超え、「歴史は続いているんだな」と感慨にひたってしまう。
 


横浜市立中央図書館がある場所に“図書館の前身”「縦覧所」があったとは!

 
1876(明治9)年6月22日の読売新聞には「四時皆宜園」に仮名垣魯文が「窟螻蟻」を開設したとの記事が掲載されている。本文には「評判のメーズがある」「窟螻蟻では本牧のはるか彼方から横濱市内が一望できる」と書かれており、「記者も近々出かけてお茶でも飲みたい」と結ばれているのが微笑ましい。
 


この記事を書いた人はメーズに挑戦し、脱出できたのかキニナル


野毛山は花やしきとメーズという、園地と遊びがセットになった初期の遊園地が初めてできた地。これは全国的にも東京に次いで早いといわれている。

下記左は清水硯圃(けんぽ)が1876(明治9)年7月に描いた摺物(すりもの)。よく見ると、銅画版(右)には右側の門柱に「皆宜園」という表札がかかっている。
 


摺物(左)と銅画版※クリックして拡大


2つの絵が描かれた時期には数年の隔たりがあり、摺物よりも銅画版の方がより整備されているのがわかる。メーズと「窟螻蟻」は3~4年で廃されたらしい。
 


上記銅画版のカラーバージョン(開港記念資料館所蔵)


図版はメーズがなくなったあとに描かれたもの。右にある空き地はメーズがあった所だろうか。

資料には具体的な広さが記載されておらず、「どのくらい巨大だったか」というのは不明。しかし、当時の人にとって野毛山一帯に広がる「皆宜園」は画期的な娯楽施設だったに違いない。

『横浜市史稿風俗編』によると、1882(明治15)年ごろ「皆宜園(の所有)は茂木保平(もぎ・やすへい)に移って」と書かれている。野毛山の「四時皆宣園」は6~7年しか続かなかったようだ。

当時の様子を調査すべく、以前取材にご協力いただいた苅部(かるべ)書店の苅部正さんに伺う。しかし、「明治のことはわからないなあ」とのこと。
 


そこで、現地で10人以上に「四時皆宣園を知っているか」ひたすら聞き込みを敢行


だが、誰も当時を知る人はいない。1931(昭和6)年生まれで「現在83歳」という男性も「わからない」との答え。すると、「苅部さんに聞いてみたら?」と男性。「もう聞いたんです」と答える松宮。「苅部さんが分からないなら無理だねえ」とのことだった。



取材を終えて

“迷路”というコアなジャンルだったためか、資料が少なく探すのに苦労した。取材を通じ、野毛山に日本初の迷路があったとは知らなかった。また、図書館の前身といえる「縦覧所」がいつも通っている横浜市立中央図書館の現在地にあったと知り、感慨深かった。横浜にはまだまだ“日本初の歴史”があるはずだ。また取材したい!


―終わり―
 

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  • イギリス、フランス、イタリア、などの中世の貴族の庭園にみられる生垣を幾何学的にめぐらせた迷路だったのではないでしょうか。当時の横浜が西洋式文化をいち早く取り入れた象徴だったのではないかと思います。

  • 松宮ファンの方々は今回お姿が写ってない記事で残念!と思ってるのでは?ついついどこかに写ってない?と探してしまいますよね…

  • 噂通りというか、いいライターさんですね。私の周りにも松宮さんのファンは多いです、はい。

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