反応まちまち

「NSF（海軍支援施設）KAMISEYA」の看板が残る
　

過去には交流ということで、施設内で野球大会が催されたり、平成に入ったころぐらいまでは盆踊りも行われていたという。
　

米海軍根岸住宅地区でも盆踊りが開催されている
　

畑の近くにいた60代の男女3人は前述の跡地利用に関する指針を全く知らないといい「返ってくるのはいいけど、その後がどうなるか心配」と話す。

3人によると、畑の中に段ボールやテレビ、机などの不法投棄が後を絶たないのだという。
　

話を聞いた場所の近くにもタイヤなどのごみが散乱していた
　

話してくれた男性は「畑にしても、早く手を入れてくれないと雑草が生い茂るし、さらなる不法投棄が増えるかもしれない」と不安な表情を見せる。

また、女性は「この近くには（横浜）旭（中央）病院か聖マリアンナまで規模の大きい病院がない。この年齢になってくると近所に病院がほしい」と切実な表情だった。
　

周辺には拠点病院がない
　

もう一人の男性も「日常の買い物が不便。横浜市外に出るなら保土ヶ谷バイパスの渋滞がひどいので、大和市まで行っている」と話してくれた。
　

病院や日常の買い物ができる施設がほしいという
　

一方「分かっていたことだから仕方ないね」と話すのは、近くの畑で野菜などを栽培している男性。

国などから6月末までに農地を更地にすることを求められているそう。栽培中の作物については1ヶ月の猶予はあるものの、7月末までにすべて収穫し、更地にしなければならないそうだ。
　

無断で耕作を行っている人もいる
　

返還について男性は「昔はこの辺は軍のフェンスで覆われていて『象の檻』なんて呼ばれていた。軍の施設があったから、やりたいことも制限されていた土地」といい、返還後は周辺地域の活性化のための施設ができることを希望している。

男性は「農業関係の研究機関でもいいけど、この辺りは温泉も湧くというしスパのようなものでもいい。でも、一番は大学の誘致。若い人が集まって地域を活性化させてほしい」と話していた。
　

地域が元気になるように、という男性
　

取材を終えて

コメントから林市長の並々ならぬ決意が感じられる
　

既にテーマが決まっているかもしれないが、現場周辺にはさまざまな声がある。

「市民の皆さまと一緒に」という言葉を裏切ることのない活用の検討を望みつつ、はまれぽでも状況に変化があれば随時報告していこうと思う。


―終わり―