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「天そばの『ぬき』ちょうだい!」粋でイナセな横浜の老舗蕎麦屋で食べられるツウな一品とは!?

ココがキニナル!

関内駅のそばにある蕎麦屋では、酒のつまみに焼き海苔をオーダーすると炭火が入った木箱に海苔が入れられて出てくるんだとか。蕎麦屋には「ぬき」等の独特のつまみがあるらしくキニナル!(bjさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

横浜の老舗蕎麦屋「利久庵」と「角平」では、つけ天の「ぬき」や、焼海苔、そば味噌、板わさなど、そば屋ならではのつまみが充実していた。

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ライター:大和田 敏子

元祖つけ天の店「角平(かどへい)」



つづいて、やはり老舗のおそば屋さんを、もう一軒訪ねてみた。
横浜駅東口から歩いて5~6分ほどで・・・
 


平沼商店街の角にある・・・
 

1950(昭和25)年創業の「角平」に到着


まずは、お店の経緯などを、有限会社角平取締役の岩瀨有紀恵(いわせ・ゆきえ)さんに伺った。

「角平」を開業したのは、岩瀬さんのお祖母さま。戦前はカツ屋さんをやっていたのだが、戦後、何か庶民的な店を出したいとそば屋にしたのだという。

そばを愛し、研究熱心だった初代が、天ぷらとおそばの両方を美味しく食べたいと考案したのが、そばと天ぷらを別々に出す「つけ天」。
初めは職人などから、邪道だと反感を買ったようだが、1959(昭和34)年にメニューに載せて評判になったのだそう。

元祖つけ天の店とも言われ、今も「つけ天」は「角平」の人気メニューだ。
 


店内は、創業当時と変わらない雰囲気を残しているという


最近では、2014(平成26)年に放映されたドラマ「今日は会社休みます」のロケでも使われた。主演の綾瀬はるかさんが、ランチにカレー南蛮を食べるシーンが度々、登場したため、その後しばらくは、カレー南蛮の注文が普段の3~4倍にも上ったそうだ。
 


小上りも、いい感じです!
 

40名近く入れる広いお座敷もある
 

ふと見ると、亀の飾りと横綱・白鵬関の写真


キニナってうかがってみる。答えていただいたのは、白鵬関の隣に写っていた・・・
 


笑顔が素敵な、女将の藤江壽子(ふじえ・ひさこ)さん


「角平のロゴは亀という字に似ているでしょ。だから、縁起物の亀をウチのトレードマークにして、あちこちに置いているのよ」と女将。
 


角平のロゴ。たしかに亀に似ている


また、白鵬関については「親御さんと同年代なので横浜のお母さんみたいに思ってくれているのかもね」と。横浜巡業がある時はいつも、大勢で広間を貸し切って、来店されるという。

ここでいよいよ、お酒とおつまみを出していただいた。
 


人気のある日本酒が取りそろえられている中・・・
 

「田酒(でんしゅ)特別純米 山廃仕込」(1200円)を・・・
 

たっぷり、注いでいただいた


おそば屋さんらしいおつまみをとお願いして出していただいたのは・・・
 


「先附け三点盛り(左から梅くらげ、大葉巻き、そば味噌)」(550円)
 

そば味噌、初めていただきました


そば味噌は、そばの実の食感と甘辛い味噌が混ざり合って、どんどんお酒が進んでしまいそうな味。梅くらげの酸味と食感、大葉の香りも、お酒によく合う。
さらに・・・
 


定番メニューから「鶏わさ」(650円)


ワサビとたっぷりかかったノリの風味が、鶏肉の美味しさを引き立てておいしい! 人気のおつまみだとか。
 


午後3時からのメニュー「鴨焼き九条ねぎ」(1100円)


鴨肉が隠れるほどたっぷりの刻みネギが、香ばしく焼かれた鴨によく合って、ちょっと贅沢なおつまみといった感じだ。

お酒も進んだところで、さらにつけ天を「ぬき」でお願いした。
 


「つけ天」を「ぬき」で出していただく


「角平」では、「ぬき」を頼まれるのは年配のお客さんが多く、それほど多くはないそう。汁は基本的には、もりそばの汁を温めたものだが、好みによって冷たいものを出すことも。また、お客さんの希望によっては・・・
 


えび天を汁につけたカタチでも。えび天は迫力の大きさだ!


ちなみに「角平」では、「もりそば」は辛口の汁、「ざるそば」は、そばの上に刻み海苔がかかっていて、かえしを加えて手を加えた甘口の汁と教えていただいた。・・・お店によって違うかも、と付け加えていただいたが、海苔がかかっているかどうかの違いだけと思っていたので、一つ物知りになれたようでうれしい!
 


サクサクしたえび天もお酒のつまみに。すごくおいしい!
 

「つけ天」(1210円)として出していただくと、これ!


最後におそばもいただいた。つるつる食べられる美味しいそばで、量もたっぷりだ!
時期によって変えながら、十勝産のそば粉を6~7割使って作るそばだという。

「角平」では、今回出していただいた以外にも、そば屋でもともと使う出汁やかえしを生かした「牛煮付け」(980円)「カツ煮」(980円)などのキニナルメニューも数多くあった。今度、伺ったら、ぜひそちらもいただきたい。



取材を終えて



江戸時代に始まった「そば屋で酒を飲む」という文化に触れるができ、楽しい取材だった。

本業のそばの方がおろそかにならないように、手近にある食材や、もともと用意している出汁を生かしたつまみを出すそば屋。手間をかけないシンプルなつまみが、お酒を数段、美味しくしていたのだと思う。そして、最後にそばをサッと食べて帰る。ダラダラいつまでも飲んでいない。・・・粋なお酒だ!

どんな食材でも簡単に手に入る現在では、そば屋でも、普通の居酒屋と変わらない豊富なメニューがあるところが多い。それでも、やっぱり、おそば屋さんに行ったら、そば屋らしいおつまみで日本酒を一杯といきたい。
 


日本酒とつまみ・・・やっぱり素晴らしい


「のまぬくらいなら、蕎麦やへははいらぬ」(池波正太郎著『散歩のとき何か食べたくなって』より)とまではいかないけれど・・・。

昼下がり、そば屋に立ち寄って「ぬき」でお酒を頼んでみます?



―終わり―
 

店舗情報
利久庵
住所/神奈川県横浜市中区真砂町2-17 利久ビル
電話/045-641-3035
定休日/日曜日
営業時間/11:00~20:30

角平
住所/神奈川県横浜市西区平沼1-36-2
電話/045-321-4341
定休日/火曜・年始・夏季
営業時間/11:00~20:30

参考文献
「蕎麦屋のしきたり」藤村和夫著(日本放送出版会)
「蕎麦屋道楽大全」金久保茂樹著(朝日新聞社)
「名店・老舗の酒肴 蕎麦屋で酒を飲む」サライ編集部編(小学館)
「蕎麦屋酒 ああ、『江戸前』の幸せ」古川修著(光文社)
 
 

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  • 館内周辺では「ぬき」とか言うのはちょっとはばかられる・・・って何の話だよ

  • 角平の保守合同、岸信介、重光葵、大野伴睦の写真がキニナル

  • 「角平」のカツ丼のカツの厚さの理由がわかった!

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