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かつて東洋一の大橋と呼ばれた「城ケ島大橋」、いつまでたっても通行料が有料なのはなぜ?

ココがキニナル!

三浦市三崎港にかかる城ケ島大橋。2色塗りなのはなぜ?いつまで通行料金を取り続けるの?(LQさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

城ケ島大橋の色は「内山知事の意見で赤くされた」「見やすいため」という説がある。通行料無料化は具体的なことは未定。

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ライター:山崎 島

ということでひとまず現地へ(つづき)
 


そんなこんなで開いているお土産屋さんを見つけた

 
なんとこちらのお店「北原園」は1951(昭和26)年から営業しているという老舗だった。三崎のご出身、城ヶ島に在住で、現在お店を切り盛りされている、2代目社長さんにお話をお伺いすることができた。

「あの橋ができる前、島民や島で商売している人は、みんなポンポン船を使って三崎と島を行き来していました。私たちも以前は三崎に住んでおり、天候が悪かったり海が荒れていたりする時は困りましたね」

「橋ができてからは天候に左右されずに島に入れるので、とても助かりました。あの橋は産業の橋として作られましたが、観光業の役割も兼ねていたように思います。当時は東洋一の大橋、なんて言われ、たくさんの人が見に来ました」と社長さんは、橋ができた当時を振り返られた。
 


完成当時の城ケ島大橋(神奈川県HPより)

 
通行料金については「島民の車で移動をするときは無料です。しかし、島民であったとしても、会社名義の車両だと通行料を払わなくてはなりません。毎年6月1日に東部漁港事務所に、車検の書類を持っていき、通行証を交付してもらいます」

「最初私は会社名義の車を使っており、1ヶ月たしか6000円ほどの定期券を買っていたのですが、水産関係の車は免除されるということを知り、島で商売をやっているのは同じなんだから、免除してもらえないか、とお願いをして、現在は少し免除してもらっています。ただ島民ではなくても、この島に出入りする人たちもいます。午後7時から朝の7時までは、通行料はかからないので、例えば出前の人なんか、橋のたもとで時間になるまで待っていたりしますよ」とのこと。
 


島で働く人だけでなく、近隣の方にも負担になっているんだなあ

 
城ケ島大橋の通行料金について調べた中に、建設費用は開通してから23年後に全て償還できている、という資料を見つけた。建設費が償還されれば、無料化してもいいのでは、という要望が県に寄せられているそうだが、北原園の社長さんいわく「年々免除されるされてはいるが、無料化はまではほど遠いだろう」とのことだった。
 


北原園で販売されている鶴と亀のお饅頭、かわいい

 
「“生活の橋”でもあるし、また観光客の方の負担も考えると無料化してほしい。通行料が無くなれば、もっと気軽に島に来てもらえるようになると思います」と社長さん。昔からこの場所に住まれる方の貴重なご意見、お伺いできました。

それから、橋の色がなんで赤と白の二色なのか、と聞いてみると「うーん、考えたこともなかったねえ」とおっしゃっていた。なるほど! ありがとうございました。



管理している人たちのお話



引き返して城ケ島大橋を管理している東部漁港事務所に向かう。
 


建物が渋い!

 
ご対応いただいたのは漁港課課長の木村さんと森さん、工務課の吉田さん。よろしくお願い致します。

さっそく通行料金についてのあれこれを伺った。

「お調べになった通り、城ヶ島大橋は城ヶ島島内の水産施設のために建設されたので、一般道とは違います。そのため条例の規定により水産関係会社と橋を頻繁に使われる島民の所有する車両は通行料金を免除しています。それ以外の車両は水産業振興のための施設を通行するということで、通行料金がかかります。橋の建設費用の約7億円は1979(昭和54)年度に償還されました。現在の通行料金収入は橋の修繕費などに充てられています」とのこと。

私ははじめ、橋の建設費の回収が終わったんなら修繕などは県が負担するものなんじゃないのか、と疑問を持っていたが、一般道とは違うということなら、致し方ないのでは・・・という気持ちになった。
 


が、しかし!

 
島にお住いの方や近隣の方は、たまあに来る私なんかとは、比べ物にならない負担や不便さを感じている。北原園の社長さんも「島民の間でも無料化についての話題はいつも出ている」とおっしゃっていたし、それについてはどうお考えなのだろうか。

「水産施設のための施設、といっても、やはり見た目は普通の一般道とは変わりませんし、島民や近隣の方にとっては生活の橋でもあります。そのため、2011(平成23)年には県議会第3回定例会で無料化に向けての請願が、自民党から県に提出されました。しかし県の財政も厳しく、またほかに優先的に検討しなくてはならないこともあるため、具体的なことは現段階では何も決まっておりません」


具体的な進展が分かる時期は大体いつごろかお聞きしたが、それは県が決めることで、今のところ何とも言えないのだとか。
 


島から見た大橋

 
それから、料金設定の理由についても県が決定したことで、こちらでは詳しいことは分からなかった。うーん、これは諸々県に聞いてみるしかない!
 


橋の途中で見た橋の工事は何をしてるのかなあ

 
現在は橋の西側の歩道の修繕を行っている。ただでさえ潮風にさらされた傷みやすい環境の上に、大橋は三崎港で水揚げした魚を積んだ車両が通り、海水が道路に浸み込んでしまう。大きな橋だし、未然に事故を防ぐためにも入念な修繕は必要。交通整理のお兄さんも、極寒中強風に煽られながら一生懸命お仕事されていた。
 


工事の概要は神奈川県のホームページに詳しいことが載っている(神奈川県HPより)
 

戦慄!!(神奈川県HPより)

 
それから忘れちゃいけない二色塗りについて。

木村さんは「大型船も出入りしますし、見やすいため、でしょうか」とおっしゃっていたが、工務課の吉田さんは「赤い部分については、明確なことは分かりませんが、白い部分に関しましては、あれは白ではありません。コンクリートの色です。とはいっても、コンクリートの腐食を防ぐために薬剤塗っていますが、白ではありません。色で言えばグレーです」とズバッとご説明くださった。

なにー!? 紅白じゃなかったんだ、コンクリートの色が白く見えてただけだったんだ!! なんか勝手にいろいろ想像して、ラノベみたいなストーリーすらできちゃってたよ。でも、そういうことです。

東部漁港事務所はあくまでも現場のあれこれを行う立場。橋についての重大な決定をするのは神奈川県の水産課だということなので、これは県に問い合わせてみるしかない。皆さまありがとうございました。



けーん(県)!!



後日、神奈川県庁の水産課に電話でお話を伺った。

・通行料別の車種は道路運送車両法などの、2つの法律によって定められている。
・通行料は増税の影響を受け、値上がりしている車種もある。
・通行料を設定した理由は、かなり時間が経っているため分からない。資料も探さなければ無い。
・通行料を取り続けることに関しては、漁港施設としての経費がかかるため仕方ない。橋の長寿命化のため、修繕などはなるべくコストを抑えて行っている。
 


大橋からはきれいに富士山が見える

 
・無料化は請願が出されているが、具体的なことは決まっていない。城ヶ島が観光地としてにぎわい始めたら積極的に検討される。
・島民からは直接意見が来ることはないが、知事が視察へいった時、直接意見する人もいた。
・橋が何故赤いのかは専門ではないから分からない。

とこんな感じです。

島民の方と何人かお話したのだが、なんていうか、現地と行政との認識にかなり差があるのが感じられた。

うーん、無料化にはまだ時間がかかりそう・・・。
 


そこでいろいろ考えた

  
通行料無料になる午後7時から島を盛り上げるっていうのはどうかなあ。広い駐車場もあるし、夏に島の夜風を浴びながら三崎のマグロをいただくビアガーデン(編集部・山岸案)とか、島の夜行性動物を観察する会(山崎案)とか、風の力を使って速く走ろう会(山崎案)とか、夏の星空映画上映とか。「シーサイドハウス」の鈴木さん大活躍だろうなあ。
 
城ケ島大橋からいろいろなことが見えてきちゃった今回の取材。とても勉強になったし、城ヶ島がはらんでいる可能性も感じることができた。観光課の方、夜の城ヶ島企画どうでしょうかね? タイアップしてくれませんか!
 


取材を終えて


 
筆者は橋って人と生活があってかけられるものだと勝手に思っていたので、産業が先行する場合もあるのか、とまずそこに衝撃を受けた。一個賢くなった。

行政への質問で「人が行き来するための橋を架ける計画は無かったのか」と聞いたのだが、明確な答えは得られなかった上に、県の水産課からは「もともとは船で行き来しており、お金はかかっていたわけで、それが通行料に変わっただけ」という返答があった。結構ショックで、強くなろうって思った。
  

―終わり―
  

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  • 橋をいつも利用している漁協関係者と島民が修繕費用を払わず、観光客だけに負担させるのは納得がいかないと思います。ヤクザの既得権かな。

  • 箱根ターンパイクや伊豆スカイラインと同様、民間運営では維持管理費のため、ずっと有料なのは仕方がないか。開通当時から料金がほとんど上がっていないことは称賛すべき。当時の価値では高かった交通費も償還後は維持管理のみとなって、お金の価値も下がり、現在は高いとは思わなくなっているので、そんなに不合理な料金とは思わない。むしろJHや首都高の方は将来タダになると言っておきながら、無駄な建設費が肥大化し、プール制にすると国民を騙し、無料化しないばかりか値上げ一辺倒の体制を直さない政府のやり方では、無料化への希望は望めない。

  • 城ヶ島大橋が一般道(県道・国道)ではなく、あくまでも漁業施設の一部であれば関係者以外は有料!も当然であり、仕方ない事ですね!神奈川県としても有力観光地・景勝地として認めているので、理想を言えば神奈川県に買い取ってもらい、先ずは神奈川県道路公社などの運営にしてもらうのが第一歩かと。普通の道路と違って橋であるダケでなく、加えて海水・潮風の影響で痛みが桁違いなのは当然なので、事後の維持・修復は相当な費用が掛かる事は素人でも判る筈です。

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