地下鉄弘明寺駅ホームに設置されている謎の鉄棒の正体は?
ココがキニナル!
市営地下鉄の弘明寺駅を利用していた当時、弘明寺駅ホームに、段違いの鉄棒のようなものがありました。ベンチのようですが、別にベンチも設置されています。その当時蒔田駅にもあったと思います。(ねこぼくさん)
はまれぽ調査結果!
弘明寺駅にある二段鉄棒の正体は「背もたれサポーター」だった。使い方は、背を持たれるように腰をかける。現在設置されているのは弘明寺駅のみ。
ライター:カメイアコ
わくわくを胸に、現地に!
弘明寺駅到着
ありました
いつも利用するというお勤め帰りの男性
すぐそばにベンチもあるのに、なぜあえてこのサポーターを使っているのか聞いてみると「すごくしっくりくるんですよ。ベンチよりも、こっち(背もたれサポーター)ですね。音楽を聴いたり携帯をしたり、とても楽な姿勢で電車を待っていられます」
あと数歩あるけばベンチもあるのだが、そちらにいく必要がない。いくまでの労力がもったいない、とまでこの男性に言わしめた背もたれサポーター。おそるべし。
実際に座ってみることに
おしりが当たる部分が、だ円形かつ傾斜になっているので、おしり・ふとももにぴたっと吸い付くようにフィットする。
確かに楽だわ、これ。ベンチに腰を落ち着けてしまうと、立つのを億劫に感じてしまうときがあるが、背もたれサポーターなら電車が来たらすっと立ち上がることができるし、壁に寄りかかるよりも自然で楽な姿勢で待つことができる。
はまれぽ編集部もある最寄りの関内駅にも行ってみると・・・
ずらり
座りたい放題
座ったら、あいさつされた
こんなかたち
黄色のベンチは中央が円形にへこんでいるためか、座り心地がとてもよい。地面と腰かける位置が近く、座った時に足がしっかりと地面に付くので、長時間座っていても疲れなさそうだ。人間の体に合っている、という表現が適当かもしれない。
横浜駅にもあった
投稿のあった蒔田駅には、2008(平成20)年までは柳氏デザインの水飲み、水汲み場、背もたれサポーターがあったようだが、2016年現在はその姿を確認することはできなかった。背もたれサポーターは、2009(平成21)年のエレベーター設置工事により撤去したとのこと。
ベンチはあった
2009年には横浜美術館で柳宗理展も開かれた
柳氏の経歴から横浜に特別ゆかりがあるわけでもなさそうだが、新しいものに寛容な横浜だからこそ、いち早く氏の作品を生活空間に取り入れたのかもしれない。都会的かつリラックスした横浜の雰囲気が柳氏のデザインするプロダクトとマッチしているように感じた。
2008(平成20)年に発刊された『casaBRUTUS 柳宗理』の情報によれば。
市営地下鉄ブルーライン
黄色のベンチは、横浜駅、関内駅、弘明寺駅、蒔田駅、伊勢佐木長者町駅、吉野町駅、上大岡、港南中央駅に設置してあるようだ。
水飲みと水汲み場。使ってみたかった・・・(フリー画像より)
もし上記の最寄り駅を利用している人は、ベンチや背もたれサポーターの座り心地を確かめてみてはどうだろうか。
取材を終えて
個人的に柳宗理のプロダクトのファンだったので、弘明寺駅の背もたれサポーターやベンチが氏のデザインであると分かったときの感動はひとしおだった。今度編集部に寄った帰りは、このベンチに座って電車を待ちたいと思う。
おしまい
―終わり―
取材協力
横浜市交通局
http://www.city.yokohama.lg.jp/koutuu/
柳デザイン研究会
http://yanagi-design.or.jp/
参考
『casaBRUTUS 新装版 柳宗理』株式会社マガジンハウス2008年10月10日発刊
金沢美術工芸大学
http://www.kanazawa-bidai.ac.jp/index.html
横浜美術館
http://yokohama.art.museum/
かにかまぼこさん
2016年12月27日 00時26分
ハマスタのホーム側外野出入り口の噴水の前あたりにもいくつかありますよね。こちらがどなたのデザインかは知りませんが。似たようなものはあちこちで見かけますが、それらは他の方のデザインなのかこのデザインに特許など発生しているのかキニナル!
輝唯[Key]さん
2016年07月17日 01時57分
同じような背もたれサポーター、伊勢佐木モールにもありませんでしたっけ、昔。TVシリーズのあぶ刑事とか見てると映りこんでいた気がします。
しょうさん
2016年02月27日 07時08分
京急デパート10Fの喫煙所にも、同タイプの腰掛けがあるが、座面のバーが細く快適とは言えないなぁ〜弘明寺駅腰掛けの快適さに納得!