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老舗コーヒー機器メーカー「カリタ」が横浜に移転した理由は?

ココがキニナル!

2011年神奈川区子安に移転した、コーヒー機器総合メーカー株式会社カリタ。その理由は?/創業者がカリタさんという名前なのかと思ったが情報が出てきません。社名の由来は?(ぶちさん/アソビンさん)

はまれぽ調査結果!

2011年、とっても“社員思い”な理由で本社を子安に移転させた「カリタ」。以降、地元・横浜への取り組みも積極的に展開中!

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ライター:大野 ルミコ

本社移転地に「子安」を選んだ意外なワケ


 
カリタが本社をこの子安に移転したのは、投稿にもあったが2011(平成23)年のこと。もともと1958(昭和33)年に東京・日本橋で創業。その後、1960(昭和35)年に港区西新橋、1975(昭和50)年に大田区大森西へと移転、そして1981(昭和56)年に大田区仲六郷へと移り、その後30年に渡ってその地で業務を展開してきた。

ちなみにカリタという社名の由来はドイツ語の「kaffee(コーヒー)」と「Filter(フィルター)」を合わせて作られた造語だそう。「創業者の名前とも、ドイツのメーカー・メリタさんとも何の関係もありません(笑)」とのこと。(ちなみにカリタ創業者は糸満盛京(いとみつ・もりきょう)氏。残念ながら2016年1月にご逝去。創業時のお話もお聞きしてみたかった・・・)
 


かつては京急線「六郷土手」駅近くに本社を構えていた

 
しかし、仲六郷での業務も「年月が経つにつれ、建物が老朽化し、そして何よりも手狭になってしまって・・・それを改善しようと移転の話が持ち上がったのです」と話す新美さん。そして新たな移転先を探すにあたり、何よりも重視したのは「社員が通勤しやすいかどうか」だったとも。

石田さんも「当時、社員の多くが横浜市内に住んでおり、京急線を利用して六郷土手駅近くにあった本社に通っていました。そんな彼らの通勤経路を大きく変えないようにしようと。ですから、移転先は最初から『京急線の蒲田から横浜駅の間』と考えていました」と語る。
 


子安駅は京急線の各駅停車利用で横浜から10分、京急蒲田から30分あれば到着する

 
現在、本社ビルのある子安の地が選ばれた理由には、こうした位置的条件がピッタリ合ったこと、そして「建物の配置・デザインもしやすい、キレイな四角い敷地」だったことも決め手となったという。
 


新社屋にはカリタのロゴと、チェック柄を模したデザインも施されている

 
新たな社屋では「社員全員がワンフロアで業務を行うオフィススペースと、お得意先や取引先との商談や勉強会などを行うショールームを設置したいと思っていた」と語る石田さん。

本社の前を走る第一京浜の拡張計画や、震災の影響もあって「少し予定より遅くなってしまった」そうだが、その夢をかなえた社屋が完成。2011(平成23)年10月に現在の地での業務をスタートさせた。
 


完成したショールームの棚にはズラリとカリタ製品が。見ているだけでも楽しい!

 
今では地元・子安通商店街のイベントに協賛するなど、地域の人たちにも親しまれる存在に。「お客さまが商品を売ってほしいと訪ねてくることもある」そうだが、「ここには商品はおいていないので、販売はしていないんですよ」と申し訳なさそうに話す。

みなさん、カリタ製品は小売店でお求めくださいね。
 


「横浜にいるから」「横浜のために」できることを



創業から58年の歴史を重ねてきたカリタ。「日本人の口に合うコーヒーを提供したい」という想いのもと、数々のコーヒー器具を発表してきた。その中でも特に有名なのが、カリタ独自の「三つ穴ドリッパー」だ。
 


三つ穴ドリッパーを使ったコーヒー抽出法は「カリタ式」ともいわれる(写真はHPより)

 
日本でもコーヒーが広く飲まれ始めた当初、一つ穴のドリッパーとペーパーフィルターで抽出されたコーヒーは味が濃く、「日本人の口にはあまり合わないものだったようです」と語る石田さん。扇形で抽出穴が3つあるカリタのドリッパーは、空気が抜けやすいため、抽出が早く、あっさり飲みやすいコーヒーを入れることができるのだという。
 


カリタのドリッパーは「扇型で三つ穴」なのが大きな特徴だ

 
このほかにもペーパーフィルターやコーヒーミルといった器具はもちろん、近年ではカップや手ぬぐい、フキンといったグッズも発売、そのデザインのかわいらしさも好評だという。
 


ドリッパーやカップなどが描かれた手ぬぐい。かわいい!!
 

吸水性・速乾性にすぐれた「蚊帳フキン」。使うほどに柔らかく風合いが出るという

 
そんなカリタが今、力を入れているのが「&Kalita」をコンセプトとした、ライフスタイル提案。「おいしいコーヒーを味わう」ことに“何か”をプラスすることで、よりおしゃれで、より快適な時間を過ごしてほしい――という取り組みだ。

例えば・・・
 


新潟県燕市の鍛冶技術や長崎県の波佐見焼といった、日本の伝統技術とコラボした製品や
 

アパレルブランド「SHIPS」とのコラボ。SHIPSの店頭でしか買えないアイテムも!
 

「niko and…」の店頭にはカリタ製品の「ミニチュア」が入ったガチャポンが置かれ大人気に!

 
カリタのロゴやチェック柄、筆者も昔から「カワイイなぁ」と思っていたのだが、石田さんも新美さんも「実はかわいいとか、オシャレとか、あんまり考えたことがなかった」という。

「niko and…」から、ロゴやチェック柄を使ったアイテムやバッグのデザインを見せられた時も「もっとロゴは小さいほうが・・・」「すでに使っていない看板のイラストでいいの?」と、かなり疑心暗鬼だったという。
 


そのトートバッグ。以前の本社ビルに掲げられていた看板が描かれている

 
ところが実際に商品が発売されると、予想を上回る人気商品に。その盛り上がりを見て「今さらながらに自社のロゴや、チェック柄のデザイン性の高さ、良さを再認識した」と語った石田さん。「最近、名刺をリニューアルして、チェック柄を入れちゃいました」と笑う。
 


試飲の時に使うチェック柄の紙コップにも「いくつか貰えませんか?」と声がかかるという

 
「今後も企業やメーカーとのコラボは考えられているのですか?」という筆者の質問に、「そうですねぇ・・・」と少し考えた後、「できれば横浜にある企業や、製作所といったところと一緒に何かができるといいですね」と答えた新美さん。
 


コーヒー器具のコラボに限らず、新たなライフスタイル提案の形を模索中だ

 
社員の多くは、長年、横浜市に在住。また「独身社員用の借り上げ社宅も横浜に用意していた」ということもあり、石田さんいわく「社内全体、横浜への愛着はかなり強い」という。

実際、横浜駅周辺の商業施設に入るいくつかのショップに社員が出向いてコーヒー教室を開催したり、横浜ルミネ内の「有隣堂」で製品の販売を行ったりと、これまでも横浜でのイベント開催・提携に力を入れてきた。
 


ルミネ横浜の「有隣堂」の店内には、カリタ製品が置かれ、人気となっている
 

2016年2月に横浜モアーズの「SHIPS」内でコーヒー教室も開催、大盛況だった

 
今後もこうした「横浜の方に喜んでいただけるイベント」に力を入れていくと同時に、さらに一歩進んで、横浜の独自ブランドや、同じように“横浜発”で技術やサービスを提供している企業と一緒に「横浜ならではのアイテム、サービスが提案できれば・・・」と前向きだ。

今回、カリタの製品をいろいろ見せていただいたが、本当にどれもデザイン性が高くて「ステキだなぁ」と思うものばかり。ホーローのドリップポットなんて、キッチンに置いてあるだけでオシャレ度が急上昇しそうなクオリティだと思う。
 


ホーロー製ドリップポット。こんなポットが似合う家に住みたいなぁ・・・(写真はHPより)

 
カリタが“横浜”にこだわって商品を開発したらどんな色、デザインになるのだろう。想像するだけでウキウキする。思いっきりレトロでも、思いっきり斬新なものでも合う気もするし・・・

今後のカリタの新製品に注目していきたい。



取材を終えて



石田さんは代表取締役専務、そして新美さんは企画部部長・・・会社の重役の方々にじきじきにお迎えいただけると思わず、ビックリしたのだが、お話をしていてまたビックリ。まぁ、お二人ともとても気さくで、そして本当に“仲良し”だったのだ。

社員の通勤経路を考えて、子安を移転地に選んだという理由も、よくよく考えたら、結構、驚きのエピソードなのだけど、アットホームなお二人の雰囲気を見ていたら「カリタさんはそういう会社だろうな」とえらく納得してしまった。

なんだかホッコリ気分になった取材だった。

―終わり―

株式会社カリタ
https://www.kalita.co.jp/

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  • カリタか。女性に人気

  • チェック柄を「横浜捺染」(よこはまなっせん)で染めてみてはいかがでしょう。

  • コーヒー好きなので、カリタさんは知ってましたが、てっきり創業者の名前がそのまま社名になったと思っていました。

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