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草木に覆われる瀬谷区・旭区の「上瀬谷通信施設」跡地の現在。どのような施設だった?

草木に覆われる瀬谷区・旭区の「上瀬谷通信施設」跡地の現在。どのような施設だった?

ココがキニナル!

日本に返還された瀬谷通信隊の施設がまだ残っています。検問所等もまだありどのような基地内だったのか気になります。調査宜しくお願い致します。(fire_jiさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

米軍がかつて、北朝鮮やソ連の通信を傍受・暗号解読を行う諜報機関として使用。その後はアンテナも撤去され、現在は緑が広がる広大な敷地に。

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ライター:はまれぽ編集部

花博から緑と調和した街づくりへ



軍事施設としての色濃い歴史を持った上瀬谷通信施設跡地。横浜市では2026年の国際園芸博覧会(花博)の誘致を目指すなど、緑と調和した形での活性化を目指したい考えだ。

国際園芸博覧会は、花や緑、農業などをコンテンツとして発信する博覧会。横浜市の招致検討委員会が2018(平成30)年2月に答申した基本構想案では、2026年4月~9月の6ヶ月間の開催で、計1500万人以上の来場を想定している。
 


ガーデンネックレス横浜などの取り組みも、花博につながっている

 
花博での会場となる予定なのは、現在立ち入り禁止となっている国有地部分、最大100ヘクタール(100万平方メートル、横浜スタジアム約38個分)。
 


国有地(黄色部分)の活用がカギになっている(横浜市資料より)

 
今は何もない状態の国有地部分にどのような施設を作るかは、2018年から2025年までの間に、招致活動などと並行して会場計画が進められることになる。

現段階で検討するとしている内容では、学校などと連携した宿泊による企画参加の可能性が俎上(そじょう)にあがることになりそうだ。これは自然との共生を学ぶことができる「クラインガルテン(滞在型市民農園)」や「ファームステイ」などの体験型施設のほか、会期前の準備段階で農業作業などを泊まり込みで体験するなど、長期滞在も想定。国内外の人が農作業などを体験しながら働く場として交流できる仕組みを展開したい考えだ。
 


「クラインガルテン」などでは、長期滞在しながら農業体験ができる(フリー素材より)

 
博覧会を契機に国有地での施設建設が進めば、合わせて広い土地を生かした都市基盤の整備も進むことになる。そうすれば、花博の跡地を利用した、医療・福祉機能をはじめ、商業施設や防災施設などの充実が期待できる。市としては東名高速道路や保土ヶ谷バイパスなどに近接する立地を生かして地域を活性化させ、医療や交通、買い物の不便さ解消を目指していく考えを土地利用基本計画の中で示している。

また、交通インフラでは、瀬谷駅から施設跡地周辺まで約2kmをつなぐ交通手段として、BRTLRTなどの導入を視野に入れる動きもある。
 


環状4号線の最後の未開通区間(海軍道路北側)は、2016(平成28)年3月に
開通

 
現在は施設内を通ることができないため、環状4号線を通る以外で南北を移動する際、跡地を大きく周辺を迂回する必要がある。花博誘致や開発が進めば、施設などの整備とともに交通利便性が向上することになる。
 


国有地につながる道路は通行止めになっている
 

こちらも中心部の施設につながる道路があったが、完全に閉鎖

 
現在、徒歩ならば跡地中心部の一部も歩くことができるが、未整備の場所も多い。
 


通路も通行止め箇所が多く、大きく迂回する必要がある

 
こうした通行止めや利用制限は、かつての施設跡地が老朽化して安全面で問題があるほかに、敷地内での不法行為が多いことも一因かもしれない。
 


草地には野焼き禁止の看板。右下には「在日米軍上瀬谷支援施設管理課」とある

 
広大な土地であるために、その管理も隅々までは行き届かないようだ。緑の濃さと裏腹に、不法投棄が非常に多いのも印象的だった。
 


敷地内では何台か朽ちた車の姿を見かけた
 


こちらも洗面台などが不法投棄されている
 

ゴルフバッグなども捨てられていた

 
管轄する防衛省南関東防衛局も施設内での巡回警備などを実施しているが、国有地での不法投棄はいまだに繰り返されているようだ。
 


基地施設の一部だった「上瀬谷グラウンド」も草野球チームの練習に使われているそう

 
現在の施設跡地には、かつての諜報機関の面影はなく、ただ豊かな農業地帯と、人が足を踏み入れることのない広大な緑が広がっている印象だ。
 


敷地内にはキジの姿が。日本の「防衛省情報本部」シンボルマークでもある

 
住民の暮らしを制限してきた施設跡地で、これだけの環境が守られてきたということは皮肉めいて感じられる。ほかの地域や都市と同じような自然を消費した都市開発ではなく、豊かな自然とのどかさを生かしたまちづくりを進められることができるかが問われることになりそうだ。



取材を終えて



今回は通行可能な道を選んで上瀬谷通信施設跡を一回りしたが、その広さと手付かずにも見える草木の豊かさがひたすら印象に残った。
今は国と民間の元に戻ってきたかつての諜報施設。地域の発展の妨げにもなってきたその跡地がどのように活用されていくのか。今後の花博招致の行方や横浜市の街づくりから目が離せない。


ー終わりー

 

この記事どうだった?

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  • 環状4号に沿って、鉄道を整備してほしいな。立場戸塚あたりから、瀬谷を通って、長津田か中山あたりまで繋いでほしい。

  • キジ(ニホンキジ)は国鳥でもある。

  • 使われていないとい注釈が付いている上瀬谷グラウンドは上瀬谷球場B面の写真であると思われますが普通に使用されていますよ。先週もそこで草野球を行いました。

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