江の島名物たこせんべいに使用されるタコは1日何匹?
ココがキニナル!
江の島で行列ができてる店のたこせんべいに使われるタコは1日何匹くらいなのでしょうか?(ハ毛さんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
多い時で約150キログラム、数に換算するとおよそ2500匹くらい使われている。今月には新たなせんべいもお目見え予定です。
ライター:ほしば あずみ
丸焼きたこせんべいができるまで
(続き)
見せてもらった工程はすべて手作業、かつシンプル。
そして味つけされたタコはプレス機の待つ店頭へ。
粉をまぶされ、てばやくはたかれて
135℃の鉄板に乗せられて
1トンの圧力でプレスされる!
立ち上る蒸気と大きな音。既におわかりかと思うがタコは解凍されたものなので、あのキュルキュルという音は「タコの悲鳴」ではなく、水分が蒸発していく音である。
しかしかなりのインパクトである事にかわりはない。
せんべいはパリっと仕上げるために2度焼きされる
2分足らずであのタコがプレス機いっぱいに伸され、紙のようにペラペラになっている。
マーブル模様のようになった吸盤が生々しい。
二つに切り分けて完成
「プレス機は繁忙期には最大で7台稼働させます。お正月やゴールデン・ウィークなんかはそれでも80人くらい行列ができて1時間待ちになる事もありますね」と米井社長。
原料のタコは平日のような通常期で一日あたり80キロ、多い時には150キロを消費し、年間では約40トンになるという。
「キロ単位だから何匹かって言われても…」というのも納得の消費量だが、タコ1匹を60グラムと換算すると、通常で1300匹以上、多い時には2500匹が一日に使われている事になる。
たこせんべい、クラゲせんべいに続くのは?
9年前から始めたという丸焼きたこせんべい。
意外に新顔な名物が生まれたきっかけを聞いてみた。
全国観光土産品連盟による全国推奨観光土産品にも選ばれた
「江の島の新名物を考えていたんです。以前は紫芋をあつかったり、ノンアルコールビールも島で最初に始めたりしたんですが、すぐに真似されちゃってね。だから誰も真似できない事をやろうと。
江の島で見かけた類似品(?)
確かに他所で真似はできない
試行錯誤はありましたが、これは見ていて楽しいじゃない。蒸気があがって大きな音がして、お客さんが楽しんでくれるからね。材料はタコだけでそれも目の前で焼くから安心感もあるし。4年前からは同じ手法で丸焼きクラゲせんべいも始めました」
店頭で売られていたお土産用「クラゲせんべい」
原材料はキャノンボールというクラゲ
試行錯誤の連続だったという丸焼きたこせんべいも今では7店ものフランチャイズ(加盟店)が展開されるまでになった。
江の島の山頂付近のガーデンパーラー店、鎌倉長谷店等の近場もあるが、千葉の鴨川シーワールドや山口の下関といった他県にも進出しているという。
「今月24日には、新しい商品もお目見えしますよ」と米井社長は新製品情報を教えてくれた。
それはいったいどんな新商品なのか?
「店舗を一部改装して、これも目の前で焼きあがるのを見てもらえるようにします。しらすとえび、2種類のせんべいが筒からプレスされて8秒に一度パカンと飛び出してくるっていうせんべい、その名も『パッカンせんべい』というのを今準備中なんです。2枚で100円、乞うご期待ですよ」
取材を終えて
「あさひ本店」はもともと土産物屋で、今でも店舗の半分は「朝日堂」として土産物を売っている。
新しい江の島土産、新しい名物をと、紫芋やノンアルコールビールの失敗にもめげず、行列ができるたこせんべいを成功させた米井社長。
土産屋のスペースをさらに改装して今月末に登場するという「パッカンせんべい」にかける期待も大きい。
「新名物で江の島を盛り上げていきたいですね」と語ってくれた。
なお、食べ歩きの際は頭上を旋回するトンビに気をつけてほしい。たこせんべいも狙われる場合があるそうだ。
―終わり―
あさひ本店
住所/神奈川県藤沢市江の島1-4-8
電話番号/0466-23-1775
営業時間/8:00~17:30