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金沢区にある人面岩の正体って?

ココがキニナル!

金沢区釜利谷南2丁目にある『白山道奥公園』で崖に巨大な人面が彫られています。一体誰が何のために作ったのか気になります(みうけんさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

人面は「磨崖仏(まがいぶつ)」と呼ばれ誰が何のために作ったのかは不明。失われた中世の社寺「白山堂」や「東光寺」に関連するものと考えられている

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ライター:ほしば あずみ

いよいよ磨崖仏を拝める?



さて、到着したものの磨崖仏の具体的な場所がわからない。公園内にあるというわけではなかった。
通りかかった近所の方に、公園奥の山道を下って住宅地へ出たところにあると教わる。
 


公園内には「釜利谷やぐら遺跡」がある
 

「やぐら」とは鎌倉やその周辺で見られる中世の横穴墓。
鎌倉周辺の山は「鎌倉石」と呼ばれる加工しやすい軟質の凝灰岩でできており、やぐらや切通しなどの遺構(いこう/過去の建築物の痕跡)が独特の景観を生んでいる(参考:かつて採石されていた鎌倉石って、どんな石?)。

磨崖仏が彫られた背景の一つかもしれない。
 


案内板によると、この道は「3号尾根道」と名付けられた古道の一部
 

尾根道は3筋発見されたが、現在通行可能なのは3号尾根道のみ
 

あれ・・・今回の取材って「秘境シリーズ」だったっけ?
 

70mほど山道を下り、谷間の静かな住宅地に出ると、こんな看板が。
 


背後のがけの中段に見えるのが・・・といわれたので振り返る
 

見えるのが・・・?

 
見えません・・・草に覆われたがけしか、見えません。
 


おわかりいただけただろうかリターン・・・
 

再び心の目で見ると、こういう事らしい
 

この磨崖仏は、薬師如来ではないかともいわれているがすでに輪郭すら危うく詳細はわからない。凝灰岩の、加工しやすいという特徴は同時に摩耗しやすいという事でもある。

「金沢の古道」によると1335(建武2)年、この地に「白山堂」という寺院があったと記された文書(金沢文庫古文書)があり、道の名もそれに由来するのだろうとの事。
磨崖仏のあった一帯がそれと想定されるものの、証拠はないという。

現在確認できる資料は以上で、「誰が」「何のために」作ったのかを明らかにすることはできなかった。
 


磨崖仏そばに「白山妙理大権現」という古祠が祀られている

 
白山社の向かい側は、旧東光寺跡という広い寺域があった場所だが現在は住宅地。寺は少し離れた場所に移り東光禅寺となっている。
 


細い道幅が古道をしのばせるが、現在は静かな住宅地となった白山道

 
「金沢の古道」にあった古道をグーグルマップに重ねてみる。
分岐から先の道は、実際には関東学院大学グラウンド方面の道しか残っておらず、白山奥公園へ行くには高舟台に下りるしかない。
 


分岐と白山奥公園の青い線は今回歩いた道

 


取材を終えて



帰路を金沢八景、金沢文庫どちらにしようか迷いながら歩いていると、関東学院大学ラグビー部の寮前に出た。
外にいた部員のみなさんに、どちらが近いか尋ねたところ「どっちも遠いッス」との答え。

「文庫行のバスがこの先から出てるんで、文庫の方がいいッスよ」
「オレ案内しますよ」
1年生部員がバス停まで送ってくれた。
 


道を教えてくれたみなさん
 

彼に磨崖仏の事を聞いてみた。「ああ、ありますね」と知っていたが、古道がグラウンドを横切っている事は知らなかった。

彼らが練習している頭上を、古の旅人たちが往還していた事を思うと、不思議な気持ちになる。
 


バス停「白山道」。金沢文庫駅から磨崖仏を目指す場合はここから徒歩20分ほど

 
日常生活のすぐそばにある中世。古道はそこに踏み込む入口の一つだった。

 

―終わり―


 

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  • 保全はしないんだなぁ。

  • 見出しに釣られて読んでみたが・・・。気体ほどではなかった!そもそも我々の年代であれば『人面犬』以前に放映されていた『勇者ライディーン』に出てきたような『人面岩』を想像していたもんで・・・。まさか『紛い物』・・いや、『磨崖仏』だったとは!? (*^_^*)

  • 詳細なレポートありがとうございました。昔から気になっていた人面の謎が解けて感謝です。30年前は顔の表情がわかるくらい残っていましたが、今はだいぶ摩滅したんですね。この人面が見られるのも、あと数年かも知れません。冬には草木がなくなるので、今年の冬に改めて見納めに行こうと思います。

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