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横浜でロケをした「ライク・サムワン・イン・ラブ」について教えて!

ココがキニナル!

横浜で大規模ロケが行われた映画「ライク・サムワン・イン・ラブ」について取り上げてください(濱のホタルさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

当初は東京ロケを考えていたが、監督が横浜に惚れ込んで撮った映画。横浜を紹介したのは、横浜在住20年のフィルムコーディネーターのイラン人女性。

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ライター:久保田 雄城

「横浜の人は最高ね!」とゴルパリアンさん

ゴルパリアンさんは、学生時代に日本にやってきて、そのまま居着いてしまった。この20年間はずっと横浜暮らしだ。ともかく横浜が大好きで、「Yokohama Love!」だという。
 


20年、横浜とともに生きてきたゴルパリアンさん


日本ではイラン大使館での秘書をキャリアのスタートにして、その後は長く映画制作に携わりイラン映画を日本に紹介したり、反対に日本映画をイランに紹介したりする仕事をしてきた。

そんな彼女に、そもそもなぜ日本にやって来たのか質問をしてみると、「すごく小さい頃にペルシャ語に訳された『かぐや姫』などの日本の昔話の絵本を読んだのがきっかけなんです。それで日本は神話の国だと思い込んで(笑)、ともかくどうしても来たかったのです」と話してくれた。
 


休憩中、明子(高梨臨)に抱きつくゴルパリアンさん(C)mk2/Eurospace


映画のオープニングに出てくるバーも、センター南駅の近くに実在するレストランだ。監督が「どうしても階段のあるバーを撮りたい」と横浜中を探してやっと見つけたのが、彼のイメージにぴったりと合うこの店だった。
 


オープニングに登場するバーは、センター南に実在する(C)mk2/Eurospace


しかし設定はあくまで「バー」なので、店内に飾られている絵をほとんどすべて美術監督が変えてしまったのだが、レストランのオーナーは嫌な顔ひとつせずに非常に協力的だった。ゴルパリアンさんは「ねっ、横浜の人は最高ね」といいながら筆者にほほ笑んだ。

撮影の間、キアロスタミ監督は、赤レンガ近くのホテルに滞在し、雨が降らない限り毎朝、大さん橋まで散歩したという。そこで、その日のシーンについて思いを巡らせていたそうだ。
 


空き地にセットを設営しての撮影風景(C)mk2/Eurospace




取材を終えて

監督は特に、横浜の青い空に浮かぶ雲が好きで、ゴルパリアンさんにその日の雲についての感想を話すのが日課だった。この「ライク・サムワン・イン・ラブ」に限らず、キアロスタミ監督の作品はいつも、色彩にとても重きを置いていると筆者は常々思っている。けれど監督は、横浜の青い空や雲というシンプルな自然の色彩や造形が、どんなアートよりも勝ると知っているのだろう。だからこそ、彼はそれを表現(映画)で超えていこうという強い意志をもって70歳を越えてなお、このような慈しみ深い作品を制作したのだ。

映画というのは、その瞬間を永遠に紡いでいく。そしてそれは観る者の時を止めるのだ。
 


フロントウィンドー越しに写る彼女の夢(C)mk2/Eurospace


今回の取材ではゴルパリアンさんはもちろん、インタビューの設定や貴重なスチール写真を快く提供してくれた、この映画の配給元のユーロスペース岡崎真紀子さんに本当にお世話になった。この場を借りて、感謝の意を表したい。

また、忘れられないのは、ゴルパリアンさんの息子さんが他県の大学に通っているのだが、その彼が「横浜以外はどこもつまらない!」といつも言っているとのこと。横浜に暮らす人々というのは、国籍に関係なく横浜に対する想いがとても強いのだなあと、改めて思った取材でもあった。


―終わり―


映画「ライク・サムワン・イン・ラブ」公式サイト
※音量にご注意ください

「ライク・サムワン・イン・ラブ」
監督:アッバス・キアロスタミ
出演:奥野匡、高梨臨、加瀬亮ほか
2012年/日本、フランス共同製作/109分
配給:ユーロスペース
メイキングなど特典映像満載のDVDが発売中
定価:4410円(税込) 販売元:株式会社トランスフォーマー

 

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  • もともと興味のある監督だったので、黄金町シネマジャック&ベティでこの映画を観ましたが、横浜ロケだとは知らなかった。観てから横浜が出て来たので驚いた。県庁を大学の校舎に見立てるセンスがGOODです♪近所にキアロスタミ監督が来ていたなんて感激です(気づかなかったのが痛恨)!

  • フィルムコーディネーターという仕事に興味が湧きました。

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