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湘南モノレール大船駅の広場にある謎の塔の正体は?

ココがキニナル!

湘南モノレール大船駅横の広場にある塔です。特に何の役にも立っていませんが、何か意図する所があるのでしょうか?キニなります。(うがろんばさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

「大船」にちなんで船をイメージしたモニュメントである。避雷針のようにも見えるが純然たるモニュメントである。

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ライター:永田 ミナミ

大いなる船出



さらに探してみると、『大いなる船出 大船駅東口開発事業(鎌倉市郷土ビデオ)』(鎌倉市開発総務課 1992)というまさにここにすべてがあるにちがいなさそうなVHSの資料まで発見。「大いなる船出」とは期待大だ、と興奮ぎみに再生ボタンを押した。
 


ちなみに現在、鎌倉市に「開発総務課」は存在しない

 


懐かしいビデオテープのチラつき感がたまらない(資料提供 鎌倉市/TVKコミュニケーションズ)


前半は、何度も暗礁に乗り上げかけながらも、何とか計画が沈まずに進んでいく様子をナレーターのか憂いを帯びた声が伝えていく。
 


頓挫しかけたときには個別訪問をおこない話をまとめたという


後半になると80年代に入って計画が順調に進みだす様子を、うってかわって天気晴朗で波も穏やかな、とても明るい声で伝えていく。そして何度か今回の主人公「モニュメント」も映りこんだ。
 


東口再開発ビル(後のルミネウイング)建設計画のイメージ
 

モニュメントの姿が画面隅に小さく映っている


当初の完成予想図では、モニュメントは、まわりには網ではなく、いくつもの三角形の帆を張ったマストのようなデザインになっていたようだ。また、マストの周囲は池になっていて、それこそ円形の船が海に浮かぶようなモニュメントのように見える。

しかし、残念ながら今回の主人公は再開発の主人公ではなく、エキストラの通行人A、いやOにすぎなった。
 


右側にモノレール駅が見えるが、ルミネウイングも広場もまだない頃
 

ビートが効いたBGMにのせて工事は着々と進み
 

ルミネウイングは着々と今のルミネウイングらしくなっていく
 

「公共広場」が現在の東口広場、「再開発ビル」がルミネウイング
 

そして「交通広場」の文字にかぶり気味に見えるのがそう
 

完成間近の広場の上で静かに船出の時を待っている今回の主人公だ


マストのモニュメントは画面に映りはするが、紹介もされなければアップもされないまま、映像は着々と進行していく。
 


完成間近の時計塔のほうがしっかりアップにしてもらえている
 

その後も波形アーケードの向こうに見切れたり
 

バスターミナルの向こうに見切れたり
 

「ビル・交通広場完成」の画面に見切れたりするばかりであった
 

いちばん大きく映った、オープン初日でにぎわう広場を紹介するシーン


ビデオはルミネウイングオープンのテープカットや来店した人たちへのインタビュー、そして、東口は今回完成したのは第1地区事業であって、今後は第2地区の再開発が始まる、と締めくくられ、30分間の「大いなる船出」は砂嵐のなかで幕を閉じた。

ちなみに、東口の第2地区の再開発事業は『大いなる船出』から22年たった今もまだ始まることなく、海路の日和を待ち続けている。



取材を終えて



結局、市役所による説明を超えるような、マストのモニュメントに直接触れる資料は出てこなかった。

1992(平成4)年といえば、バブルの崩壊が始まったと頃ということになるが、当時、世の中はまだまだ余韻と恍惚のなかにあった。テレビのドラマではごく普通の会社員が高級マンションの窓辺でバドワイザーを飲みながらエアロバイクを漕いでいたり、ディスコではふさふさした扇子を振り回したりしていた時代だ。

これといった意図なんかなくても「大船」だけに船のマストでも立てちゃおうか、そうしよう、といった感じでつくられたのかもしれないマストの塔は、浮かれた時代の「モニュメント」と見ることもできるだろう。

しかし、約20年間に渡って時代の荒波に揉まれ、幾度となく沈みかけながら、それでも諦めずに帆を高く揚げ続け、ついに「船出」を迎えることができたという、再開発に携わった人たちの魂が込められた「モニュメント」と見ることもできるかもしれない。
 


このロープは荒波に耐えるためにマストを立てるロープだったとも言える


そう考えて、改めて広場を眺めてみると、ルミネへと伸びる通路の波形のアーケードは、進む船の「航跡」をあらわしているようにも見えてくる。

このマストが今も、風を受けて大船の街の推進力となっていることを願うばかりである。

―終わり―
 

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コメントする
  • 江ノ島バスではなく江ノ電バス…ですね。

  • すぐそばに駅舎がある湘南モノレールに訊いてみたら、なにか話が出てきたかもしれませんね。それにしても大船で生まれ育って、もちろんこのモニュメントの存在にも気づいていましたが、その意味や由来を考えたことは一度もありませんでした。というかコレ、なんか最初から存在感が薄かったんですよね...。

  • 帆を張ったマストだと伺うと、ロープ(ケーブル)を支えているサンドバッグのようなものが、ヨットのフェンダー(緩衝物)だということがわかりますね。完成予想図は立派だったのに・・・。

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