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鎌倉や横浜在住の仏像や仏画を作る仏師さんってどんな人?

ココがキニナル!

鎌倉で仏像や仏画を作っている仏師さんの取材をお願いします。 (小鳩さんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

鎌倉で活躍する仏師の菅原千恵さん、横浜で活躍するアーティストの高杉嵯知さんをご紹介。お二人とも個性ある仕事をされている。

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ライター:松崎 辰彦

すべては観音を描くためにあった



少女のころから書道と油絵は習っていた。周囲から「サチちゃんは習字の先生になるんだね」といわれた。しかしそうした言葉とは裏腹に、彼女の魂は“自分は書道の先生になるために生まれてきたのではない”と悟り、やがて筆を置いた。

そして大人になったあるとき、孤独な結婚生活から離れた1日目から世界が変わった。
「朝起きたときからすべてのものがダイレクトに自分とつながったんです」
まるで全身の細胞が音を立てて開いたように、風や音が直接自分の体に入ってくる感覚だったという。そのときから、彼女の新しい人生が始まった。
 


その観音画は個性的


その後、彼女は「自分にとって世界一おもしろいことをしよう」と新聞で見た佛教大学(京都市)の学校案内にひかれて、入学した。さらに卒業後もそのまま京都にある知恩院(ちおんいん)で修業し、僧侶の資格まで得てしまった。

「佛教大学の学校案内を見る1秒前まで、仏教に関心なんてありませんでした」
それなのに見た瞬間、全身が反応したのだという。彼女はただただ直感に身を任せていた。その後、あるところで水墨画家と出会い、ひょんなことから紙を目の前にして「描いてみなさい」と筆を渡された。

そのときに心に浮かんだ観音の絵を紙の上に表現している最中、彼女の心臓は高鳴っていった。
(いま私の心臓は観音を描くために動いている。私の今日までのすべては観音を描くためにあった)
そして最初の一枚を描き終えたとき、彼女は“観音を描く人”になっていたという。
 


これが最初に描いた1枚


その後半年間、彼女は誰にもいわずに黙々と観音を描き続けた。そんな日々が続いたある日、決定的なことが起こった。

「夜、私が観音画を描き終えてベッドに横になった瞬間に、それを待っていたかのように目の前に観音様が現れたのです。キラキラした銀河の渦巻きの中に立っておられました」
これが夢枕というものか・・・僧侶になる修行中にこうした現象が存在することは学んでいたので、嵯知さんはあわてることなく、観音を見据えた。

その後、彼女の描く観音は“銀河観音”と名づけられ、人づてにその存在が知られるようになり、数ヶ月後の2000(平成12)年3月には横浜の元町で個展を開催した。6月には京都、そして翌年には鎌倉、銀座、ベルギー、サンフランシスコへと銀河観音は歩み出したのだった。
 


この世に現れた銀河観音




銀河観音のメッセージとは



現在では海外で個展を開くなど、世界的な広がりを見せつつある銀河観音だが、訪れる人は絵の前で泣くことが多い。中には自殺を考えていたが、決行直前に銀河観音と出会い、命を取り留めた人もいるという。

嵯知さんによると、彼女のもとに訪れる多くの人が、数ある銀河観音の中の一つと“つながって”しまうのだとか。銀河観音の中に、自分の中の眠っていたものを見出すのだろうか。
「銀河観音のメッセージとは“その人がその人らしく”ということです。銀河観音は、人びとが本来の自分を呼び覚ますことを願っています」
 


不思議な魅力に溢れている
 

表情も独特である
 

Sachi庵で人びとを迎えている嵯知さん


多くの人に“奇跡”をもたらしているという銀河観音。21世紀に出現したこの美しい天からの使者に、注目されてはいかがであろう。



取材を終えて



鎌倉の仏師、仏画家をというリクエストであったが、事情により仏画家は横浜の観音画家になった。ご容赦願いたい。

仏師の菅原さん、観音画家の高杉さんともに女性という結果になったが、それぞれの個性がお伝えできればば幸いである。

仏像も観音画も、一般人にとって普段さほど接点のない世界だが、あらためて注目すると、その精神性には独特のものがあるようだ。今回は特に銀河観音というユニークなアートを展開する女性を取材させていただいたが、彼女の話は非常に興味深かった。

こうした「目に見えない世界」を信じるか否かは個人の自由だが、彼女の絵に多くの人が救われているという事実には、深く考えさせられるものがある。
お二人とも、今後のご活躍をお祈りしたい。


─終わり─
 

取材協力
菅原千恵
http://kamakura-busshi.blog.so-net.ne.jp/
なごみ庵
http://753an.blog.so-net.ne.jp/
銀河観音
http://gingakannon.com/
 

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