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開通見込みがなく放置されている、戸塚区の巨大マンション群の下のトンネルは今後どうなる?

ココがキニナル!

東戸塚近くのマンション「フォートンの国」の下のトンネルは、いつ開業するのでしょうか。片側2車線のトンネルですが前後がほぼ手つかずで廃墟化しています。(katsuya30jpさん/コウだよさん)

はまれぽ調査結果!

計画道路・桜木東戸塚線のトンネルである。計画道路建設の一環としてではなく、上品農土地区画整理事業の一環として作られた。開通は今のところ未定

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ライター:小方 サダオ

トンネルの出口となる予定の場所に行く



まずは道路局で伺った「トンネルが途中で外に出る予定の場所」を訪れた。
 


このあたりでトンネルはいったん外に出る、という


地元に長く住むKさんにお話を伺うと「1989(平成元)年ごろ道路建設に関する話が来ました。『2017年ごろには出来る』と聞きましたよ」とのこと。

建設途中のトンネルに関して伺うと「知っています。一時トンネル内にホームレスが住んでいたようですね」と答えてくれた。

このあたりは交通量も少なく、山間の道路といった印象だ。計画道路が横切ると、その様子は変わることだろう。

続いてトンネルの出口となる予定の場所を目指した。
 


トンネルの入り口(ピンクの矢印)とトンネルの出口(青い矢印)


住宅地の間をぬうような細い道を進むと、出口予定地の近くにあると聞いた、新戸塚病院が見えてきた。
 


新戸塚病院


そして細い道をさらに歩くと左側に唐突に、幅の広い4車線のまっすぐな道路が姿を現した。
 


幅の広い4車線の道路が伸びる


道路の反対側を見ると草に覆われた山で、トンネルの出口の予定地であることが想像できる。
 


ここがトンネルの出口となるようだ


周辺には住宅や団地が建ち、住民の数は多そうだが、付近でここだけが幅の広い4車線の道路であることは違和感を感じる。

この先のトンネルと道路が開通することを見越したうえでつくられた道路、といった印象だ。
 


道路を上った突き当りにあるトンネルの建設予定地


道路沿いにお店を構える方にお話を伺うと「ここに通る予定の道路に関しては、ずいぶん前に聞きました。道路が出来ると東戸塚駅の方に行くには便利になりますね。病院の方も不便な場所のため送迎バスを用意したりして対処しているようですけれど・・・」と答えてくれた。
 


道路を下ると少し道路が湾曲している
 

突き当りの交差点付近では道路工事が行われている


道路を下ると交差点に出た。現在橋の欄干をかける工事中だという。ここは「桜木東戸塚線」との合流地点で、以前「権太坂和泉線」の取材でも訪れた場所だ。
 


橋の欄干を工事中


近くに住む地主の男性にお話を伺った。

近くで行われている橋の欄干工事についてお話を伺うと「20年ほど前から工事を始めました。今は年度末ですので、工事の業者が変わる時期です。毎年業者がコロコロと変わり、その度に重機の搬出・搬入があり、忙しいです。近くでずーっと工事をしているので、うるさいし屋根に泥が積もって困っています」とのこと。

建設予定の道路「権太坂和泉線(権太坂から桜木東戸塚線との合流地点の区間)」に関しては「この道路は、予定地に戸塚カントリークラブのあたりがかかりますが、そこの地主が承諾をしないようで完成は難しそうですよ。私の土地も、道路予定地だ、ということで、一部を譲ったんです」
 


道路建設のために敷地を譲った地主もいる


「たとえ道路が出来ても、渋滞解消にはなるかもしれませんが、すぐそばを幹線道路が通ることになり、騒音などで地元民にとってはありがたくありませんよ」と答えてくれた。
 


渋滞回避のためにトンネル予定地の前の道路を抜けて東戸塚駅方面へ向かう車が多いという
 

東戸塚駅方面に向かう細い道は抜け道になっているようだ




未完成のトンネルの周辺で地元の人から話を伺う



再度フォートンマンション側に場所を移した。

地元の方に「未完成のトンネルと計画道路」に関してお話を伺うことにした。

散歩中の地元に住む年配の男性は「20年ほど前に計画道路に関する説明はありました。いつかつながるのでしょうから、トンネルも含めてこのままでいいと思いますよ」とのこと。

続いて犬の散歩中の2人連れの女性は「私は10年ほど前からここに住んでいます。この道路に歩道をつけるなどしてきちんと整備してほしいです。ここは通勤時に、マンションの住人などの車で混雑する交通量が多い道路です。また細くて川をまたいだりしている複雑な道のため、事故も多いそうです」
 


S字カーブのような場所もある


「あと道沿いにある宗教団体の施設が建っていて、施設利用者が入口付近で車を停めることがあるのですが、細い道のためほとんど路上駐車になってしまいます。そのためほかの車が通りづらくて、その問題について抗議の目的で右翼団体が呼ばれたことがありました」と答えてくれた。
 


道が枝分かれになり細くなっている


また道路予定地の上に私有地があり譲ったという、地主のTさんにお話を伺った。

計画道路に関して伺うと「計画道路は環境の変化に応じて選別するため、なくなる予定地もあるけれど、この道路は計画には残っているようだよ。役所は歩道を含めて幅20メートルの道路が出来ると説明するけれど、いつになるかは分からないね」とのこと。

問題のトンネルに関して伺うと「あれは市が、区画整理の組合に作らせたものだよ。S開発というデベロッパーが中心になって、地主を説得して組合をつくらせて、道路、水路、公園、ため池、トンネルなどを作らせたんだ。東戸塚駅からゴルフ場のあたりが組合員で、その人たちがお金を出したものだから、税金をかけて作られたトンネルではないんだよ」
 


柵で囲まれた所は住民が立ち退いて出来た場所なのだろうか


「道路予定地に土地がかかる際に立ち退き料を払うんだけど、安すぎるから立ち退きたくない人が出てくるんだよ。私有地を道路など公共のために寄付するわけだから、その後何100年と先のことまで考えると、それ相応の価値に近い金額を払ってほしいと思っている人は多いよ」とのこと。

区画整理に関して伺うと「あの場所に関しては、市街化調整区域(市街化を抑制する区域)だったところを区画整理をして土地の価値を上げた、ことになっているけれど、そのことで土地の値段や固定資産税は上がることになる」

「しかし住んでいる人にとってはそれらの値段は安い方がいいに決まっているよ。アパートを建てて家賃収入などを取れる地主は儲かるけれど、市街化調整区域でも土地区画整理をしても、一長一短で地元民にとってはどちらが良いとは言えないよ」と答えてくれた。

「市街化調整区域だった場所を区画整理をして土地の価値を上げた」ことに関しては、当時の土地区画整理の組合に聞かないと分からないが、解散しているため答えを得るのは難しそうだ。

さらに土地区画整理の組合に入っていた地元の人たちから話を伺うことにした。
 


未完成のトンネルの周りに建つマンションや施設


庭の水まきをしていたAさんにトンネルや土地区画整理に関して伺うと「トンネルは我々の組合で作ったけど、道路は出来る予定だから今はあのままで問題ないよ。それよりも区画整理を行ったことによってこのあたりの街の雰囲気が変わってしまったことが気になるよ」

「昔はのどかな場所だったけれど、今は治安が悪くなってしまった。以前は泥棒が出たため、町内で道路上に防犯カメラをつけようとしたんだ。だけど維持費用がかかるためやめてしまったよ」

「また住民が増えたため、東戸塚駅が混雑しているんだ。そのため私鉄の乗り入れなども検討する必要も出てきているようだよ。だけど駅にこれ以上のスペースないからどうしようもないらしいようだね。さらに地価が上がったせいで固定資産税も上がったことも困っているよ」と答えてくれた。
 


住民が増えJR東戸塚駅が混雑しているという


つぎに同じ苗字のAさんに土地区画整理について伺うと「以前住んでいた場所は今住んでいる場所とあまり変わらないけれど、それなりの補償金で立ち退いて、お金の代わりに土地で払う形で、区画整理に加わったよ。反対した人もいるけれど、どうせ地元民が反対したってダメなんだよ」とのこと。

トンネルに関して伺うと「あまり気にならないね。あのまんまでいいと思うよ。道路ができたらうるさくなって嫌だしね」と答えてくれた。

さらにTさんに、土地区画整理とトンネルに関して伺うと「私たち地主は山や畑など広い土地を持っていました。もともと持っていた土地の広さが10だとすると、元の場所から移って、土地は7程度に縮小され、残りの3程度を代金代わりに払って工事費にしたんですよ。その中にあのトンネル工事の代金も含まれていることを思うと、気分は良くないですね」とのこと。
 


山や畑など広い土地を持っていた地主もいたという


計画道路に関して伺うと「いつできるのかわからないようですが、出来てほしいです。土地の価値が上がりますからね」と答えてくれた。



取材を終えて



土地区画整理が行われるというのは、静かな山間の地に住んでいた地元の人にとっては、建設的とも破壊的とも感じるものなのかもしれない。
また時間が経つうちに計画が変更になったりと、道路建設が流動的で難しいものであることも実感した。

ところでもしこのまま“柵で囲われたトンネルと土砂置き場”という状態にしておくとすると、周囲に建つマンションや施設にとっても“建設中の地域”といったイメージになり、良いとは言えないだろう。

トンネルの入り口を一時的にふさいだ上で、以前は緑が多い地域であったのだから公園や多目的スペースにするなどの利用方法は考えられないのだろうか。
 


トンネルの前の広大な土地が土砂置き場になっている



―終わり―
 

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  • この界隈は違法駐車も多く陸の孤島状態、店も無いし殺風景な不便なエリア。名瀬道路と瀬谷柏尾道路の渋滞緩和の点からもこのトンネル開通は重要だと思う。この界隈の道路が朝の時間帯に無駄なスクールゾーンになっているから東戸塚駅界隈からオリンピック前を抜けて名瀬下までの道路の朝夕の交通量が多くなり非常に不便。早急な整備が必要だと思う。

  • 横浜新道からトンネルにかけては、記者さんは工事が困難だというような趣旨で書かれていますが、都市計画図を見れば分かりますが、一部木造平屋がありますが、全く問題ないですよ。土地の段差もあの程度の段差は、段差のうちに入りません。1ヶ月仕事です。用地買収もこの間はほとんど済んでいます。むしろ問題はペテン師さんも書いておられますが、横浜新道とJRの交差部の構造とコストだと思います。それとJR交差部の少し横浜よりの一部計画地に古いお寺さんの土地がかかっているようなので、その辺もネックになっていると思いますよ。都市計画道路は地域住民の声よりも市民利益にかなうかが重要だと思います。横浜市の都市計画道路の完成率は、他の都市と比較してとても低く、いたるところで渋滞が発生しています。そのために失われている経済損失や環境悪化を解消できる計画道路は、一部住民が騒音が出るから迷惑とかそういう問題ではありません。

  • 土地区画事業をやるときに、都市計画道路があったら 先行着手するのは普通だと思います。 当該トンネルは開削工法で築造された 土被りが小さな RCボックスカルバートなので、後から施工するのは難しいでしょう。 未開通部分は山岳隧道工法となるので、今のバルクヘッド止めで正解だと思います。 当該道路の開通のためには、JRと横浜新道の交差を先に解決しねければならないので、そっちの具体的な計画を市に聞きたいです。 市の財政や地権者のからみもあるので、都市計道が簡単にできるようでしたら、日本国中の道路がすでに開通しているでしょう。

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