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横浜美術館の展示会や収蔵品はどうやって決める?

ココがキニナル!

横浜美術館の展示会企画やコレクション収蔵はどのように決められるのでしょうか。ドガ展などを開催する一方、アイドル展など斬新な企画の時もあるので、どんな人が決めているのか気になる(ときさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

横浜美術館は横浜市の施設であるため、基本方針を前提に、学芸員による提案や外部からのオファーなどを、同館の会議ではかりながら決められる

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ライター:河野 哲弥

愛称は「ヨコビ」、横浜美術館の裏舞台に迫る



ショッピングやプレイスポットとして注目を集めるみなとみらい地区の中で、文化芸術の拠点となっているのが、「横浜美術館」ではないだろうか。
 


横浜美術館外観(画像提供同館、撮影:笠木靖之)


先頃の発表によれば、2011年に続き、2014年8月に開催が予定されている「ヨコハマトリエンナーレ2014」の主会場にも選ばれ、横浜市が提唱する「文化芸術が持つ力を生かしたまちづくり」の中核を担う施設といっても、過言ではない。

しかし、こうした各種展覧会やイベントに触れることはあっても、その裏舞台を知る機会にはなかなか巡り会えないもの。そこで、同館の収蔵品や企画展の決定プロセスを中心に、詳しいお話を伺ってみることにした。



キーワードは「シュルレアリズム」と「横浜」



同館の取り組みについて説明してくださったのは、「横浜市内のオススメ美術館はどこ?」の記事でもご案内いただいた、学芸グループ長の柏木さん。
 


同館のエントランス前で、柏木主席学芸員


柏木さんによれば、同館は、1989(平成元)年に行われた横浜博覧会のパビリオンのひとつとして開設されたのち、同年11月、正式に開館したとのこと。80年代の前半より、恒久施設の美術館とすべく準備を進めていたそうだ。しかも、みなとみらい地区に最初に建てられた建物なのだとか。
 


美術館の向かい、工事の仮囲いを利用した「アーティストの言葉たち」展にも、同様の内容が


このとき、従来の美術館が持つ機能とともに、市から示された基本的な理念が、
1. 日常生活との深く幅広い関係を持つ親しまれる楽しい美術館
2. 美術に関する情報が充実した美術館
3. 国際的な芸術文化の活動の場としての美術館
というもの。
そして、「近代及び現代美術の流れが展望できる内外のすぐれた美術資料を体系的に収集する」ことが、基本方針となったそうだ。

これを前提とした上で、同館では特に、「シュルレアリズム」をはじめとするヨーロッパの前衛美術や、「横浜」にゆかりのある作家のコレクションに力を入れているという。
 


コレクション展展示風景の一例


「シュルレアリズム(超現実主義)」とは、現実の再現的な描写ではなく、人間の深層心理にひそむ夢や幻想の世界を表現しようとした美術運動のこと。例えば、ダリが描くようなやわらかい時計などが、これに相当する。