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ランドマークプラザにある曲がるエスカレーターはどのくらいレア?

ココがキニナル!

ランドマークプラザにある曲線的なエスカレーター。他の場所で見たことがありません!もしかして日本で唯一だったりしますか!?ぜひ調査してください!!(しゃびっちさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

日本で唯一ではないが、国内に36台しかない珍しい設備のひとつ!世界で三菱電機にしか作ることのできない、特別なエスカレーターだった!

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ライター:田中 大輔

ちょっと買い物にでも出かければ、珍しくもなんともなく出会えるエスカレーター。
エレベーターのように待つ必要もなく、階段のようにしんどい思いをすることもなく上ったり下りたりできるとあって、ある程度の階数がある商業施設なら設置されているのが当然というくらい、世の中に普及しているものだ。

ご承知の通り、それらのエスカレーターは真っ直ぐに上下階をつないでいる。
ところが、ランドマークプラザにはカーブを描きながら動くエスカレーターがあるというのだ。



初対面! 曲がるエスカレーター

なにはともあれ、現物を見に行ってみよう。
そのエスカレーターがあるのは、ランドマークタワーに隣接するショッピングモール、ランドマークプラザの2階から4階にかけての部分。

1階から短いエスカレーターを上がった先に、それはある。
 


円を描くように設置された1対の曲がるエスカレーター


実際に目にすると、思わず「おー!」と唸ってしまう、美しく弧を描くエスカレーターが2基、設置されている。
向かって左側のものが上り、逆側が下りになっていて、ひっきりなしに買い物客が利用していた。

確かにこんなエスカレーター、よそでは見たことがない。
果たして世界唯一のエスカレーターなんだろうか。



残念ながらオンリーワンではなかった

今回、取材をお願いしたのは、件のエスカレーターを作った三菱電機株式会社。
都内の本社を訪れ、ビル事業部の大谷さん、藤田さん、ビルシステム業務部の兒玉さんにお話を伺った。

さっそく核心、あのエスカレーターは日本で唯一のものなのかと質問をぶつけてみた。
 


お話を伺った兒玉さん、大谷さん、藤田さん(左から)


しかし、そういうわけではないようで、「現在、国内で稼働しているものが36台、海外で55台あります」という答え。

意外とあるような気もするが、普通のエスカレーターは三菱電機製だけで国内に3万台くらいあるそうだから、レア度はやはり高い。

世界で初めて曲がるエスカレーターが設置されたのは、つくば万博の開かれた1985(昭和60)年に同地に開業したショッピングモール、クレオでのこと。
この初代・曲がるエスカレーターは撤去されてしまっていて、現存する中で一番古いのは同じ年に国際展示場であるインテックス大阪に据え付けられたものなんだそうだ。
 


残念ながら、日本唯一も日本最古も逃したランドマークプラザ


ランドマークプラザは、ランドマークタワー同様、1993(平成5)年に竣工されているので、初登場から7年ほど経ってのことだったというわけだ。

実はこの曲がるエスカレーター、横浜市内にもうひとつある。
青葉区の東急ストアすすき野店がその場所で、建物が竣工した1991年に据え付けられているのだ。

通常のエスカレーター数本分の値段だそうだが、ランドマークプラザのようなショッピングモールやインテックス大阪などの大型展示施設だけでなく、中山競馬場やパチンコ店、マンションなど、意外と身近な場所にも設置されているんだそうだ。



三菱電機にしか作れないスパイラルエスカレーター

さて、この世にも珍しいカーブするエスカレーターは “スパイラルエスカレーター”という名前で、三菱電機の商標になっている。
じゃあ、ほかの会社が作ったら名前が違うのかというと、そうではない。
というのも、「実用化しているのは世界でも当社だけなんです」と大谷さん。
 


「三菱電機だけのオンリーワン技術」と胸を張る大谷さん

なんとなんと、スパイラルエスカレーターは三菱電機だけのもの。
つまり、先述の国内36台、海外55台の三菱電機製のものしか、世の中には存在しないというわけだ。

1980年代前半から、当時の社会にあった閉塞感を打破したいという思いから、エスカレーターで空間的な演出ができないかという発想に至り、始まったというスパイラルエスカレーターの開発。
 


空間を演出する、まさに芸術的な眺め


実用化までには3年の月日を費やしたんだそうだ。