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JR大船~藤沢駅間に新駅誕生!?ウワサはどこまで本当なの?

ココがキニナル!

少し前、藤沢と大船の間に新駅が出来るという報道がありましたが、新駅予定地付近には何か面白いスポットや、今後の開発計画はあるのでしょうか。(ときさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

平安時代の武家「村岡氏」にまつわる史跡が多く、地元グルメの名前にも使われている。開発計画はまだ予定段階で、具体的な企業誘致には至っていない

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ライター:河野 哲弥

30年越しの新駅計画、いよいよ始動か



JR東海道線大船-藤沢駅間に新しい駅ができる?
この計画がマスコミで具体的に取り扱われるようになったのは、2008(平成20)年ごろではないだろうか。以後、大きな進展は見られなかった新駅構想はこの6月、一挙に具体的な実現性を帯び始めてきた。
 
藤沢市の発表によれば、そもそものきっかけは、1985(昭和60)年に廃止された「国鉄湘南貨物駅」にあるようだ。その直後より、跡地を利用して旅客駅を設けたいという要望が、地元自治体などから寄せられていたという。
ところが、具体的な整備計画案が発表されると、今度は地元住民がこれに反対。資料の表現を借りれば、計画は「しばらく足踏み状態」となっていたらしい。
 


再び持ち上がった、東海道線新駅の予定地(Googleマップより)


その後、JR鎌倉総合車両センターの工場機能廃止や、武田薬品工業藤沢工場撤退(後に研究所を開設)など、環境が大きく変わったことにより、再び新駅構想が検討されはじめたようだ。

前回との大きな違いは、地域住民などで構成される「村岡地区まちづくり会議」を2008(平成20)年に発足させ、景観や住宅環境にも配慮した事業計画となっているところ。
この「村岡」とは何にちなむものなのだろう。ほか、最新の計画を確認した上で、現地の様子を追ってみることにしよう。



新駅の経済効果は1800億円超!?



神奈川県、藤沢市、鎌倉市の3つで構成する「湘南地区整備連絡協議会」は2013年6月10日、「村岡・深沢地区拠点づくり検討調査結果(平成24年度版)」を発表した。同調査は平成20年度版、平成22年度版など過去にも発表されており、その最新版となる。
 


「村岡・深沢地区拠点づくり検討調査結果(平成24年度版)」より抜粋(※1)


この図を見ると、開発予定地は、2つの地区に分けられるようだ。
新駅が予定されている「村岡地区」の所在地は藤沢市村岡東で、広さ約9.6ヘクタール。湘南モノレール湘南深沢駅以西の「深沢地区」は鎌倉市梶原近辺で、広さ約32.5ヘクタールとなる。
 


「鎌倉市深沢地区まちづくりガイドライン」より抜粋


「村岡地区」は駅前開発がメーンだが、「深沢地区」には、景観などに配慮した「町並み整備」という観点が含まれている。この両市にまたがった一体的な街づくりが、新駅構想の目玉となりそうだ。
現段階ではまだ具体的な事業者の選定には至っていないが、大学や商業施設の誘致、住宅地の整備などが予定されているとのこと。
 


経済波及効果についての試算(※1)


藤沢市の試算によると、新駅の乗降客数は一日あたり、約6万5800人を想定。これは、同じ東海道線の辻堂駅をやや下回る程度。また、神奈川県全体への経済的な波及は、消費効果で年間約44億円(うち、新駅による効果は14億円)、法人税などを含む操業効果は年間1805億円(同376億円)としている。
簡単にまとめるなら、同地区には潜在的な需要が年間1459億円あり、新駅を設置すると、さらに390億円上乗せされるというわけだ。
 


新駅予定地の様子、地元では通称「TSUTAYAのところ」


なお、これはまだ予定段階であり、内容変更の可能性を含む。藤沢市の場合、JR東日本への要望提出と共に、2015(平成27)年度の事業認可を目指している。一方の鎌倉市は、具体的な日程のめどについては、まだ言及していない。