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野毛に現れる幻のイタリア人彫師。本当にそんな人いるの?

ココがキニナル!

イタリア人ながら、とてもきれいに刺青を彫る彫師さんが野毛にいるらしいです。どんな人で、どんな作品なのかキニナル(トラズキノコさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

彫師の名は、エンリコ・ニコリ。日本に仕事場はないが、あの彫師のもとで勉強を続ける真面目な男。11月7日まで横浜にいるので遭遇できるかも

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ライター:はまれぽ編集部

野毛とイタリアと・・・



野毛とイタリア。加えて「彫師」。
酒飲みの聖地と、ダヴィンチの「最後の晩餐」にも描かれたサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会。陽の当たらない任侠の世界と、太陽の国。何とも不釣り合いなバランスの上に成り立つ今回の投稿。これは気にならないわけがない。
 
ということで、早速、経費でイタリア・・・ではなく、徒歩で、しかも激しい雨のなか、とりあえず野毛へ向かう。とはいえ、外は大雨。いつもはにぎやかな野毛も、人っ子一人歩いていない。そして、寒い・・・。
 


閑散とした野毛
 

真上から振り下ろすような雨に濡れる足元。「いったいどこにいるんだ?」と、みなとみらいの大観覧車を背に身を震わせながら歩いていると、とある店の片隅に鮮やかな鯉の画が。
 


鯉の滝上りの図


チラリと店内をのぞくと、大雨にもかかわらず陽気な笑い声が。あれ? カウンターに座ってる4人組、よく見ると日本人じゃない。しかも飲んでるのは、イタリアのビール「モレッティ」。もしや? これは・・・。もう、行くしかない!
 


陽気に飲んでた4人組。
(右から)エンリコさん、ニコルさん、サブリナさん、セリーナさん


英検準2級、イタリア語(=ローマ字の読み書き)という語学力をフル活用? して、鯉の画を指さしながら、しどろもどろに聞いてみる。「ディス・ピクチャー・イズ・ユア・ワーク?」
 


筆者の語学力は、この程度※写真はイメージ


すると、「Ohhh、Yes!」の答えが!

よかった、通じた―。と思ったあとに、「ん? 今、イエスって言った?」
・・・見つかった!! 気分は「母をたずねて三千里」のマルコ少年。そういえば、あれも舞台はイタリアだった気が・・・。

めぐり会えたことによる達成感に浮かれつつ、さらに片言の英語で質問を続ける。
「アー・ユー・ジャパニーズ・タトゥー・アーティスト?」
すると、にっこり微笑んで「Yes」と言ってくれたのはエンリコさん。この後も、つたない英語に対して、ゆっくりと丁寧に話してくれた。

エンリコさんは1976(昭和51)年生まれの37歳。ルネサンス期の芸術家・ミケランジェロが制作活動の拠点にしたといわれるイタリア・トスカーナ地方の北東に位置するカッラーラに育った。
10代のころ、雑誌「プレイボーイ」で特集されていた極彩色の和彫りの魅力に取りつかれ、彫師の道を歩むことを決めた。そして、1995(平成7)年、19歳の時に初めて仕事として「ジャパニーズ・タトゥー」を彫ったという。

初めての「作品」は蝶だった。それをエンリコさんは「ちっちゃいバタフライだったよ。そりゃ、もう、今と比べたらひどいもんさ」と笑う。
 


現在のエンリコさんが彫る「蝶」。エンリコさんのホームページより


それから技術を磨いて美術学校のディプロマ(卒業証明)を取得。4年後の1999(平成11)年、エンリコさんは友人とともにイタリアでタトゥースタジオをオープンさせた。