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東日本大震災で誤報があった「震度測定器」が新しくなったが今までと何が違う?

ココがキニナル!

横浜市は地震の震度測定器を刷新したとのことですが、どんな機械でしょうか。また、どんな場所に設置されているのでしょうか(恋はタマネギさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

老朽化などの理由で刷新。東日本大震災級の大きく長い揺れを安定して観測できる42ヶ所に設置。発災時に市が迅速に初動体制を構築できる

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ライター:はまれぽ編集部

老朽化と東日本大震災を受け刷新



地震の規模を示すマグニチュード(M)9.0という観測史上世界4番目の規模で、日本ではかつてない大きな揺れに見舞われた2011(平成23)年3月11日の東日本大震災。横浜市では最大で震度5強を観測したにもかかわらず、震度2~3などと、誤って配信する不具合があったという。
 


多くの帰宅困難者を生み出すなど横浜でも被害が大きかった


原因は地震の震度を観測する測定器(=強震計)が旧式で、正確に揺れを認識できなかったこと。市は震度5以上を観測した場合、市内に約450ヶ所ある避難所を解放するという基準を設けており、発災後の迅速かつ的確な初動体制を確立するためには正確な震度を把握しなければならない。

このため、横浜市では約9500万円の総工費をかけて2012(平成24)年11月、従来は横浜市内全18区で各2ヶ所ずつ計36地点に設置していた市内の強震計を刷新。新たに6ヶ所の観測点を加え、計42ヶ所で計測することとした。

刷新した理由を横浜市危機管理室の高原工(たくみ)情報技術課担当係長と同課の石井信行(のぶゆき)さんに伺った(お二人とも写真はNG)。
 


災害のことなら危機管理室


高原担当係長によると、この強震計は1995(平成7)年の阪神・淡路大震災を受け、1996(平成8)~1998(平成10)年度の間に初めて設置したもので、メーカーが推奨する耐用年数(10年程度)を大幅に過ぎていた。

また、従来の強震計はメーカーの仕様で地震の揺れの強さを表すのに用いる加速度の単位である「ガル」換算で2000ガルまでしか計測できなかった。さらに、どんなに長く揺れが続いても180秒までしか計測できなかった。

東日本大震災では最大で2900ガルを計測したという。揺れについても、東北地方では揺れが始まって40~50秒後と80~90秒後の二度、栃木県より南では約150秒後に一度ピークがあり、トータルで200秒以上の揺れがあったとされる。

この教訓を踏まえ、市では最新型の強震計に切り替えた。新しい強震計は30000ガルまで計測できるうえ、揺れが続く限り60秒ごとに計測できる新型の機器に切り替えた。
 


新型強震計の一つ


併せて、従来はNTTの一般回線のみでデータ通信を行ってきたが、全国各地の強震計が停電や通信回線の不良で機能停止したため、リスクヘッジの観点からもデータのバックアップ用に衛星通信を用いることとした。