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明治時代に大人気だった外国人向けの土産「横浜写真」ってなに?

ココがキニナル!

白黒写真に彩色した「横浜写真」。明治時代に外国人向け土産として人気だったそうですが、どこが発祥?今もやっているところは?(aokabaさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

明治時代に横浜で売られていた風景などの写真を「横浜写真」と呼ぶ。製版技術の普及などで明治30年代半ばに衰退し、現在、本来の「横浜写真」はない

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ライター:秋山 千花

最近、筆者の編集担当についたばかりの松山氏。
「秋山さん、苦手分野ってなんですか?」というので、「頭悪いから歴史と政治はちょっと・・・」とお断りしたところ、何故かやってきたのがこの依頼。これって歴史分野に入るんじゃないのか? 彼の中では「横浜写真=写真分野」なのだろうか?



さっそく調査開始!



「横浜写真」という言葉すら知らなかった筆者だが、白黒写真に彩色を施した写真と聞けば「あぁ~、なんか歴史の教科書で見た気が・・・」と、軽く20年は経過しているであろう過去のぼやけた記憶が蘇る。

艶やかな女性の口紅の赤だけがやけに印象的で、どこかエロティックなあの写真。あれが「横浜写真」ってやつか?
 


こんな感じ? ちょっとエロい・・・


いろいろネットで検索をしていたところ「横浜市写真師会」なる組合が存在することを発見。この組合は「写真撮影を専業として来たプロフェッショナル写真家集団」とのことで、組合員は横浜市の多数の写真館の方々である。
 


横浜写真師会のホームページより

「横浜写真のことなら、横浜の写真館に聞け!」ということで、さっそく平井貞幸(さだゆき)会長にお電話。

「横浜写真」について調べていると伝えると「横浜写真?」という予想外のリアクション。どうやらあまりピンときていないらしい。そこでさらに、「モノクロ写真に彩色したような」と説明を加えると「あぁ! そういうのね。それなら開港資料館にあるんじゃないかなぁ」との回答。

「今でもやってる人っているんですかねぇ」の質問には、「いないと思うよ。聞いたことない」とのこと 。なんだか出だしから先行きに不安を感じるが、ひとまず横浜開港資料館を訪ねてみることに。

資料館に向かって馬車道を歩いていると・・・
 


神奈川県立歴史博物館前に何やら不思議な形の顕彰碑が!
 

「日本写真の開祖 写真師・下岡蓮杖(れんじょう)」の文字
 


調査結果!?〈クリックして拡大〉


説明によると、この下岡蓮杖さんは1862(文久2)年、野毛に日本で初めての写真場を開業した方らしい。これって調査結果じゃないの?
 


さらなる情報を求めて横浜開港資料館へ
 

重厚な面持ちを持つ建物
 

と、そこにはお土産品の絵葉書


おお! これぞ筆者の探し求めていた横浜写真! 絵葉書は1枚100円。5枚セットなら400円とちょっとお得だ。バリエーションも風景や人物などさまざま。
 


せっかくなので2枚(200円)お買い上げ
 

中に入り「横浜写真」について調べたいと窓口に伝えると差し出されたのは2冊の本。

図鑑のような重たく分厚い資料を開き、格闘すること3時間。すると「横浜写真」の創始者が先ほどの下岡蓮杖でなく、フェリックス・ベアトなる人物だとする説まで・・・

たっ・・・助けてください・・・。

倒れた彼女を腕に空港で愛を叫ぶ某ドラマの主人公のような心境の筆者。そこに救いの手を求めたのがこちら。

東京メトロ・半蔵門駅から徒歩1分、日本カメラの品質向上や資料収集などを行う「日本カメラ財団」。
 


日本カメラ財団


同財団では、毎年2回、古写真研究家の井桜(いざくら)直美氏らによるトークショーも行っているとのこと。これは何だか力強い。