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横浜にこんなすごい会社があった!Vol.7「世界最小のヒーターを製造する株式会社スリーハイ」

ココがキニナル!

横浜にこんなすごい会社があった! 第7回は世界最小のヒーターを製造し、オーダーメイドでどんな形にも対応するヒーターを作る株式会社スリーハイをご紹介!

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ライター:吉田 忍

暦の上では1年で最も寒い日とされている大寒(1月20日)の翌日、やってきたのは、都筑区東山田の準工業地域にある、どんな形のものでも要望に応えてヒーターを製造するという株式会社スリーハイ(資本金1000万円、従業員12名)。ここでは世界一小さいヒーターも製造している。
 


株式会社スリーハイ
 

お話を伺ったのは代表取締役 男澤誠(おざわまこと)さん

 


世界一小さいヒーター



まずは、世界一小さいというヒーターを見せていただいた。
 


1円玉より小さいヒーター


この極小サイズで140度まで上がるという。確かに小さいけれど、いったいどんなところに使うのだろう?

「ヒーターを必要とする装置自体が小型化しているのでいろいろなところに需要があるんです。凍結防止、結露防止が主ですが、たとえば監視カメラ。それと意識されないよう、小型でカメラに見えないデザインが多くなっています。そうした監視カメラはレンズやCCDが結露したり曇ったりすると防犯の意味がなくなってしまいます。そこで結露を防ぐために小さいヒーターが必要になるんです」

カタログを見ると、このヒーターには「MASANORI-マサノリ」という商品名がついている。
気になったので聞いてみた。
 


マサノリのカタログ


「まさしくそれなんです。そう聞いてもらうことこそがこの商品名を付けた理由なんです。『マイクロセラミックヒーター』なんて名前だと埋もれてしまうでしょう」

「なんだこの名前?」と思わせて興味をひくという手法。まんまと引っかかってしまったが、命名のプロセスを伺ってこの会社の魅力が見えた。

社員が会議でアイデアを出し合って決めた名前だという。
メイドイン・ジャパンにこだわっているので、横文字の名前にはしないということだけが前提だった。

「セラミック、セラミック…」とつぶやいていた社員が「セラミック…セラミック…世良公則(せらまさのり)」とダジャレを言って、一同大爆笑。

しかし、「マサノリ」は、戦国武将の名前や刀の銘のような感じがして、強そうな響きがあるという意見が出た。
「小さくても強い発熱」という製品の特長に合っているということで決定したそう。
 


「そうだ、マサノリだ」と思いました


楽しそうな会議の様子が目に浮かぶ。社員がふと思いついたことを躊躇せず口に出せる雰囲気がある会社。自分が名づけにかかわった製品があれば当然、製品や会社に愛着が持てる。

「素晴らしい会社ですね」と言うと、男澤さんはこんな話をしてくれた。

「ウチの会社はこういうところであってほしいというのも、社員に1年くらいかけて決めてもらったんです。それをクレドカードにして毎週はじめに目標をたてて、終わりに目標の振り返りをする。これも社風作りの一環ですね」
 


社員が自分たちで決めたのは、連帯感、感謝、こだわり、成長、喜楽、実行


クレドカードとは、企業の経営理念などをカードの形にしたもので、常に持っていることで意識を高める効果が期待できる。「クレド(Credo)」とは、英語で「信念・信条」という意味。

「よく社長お達しの格言が壁に額装されて飾られているところがありますが、ウチのは社員が自ら作ったもの。こんな会社だったらいいのに、こんな社風だったら働きやすい、これだったらやる気が出るというものです。そして、それを作って終わりではない。クレドカードにしてお客様にも配ることで我が社の社風を分かっていただけると同時に、自分たちもしっかりモチベーションをあげていけたらと思っています」