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横浜にはどんな野生動物がいる?

ココがキニナル!

先日実家の近くの林の中でキツツキを目撃しました。横浜市内にはどんな野生動物がいるのか? 見られるスポット情報も含めて、網羅的に調べてください。(maniaさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

横浜で野生動物が見られる市民の森は40ヵ所あり、オススメは7大拠点といわれるスポット!鳥類が多いが、運が良ければウサギなどが見られることも!

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ライター:はまれぽ編集部

野生動物とは、人に飼われていない、本来生活する場所で自然に生活を送る、ありのままの生き物。言葉で説明してしまうと、ずいぶん簡単になってしまう。

私たちが日常生活を送るなかで、どれだけの野生動物と共存し、どんなところで出会っているのだろうか。

そこで、JR根岸線根岸駅からバスで15分、横浜市で野生動物の調査などをしているという横浜市環境創造局環境科学研究所へと向かった。

 


 

横浜市環境創造局環境科学研究所


お話してくださったのは、環境科学研究所の土田課長、竹田係長(はまれぽ読者!)、七里さん。
 


左から竹田係長、土田課長、七里さん


横浜市環境科学研究所では、生物多様性の保全などに関する調査研究の一環として陸、海、河の領域に生息する生物の生息状況を把握し、環境状況を市民に伝えるなどの仕事をしているそうで、1年の春夏秋冬を通して横浜の自然環境を調べているという。

さっそく横浜のどこに、どんな野生動物がいるのか調べたところ、横浜市にある40ヶ所(開園は31ヶ所)の市民の森の中でオススメスポットは、緑の10大拠点と言われ、うち3点は田んぼや畑だが、残りの7大拠点には市民の森などがあり、散策ルートなどが用意されているそうだ。

7大拠点とは、「こどもの国周辺」、「三保(みほ)・新治(にいはる)」、「川井・矢指(やさし)」・「上瀬谷(かみせや)、大池・今井・名瀬」、「舞岡・野庭(のば)」、「円海山(えんかいざん)周辺、小柴・富岡」のこと。
 


緑の10大拠点 


今回訪ねた横浜市環境科学研究所が野生動物の調査対象に選んだ場所は「横浜公園・山下公園(中区)」、「氷取沢(ひとりざわ)市民の森(磯子区)」、「久良岐(くらき)公園(港南区)」。2012(平成24)年度の1年間で確認された野生の鳥、動物の種類数についてお話を聞くことができた。

この3ヶ所を選んだ理由は、大岡川の流域から、①生物多様性が豊かなところ(保全推進地区)②多様性が豊かな地域同士をつなぐ回廊、飛び石的役割を果たすところ(保全誘導地区)③都市化が進んでおり、あえて緑が少なそうなところ(創造推進地区)の各地区1か所ずつを選定し、調査を行ったそうだ。ちなみに保全推進地区は緑の10大拠点とされているようだ。

それによると、鳥は12目、30科、63種で、各公園ごとに分けると
・氷取沢市民の森公園(保全推進地区)・・・48種類
・久良岐公園(保全誘導地区)・・・34種類
・横浜・山下公園(創造推進地区)・・・31種類

となっている。氷取沢市民の森や久良岐公園は、山のように奥深くなっており、見られる鳥はタカ類からルリビタキ、ヤマガラなど樹林などで多く見られる鳥が多い。
 


鳥を愛する人が見たら誰もが興奮するアイドル鳥、ルリビタキ(画像提供:環境科学研究所)


横浜・山下公園では、スズメやハト、カラス、ムクドリなどはもちろん、キニナル投稿にもあったキツツキの仲間、コゲラも確認されている。市内には日本にしか生息していないアオゲラやアカゲラなども生息している。
 


スズメ。最近は減ってきているようだ(画像提供:環境科学研究所)
 

スズメだと思ったらムクドリだった的なこともよくあるそう(画像提供:環境科学研究所)


一方、ほ乳類はというと、5目、6科、6種と鳥に比べると断然少ない。

・氷取沢市民の森公園・・・6種
・久良岐公園・・・4種
・横浜・山下公園・・・1種類

その種類はアズマモグラ、ヒナコウモリ、ノウサギ、タイワンリス、アライグマ、タヌキである。そのほか、市内にはアナグマやハクビシンなどがいるそうだ。横浜・山下公園にはほとんど発見されなかったが、唯一の1種類はヒナコウモリ科の一種、アブラコウモリだそうだ。
 


コウモリ、空を飛ぶ (画像提供:環境科学研究所)


コウモリって哺乳類だったんだ~と恥ずかしながら筆者はこのとき、初めて知ったのである。クジラが哺乳類だと知ったときのあの、感覚である。
 


タヌキも見つかっている (画像提供:環境科学研究所)


かなり昔には、イノシシやキツネもいたそうだが、時代の流れとともにそのような哺乳類たちは姿を消していったそうだ。
「平成狸合戦ポンポコというアニメがあったけれど、まさしくあんな感じで人間が動物たちの住みにくい環境にしてしまったのは事実だろう」とのこと。

鳥はそんな環境の中で、山や森から都市に出て、生活できるすべを身に付けたものが多く、市内でも多く見られるようになったと考えられるそうだ。

ここで実際に、野生の動物などを見る際のポイントを伺った。

哺乳類の場合は、なかなか姿を現さないかもしれないが、フィールドサインと呼ばれる足跡や糞を見つけるのも楽しいそうだ。
 


ウサギのフィールドサインの糞(画像提供:環境科学研究所)


鳥を見つけるときには、双眼鏡を持参することと、鳥の鳴き声を聞き分けるといいとのこと。

例えば、メジロの鳴き方は「チョーベイ、チューベイ、チョウチューベイ」、コジュケイというキジ科の鳥は「チョットコイ、チョットコイ」、など本当にこのように鳴いているのかは怪しいところだが、「鳴き声はそれぞれ違うので、聞き分けられると、今ここにどの鳥がいるかなどがわかり、楽しいと思いますよ」とのこと。
 


熱心に鳥について語る3人


鳥は早朝に活動するので見に行くなら午前中がオススメ。ちなみにほ乳類は夜中に活動することが多いそう。

最後に、野生動物を探しに行くときの注意点を伺った。

「私たち人間は、突然知らない人に自分のパーソナルスペースに入ってこられるとビックリするし、不快感を感じますよね、それは野生動物も同じなんです。鳥に関しては、騒いだり、大きなアクションを起こしたりすると繁殖をやめてしまう鳥もいます。適度な関係を保つことが重要です」と教えてくださった。



野生動物を探しにいく!! さ~て、見つかるかな~??



注意事項も聞いたことだし、実際の七大拠点の中の1つ、JR横浜線十日市場駅から徒歩15分、新治市民の森へ野生動物を探しに向かった。

 

午前8時30分。新治市民の森に到着 
 

新治市民の森の全体図、新治市民の森愛護会HPより (※クリックして拡大)


さっそく森の中へ。
 


見渡す限り木
 

木、竹・・・


マイナスイオンに包まれまくりじゃん・・・。朝の清々しい太陽とそれを優しく遮る木のカーテン。もう、野生動物探しなんてどうでもいいか。出てきたいときに出てくるだろうし・・・なんておおらかな気持ちにさせてくれる。

そんな気持ちを押し殺し、辺りを見回す。たくさんの鳥のさえずりとともに
聞えてきたのが、コンコンコンと木をつつく音!!

おっと!! これは!!
 


キツツキの仲間のコゲラだ!!


森の中を木をつつく音が響き渡り、なんだか軽快なステップを踏んでしまいそう。

最先いいぞ~!! と張り切ってどんどん進むこと20分。