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石川町駅ホームにある銀色の金庫のようなものの正体とその中身は!?

ココがキニナル!

根岸線石川町駅の大船方面のホーム中央付近に、銀色の金庫の様なものがあり、これには一体何が入っているのか調べて下さい。毎日キニナリます。(keinakatさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

列車の運行に関わる信号通信関係の機器が入っている「信号器具箱」ということ以上は保安上の問題から踏み込めないが、いくつかの駅にも同じ箱はある。

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ライター:永田 ミナミ

それはまばゆいばかりの銀色だった



投稿者は、ホームに置かれた「銀色の金庫のようなもの」に何が入っているのか毎日気になっているという。そういうことならば、安心をお届けするためにも微力ながら調べなければ、と根岸線に乗り込み石川町駅で降りると、今回はさすがホーム上にあるものなので、目的のものはあまりにすぐに現れた。
 


ホームを歩いていると、食パン型の光り輝く銀色の箱が見えてきた
 

このまばゆいばかりの銀色の箱が今回のターゲットである
 

箱の正面には「3K800」と書いてある。とても小さな大文字の”K”だ
 

なるほどこの施錠は金庫を思わせる厳重さだ
 

この何だか複雑で頑丈そうな構造もクラシックな金庫感を演出している
 

さびた南京錠のクラシック感も、まばゆい塗装とのギャップを感じさせる
 

向かい側の横浜方面行きホームからはこんな感じの佇まい
 

西日を浴びて目映く輝くこの箱の正体はいったい


鮮やかな光沢を放つ銀色の塗装は、少し剥落(はくらく)しているところもあるものの比較的新しい感じがする。一方、箱全体の雰囲気や構造、さびた南京錠はなかなかの古さを感じさせる。

確かに一度キニナりだしたら結構キニナル箱だ。



石川町駅の話

さっそく石川町駅に尋ねてみると、箱のなかには信号通信関係の機器が入っているという。さらに銀色に塗られたのはここ1年くらいの間のことだそうだ。

塗装の目的は「ホーム上にあることから乗降客がぶつかって怪我などをすることがないよう、安全のために目立つ色にすることで視認性を高めた」ということだった。塗装は比較的新しいどころではなかった。つい1年ほど前のできごとだったのだ。
 


なるほど箱の裏から信号通信関係機器にふさわしいケーブルの束が伸びている
 

そして箱側面をよく見てみると「信号器具箱」と旧字で書かれていた


塗装時期の情報は嬉しかったが、「駅として説明できるのはここまでなので、より詳しい内容が知りたい場合はJR東日本横浜支社に問い合わせてほしい」とのこと。

そこでJR東日本横浜支社に問い合わせてみると、予想していた回答ではあったが「信号通信関係となると保安上の問題があるので詳しい内容というのはむずかしいかもしれません」という。

もちろん根岸線の安全を脅かしてまで何もかも知りたいわけではないので、答えられる範囲でいいと交渉し、ひとまず広報を通して質問を送るということになった。



JR東日本による箱の説明

後日、JR東日本横浜支社から回答が送られてきた。回答をまとめると以下のようになる。

1. 箱のなかに入っている信号通信関係の機器とは「列車の運行に関わる機器」である。
やはりこの点についてはこれ以上踏み込むことはできなかったが、近づいて写真を撮っていたとき、電車の到着を知らせるアナウンスと同時に箱のなかからカタン、という音が聞こえてきたことがあった。おそらく駅周辺の信号に何らかの信号を送っていたのだろう。

南京錠がついた扉は点検の際には開けられるんですよね、と確認のつもりできいてみたところ「そのへんもちょっと」と保安上の鍵は思ったよりもしっかり施錠されていた。とはいえ信号通信関係の機器を点検しないわけはないだろう。

2. ホームに現在のようなかたちで設置してある理由は「駅が高架上であり、スペースの関係でホームに設置している」。
確かに、高架駅では地上との距離があるので、電車の運行に直接関わるものを地上周辺の敷地に置くのは難しいだろうし、石川町駅はホームが中村川をまたいでもいるのでなおさら置けない。また、ホーム両端に階段があるので、ホームの端に設置するわけにもいかないということだ。

 

石川町駅中華街口(北口)
 

そして、元町口(南口)
 

ちなみに地上駅である新子安の箱はホームの外にそっと置かれている



3. なかなか歴史を感じさせる重厚な箱は何年前から設置されているのか、という質問には「根岸線開業当時から設置している」という。
根岸線の桜木町~磯子間の開通が1964(昭和39)年5月19日だから、そのときから現在まで、箱は今年でちょうど50年間置かれ続けているということになる。箱側面のプレートには「昭和38年9月製造」とあるから、箱がつくられたのは設置される前年だ。
 


プレートには見づらいが「昭和38年9月製造」という刻印がある
 

50年間ずっと根岸線を見つめ続けてきた銀色の箱。お疲れさまです


4. 銀色に塗装される前の箱の色については「元の色はグレー」だったいう。
石川町駅の話によると、銀色に塗装する前はさびもある程度生じて地味な色だったという話だったから、いわゆる鉄の鉄らしいグレーだったものにさびが生じて赤黒くなっていたのだろうか。

5. 他の駅にも同じような箱が設置されているのかという質問には、「他線区でも同様に設置している駅はあるが、根岸線だと関内駅・新杉田駅などに設置しています」とのこと。また、設置されている場合それらの箱も銀色に塗装されているのか、塗装されていない場合、今後塗装される予定はあるのかについても質問については「銀色に塗装されているのは石川町駅のみ。他の駅の予定は未定」だそうだ。

関内駅と新杉田駅にも「箱」があるのか。これはぜひ行ってみなくては。