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知る人ぞ知る隠れ家的パン屋。泉区の「ぶどうの樹」はいつオープンしている? 

ココがキニナル!

いずみ区役所の近くに「ぶどうの樹」というパン屋さんがあるのですが、いつも閉まっているみたい、営業しているのかな?(ごまちゃんさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

「ぶどうの樹」の営業時間は平日午前11時~午後4時まで。時間を延長してという要望もあるが、種々の事情により、将来の課題となっている

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ライター:松崎 辰彦

役所近くにある隠れ家的パン屋さん「ぶどうの樹」


 
横浜市泉区にある泉区役所。その脇を通る道をほんの1分ほども歩くと、「ぶどうの樹」という看板を掲げた2階建ての建物に行き当たる。

 

ぶどうの樹
 

「ぶどうの樹」は、正確には「特定非営利活動法人 ぶどうの樹」が運営する三つの障がい者作業所の中の一つ、「第2ぶどうの樹」のこと。相鉄線いずみ中央駅からもほど近く、扉を開けるといろとりどりのパンが出迎えてくれる。

 

多くのパンが並べられている
 

アップルパイ(180円)。人気商品である
 

フレンチトースト(130円)とボストック(180円)。香りが漂ってくる
 

ブルーベリージャムパン(130円)とメロンパン(130円)。ふっくらと甘い
 

喫茶のコーナーもあり、買ったパンをテーブルで食べることもできて、昼時などは近隣から多くの人が訪れる。

 

喫茶コーナーで食べることもできる
 

パンと一緒に紅茶もいただける(写真のメニューで710円)
 

ただ、投稿にもあるように閉まっている時間が普通のパン屋さんに比べて、若干多いようにも感じられる。お休みのときは幟(のぼり)もなく、ドアも窓も閉まっている。

 

お休み中の「ぶどうの樹」。窓が閉まっている
 

お休みが多いのでは?──という声に対して、所長の菅原恵美子さんは答える。

「ここは土日そして祝日のお休みのほかに、毎月最後の水曜日がお休みです。営業時間も午前11時~午後4時と短いので、お休みが多いという印象があるかもしれません」

平日にもお休みが月に何日かあり、閉店が多いという印象を与えている。

 

今年6月の日程表。色のついた日が休み
 

こちらで働いているのはおよそ10人から15人ほどの障がい者の方々。知的障がいのメンバーが多く、彼らをサポートする職員が4人から5人。売上が伸びればそれだけメンバーさんたちのお給料も増えるということで、新しいパンの開発にも熱が入る。



「頑張りすぎないようにさせる」ことが大切



「ぶどうの樹」は「日本てんかん協会神奈川県支部」が母体となって誕生した組織。てんかんの持病がある子どもの親御さんたちが“子どもたちが活動する場所がほしい”と考え、設立したものである。

 

『やさしいハンドブック てんかんに寄り添うために』
(日本てんかん協会神奈川県支部発行)
 

てんかんのほかにも統合失調症や知的障がい、自閉症の方も参加して、軽作業やレクリエーションをする「(第1)ぶどうの樹」が2003(平成15)年に誕生し、やがて自分たちにも収入が得られる場所がほしいという声が挙がり、2008(平成20)年に「第2ぶどうの樹」をオープンさせた。

参加しているメンバーは養護学校を卒業したばかりの10代から、上は70代まで。20代、30代の方が多いとのこと。2011(平成23)年に、アートとパン作りをキーワードにした「第3ぶどうの樹」が誕生した。

 

(第1)ぶどうの樹(画像提供:ぶどうの樹)
 

第3ぶどうの樹(画像提供:ぶどうの樹)
 

「ぶどうの樹」は3ヶ所ある(画像提供:ぶどうの樹)
 

彼らをサポートする上で職員の方々が気をつけているのは、一つには“頑張りすぎないように”させることという。

「障がい者の方は、ときに非常に熱心に全力で仕事をして、あとで疲れてしまうということがあり、そうならないように注意しています」と菅原さん。

 

厨房は大忙し
 

さまざまな材料で作る
 

機材も充実している
 

みんなでパンを作る
 

パンの種類は約40種類。外部から専門家を招いてパンの作り方や経営面などでの指導を受けている。季節にあわせてパンを入れ換えるなどの工夫をして、メニューの新鮮さを維持している。店だけでなく、近くにある区役所やスポーツセンター、高校、近隣の施設などでも販売しており、多くの方に利用いただいている。

メンバーは午前10時までにお店に入る規則だが、午前8時半に店に入り、準備をする人もいる。職員は7時半には出勤している。数年前に溶岩窯も導入され、よりおいしいパンが作れるようになった。

 

溶岩窯