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鶴見駅前にある「かつら専門店のヘアーサロン」ってどんなところ?

ココがキニナル!

鶴見駅前にかつら専門のヘアーサロンがあるらしい、キニナル。(だいさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

「かつら専門サロン アートケア」は、オーダーメイドカツラの販売とメンテナンス、かつらの人のヘアカットを行う! 他店で購入したかつらの持ち込みも可

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ライター:藤井 涼子

「かつら専門のヘアーサロン」ということは、つまり「かつらの毛を整えてくれる」ということなのだろうか?
ちなみに筆者は、髪の量がものすごく多くて困る、という悩みがある(本人としては、それなりに切実)。しかし「かつら専門のヘアーサロン」に通う人には嫌われそうである。
「鶴見 かつら」でインターネット検索をするとJR鶴見駅前にある「かつら専門サロン アートケア」というお店がヒットした。

編集部に「髪が薄いのがキニナっているという編集部員がいたら、取材に同行してください」と依頼するも「うーん・・・いませんね」という何とも幸せな返事。
結局「髪には特に悩みはないけれど、かつらはかぶってみたい」と言って、意気揚々と待ち合わせ場所に現れた編集部・小島氏とともに鶴見駅へ向かった。



店主一人で切り盛りしている「かつら専門サロン アートケア」

鶴見駅に到着。ホームページには「鶴見駅前。JR鶴見駅東口徒歩30秒」と書いてある。
 


どのビルだろうかとキョロキョロ・・・


鶴見駅東口を出て、まずはじめに左手にあるビルの看板を見に行く。
 


ビルの入り口


入り口を入り、ビル内の店舗の看板を見ていると、「こんなかつら専門店を探してた! かつら専門ヘアーサロン アートケア」を発見!
 


確かに駅から近い!


思った以上に早くお店を見つけることができた。早速話を聞きに、ビル5階にあるお店へ向かった。
 


お店の前に到着


マンションの一室、という感じ。
静かな廊下を歩き、ドキドキしながらインターホンを押すと「どうぞー」と明るい声が。
 


玄関の様子


応対してくれたのは、かつら/ウィッグ専門ヘアーサロン アートケア代表の西村歩(あゆむ)さん。
「かつら店の店主」ということで勝手に年配の男性をイメージしていたが、現在44歳という西村さん。実際にお会いしてみたら若くてビックリ(事情により顔写真はNG)。

若いと言っても、かつら業界には20年以上いるというキャリアの持ち主。まずは、鶴見にこのお店をオープンするまでの経緯についてお話ししていただいた。
 


店内に入ると女性用かつらがずらり


もともとは理容師だったという西村さん。高校生の時からアルバイトとして床屋さんで働いていたそう。

高校卒業後も理容師として、朝から晩まで働く毎日だったとか。閉店後は自分の技術を磨くための練習を遅くまでやる生活を何年も続けたそう。

何年やってもシャンプーしか任されず、その時勤めていたお店の店主には「シャンプーだけやっててくれたらそれでいいんだ」と言われ続け、徐々に転職を考えるようになる。
 


理容師免許証


そんな中、知り合いから「理容師免許を必要とする、かつら会社に勤めてみないか? 」と誘われ「サラリーマンもやってみたかったし、理容師の免許が生かせる業種ならちょうどいい」と考え、某大手かつらメーカーで働くことになる。

そこでは、お客さんに新しいかつらを薦めたり、購入してくれたお客さん達のかつらのメンテナンスをしたり、かつらをした人の髪のカットをしたりしていた。

西村さん自身がお客さんのアフターフォローを「もっと丁寧にやりたい」と思っても、会社の方針から新規客に力を入れなくてはならないことが多かったそう。かつらの売り上げノルマなども厳しく、ストレスが溜まる毎日だったという。

大手かつらメーカーに約6年間勤めた後、別の個人店のかつら屋さんで9年働き、2006(平成18)年に独立。このお店をオープンさせた。
 


お店のチラシ


お店は完全予約制で、必ず一人ずつ対応。お客さん同士が顔を合わせるということがないようにしている。
予約時間は新規の人に対しては、カウンセリング時間を長く取り、希望を聞いたりサービス内容を細かく伝えたりしているそう。
予約したお客さんに対しては「必ず時間通りに来てください」とお願いしているとのこと。気を使って「遅くなると困るだろうから、早めに・・・」と来店されると、前の客さんがまだいる可能性がある。
とはいっても、早めに来てしまうお客さんもいるそうで、その場合は店内の別々の部屋に案内し、お客さん同士が顔を合わせないよう配慮しているそう。
 


パーテーションで仕切られた半個室の部屋。奥にすわると入り口からは見えない造り


「ほかの人と会わないように」というのは、西村さんが長年かつら店で勤めていた経験をもとに、最も気を付けていることのひとつだ。

話を聞いていると、かつらを購入している人にとって「かつら屋さんで他人に会う」ということにたいして予想以上に敏感のようだった。

「店員がたくさんいる」とか「受付に女性がいる」ということでも、抵抗を感じる人がいるそう。
西村さんは一人でお店を切り盛りしているので、その点で安心している人が多いのだろう。

また、アートケアのお店が入っているビルの上の階は居住用のマンションになっている。
 


下が商業階で、上には住民がいる


そのため、ビルに入っていく時も道を歩いている人に「かつら屋さんに行くんだな」とは気づかれず、お店がある5階に降りると、ほとんど人けがない。
 


話す声が響き渡るほど、とても静かな5階の廊下


以前西村さんが勤めていた大手かつらメーカーでは待合室があり、お客さん同士が顔を合わせる機会もあったそう。
それを嫌がる人が多いことを西村さんは知っていたし、大きなビルにお店が入っていたので「エレベーターに乗り込む時に、ほかの階から乗り込んでいる人がいると嫌だ」という声も聞いていたので、そういうことがない場所を選んだとのこと。

外へ出る階段も2ヶ所あり、お客さんに喜ばれたことがあるそう。
 


5階から1階へ続く階段。エレベーターに乗らない人も多いのかもしれない


今では、西村さんのことを信頼して通うお客さんが多い。
遠方に引っ越した人でも定期的に通っているとか。海外赴任になった人も通っているとは驚きだった。

お客さんの男女比を聞くと、「定期的に通ってくれるのは男性の方が多いけれど、新規のお客さんは女性の方が少し多いかも」とのこと。

女性は口コミや紹介で来店する人が多いが、男性の場合そういうことは一切ないそう。
女性は、抗がん剤治療など薬の副作用でかつらが必要になったり、高齢による薄毛のための部分かつらを使用したりする、という場合が多い。
男性は、やはり薄毛に悩んだり、円形脱毛症の対処として来店したりする人が多い。

「かつらであることを家族にも秘密にしている」という男性もいるそうで、「どうしても人に知られたくない」という思いが強いのは男性のようだ。