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横浜最古の倉庫「日東倉庫」が8月中にも解体って本当? 今後はどうなっている?

ココがキニナル!

旧三井物産(株)横浜支店倉庫が解体されるそう。横浜の生糸貿易を担った歴史ある建物/日東倉庫は取り壊されると聞きましたが、今後どうなるの?(ジャン・ヨコハマさん、浜っ子さん、ねむねむさん)

はまれぽ調査結果!

所有者のケン・コーポレーションは「倉庫解体の予定はあるが、詳細は未定。本館は現状のまま」と説明。横浜歴史資産調査会は解体撤回を訴えていく

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ライター:はまれぽ編集部

解体は決定済み?



横浜市中区日本大通の旧「日東(にっとう)倉庫日本大通倉庫」が解体の危機にあることが分かった。
1910(明治43)年に竣工し、横浜の生糸貿易を支えてきた歴史的建造物の存続を求め、市民が声を上げている。
 


解体危機にある日東倉庫

 
歴史的資産の保全活用に関する調査研究などを行う「公益財団法人 横浜歴史資産調査会(ヨコハマヘリテイジ、宮村忠会長)」によると、旧日東倉庫日本大通倉庫は三井物産横浜支店の倉庫で、横浜市中区の帝蚕(ていさん)倉庫などを手掛けた建築家・遠藤於菟(おと)が隣接する「三井物産横浜ビル」と一体的に設計したもの。

日本で初めてビル全体を鉄筋コンクリートで造った建物であり、建築史的な観点からも価値が高いという。
 


構造模式図(作図、提供:大野敏・横浜国立大学大学院准教授)

 
これまでは三井物産が全額出資する物産不動産(東京都港区、資本金55億円、従業員数145人、2014〈平成26〉年3月期)が三井物産横浜ビルと同時に所有してきたが、2013(平成25)年6月、不動産業「ケン・コーポレーション」(東京都港区、資本金5億1376万円)が「三井物産横浜ビル」と「日東倉庫」を同時に取得した。

その後、2014(平成26)年4月にケン・コーポレーションから、都市空間の形成を行う横浜市都市整備局都市デザイン室に対し、安全性および経済的理由から解体の意向が伝えられたため、6月に市は横浜市文化財保護審議会の関係者らとともに、日東倉庫の視察を実施。
 


視察の様子(提供:大野敏・横浜国立大学大学院准教授)
 

同社と話し合いの場を設けたが「保存や再利用については即時提案があれば検討の余地はあるが、解体は社内で決定済みで、8月に着工する」などの反応だったという。

これを受け、日本建築学会関東支部役員会および横浜市文化財保護審議会の有志が横浜市長・横浜市教育長、ケン・コーポレーションに解体の中止を求める要望書を提出した。

ケン・コーポレーションに日東倉庫を売却するに至った経緯について、物産不動産事業開発部に取材をした結果、「オフィスビルを中心に事業展開をしているわれわれとしては、このままの状態で所有し続けることは経済合理性がないと判断した。最有効利用の方法を模索しているうちに売却先が見つかった」との説明だった。

所有者であるケン・コーポレーションは、はまれぽの取材に対し「倉庫について解体の予定はあるが、時期など詳細は未定。(隣接する)本館については、そのまま維持する」(工事部)と回答した。

横浜歴史資産調査会の米山淳一事務局長は、解体について「寝耳に水の話で、大変驚いている。横浜の発展の礎となった立派な歴史の生き証人をなくしてはいけない」と話している。



取材を終えて



歴史的価値のあり建物を解体するということに関して、さまざまな市民感情はあるだろう。
しかし、一方で企業側から見ると経済効率を優先という考えも当然に理解でき、法律にのっとって進めている手続きであれば意見はしにくい。

はまれぽでも今後も推移を見守って行くと同時に、次回は日東倉庫の建築史的・歴史的価値やどのような在り方が最適なのかという点も含め、レポートをしていく。


―終わり―
 

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  • 詳細は日本建築学会関東支部による保存活用要望書にまとめられています→http://kanto.aij.or.jp/images/pdf/youbou/20140729.pdf

  • この会社、金持ち向けの高級物件だけを扱ってるから、もっと声をあげないとすぐにでも解体しそう。神奈川新聞ではとりあげていたけど、全国紙やテレビ報道でもとりあげてくれないだろうか…

  • そこの真ん前が横浜都市発展記念館という、幕末以降の横浜の発展を紹介している展示館、元は横浜電話支局で昭和4年の完成、歴史的建造物などの紹介も勿論している、方や更に古い歴史的価値のある倉庫は(民間)取り壊し・・・ 記念館の別館とかで生き残れないのでしょうか?

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