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相模鉄道に誕生したキャラクター、一見タヌキなのかネコなのか分からない「そうにゃん」に直撃インタビュー!

ココがキニナル!

相鉄に登場した「そうにゃん」というキャラクターが気になります。タヌキに間違われる?「そうにゃん」電車?電車の行先表示幕にも登場する?(そうてつボーイさん/はまっこさん/狐猫さん/ほっけさん)

はまれぽ調査結果!

鉄道の機動性をイメージし、わざとタヌキに似せたネコモチーフの「そうにゃん」。そうにゃんトレインや方向幕に追加する企画などを実施。

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ライター:河野 哲弥

相鉄本社に聞いてみるにゃん!

今年の4月から相模鉄道にお目見えした、新キャラクター「そうにゃん」。
キニナルにも、「ネコなのかタヌキなのか」「方向幕で見かけた」など、多数の投稿が寄せられている。
そこで、これらの疑問を一挙に解決すべく、相鉄本社を訪問してみた。
 


横浜市西区にある同社ビル外観


事前の電話によれば、「そうにゃん」本人もインタビューに応じてくれるとのこと。誕生秘話はもちろんだが、好きな食べ物など、普段では聞くことのできない話題にも触れてみたいと思う。



「鉄分」よりもかわいらしさを優先

話を伺ったのは、同社経営管理部総務担当の和田潤一郞(わだじゅんいちろう)課長。そもそも、どうしてキャラクターを起用することになったのだろう。
 


立体の方がかわいく見える「そうにゃん」


この点について和田さんは、「今後予定している都心への乗り入れ計画を見据え、相模鉄道のさらなる認知を図りたかったのです」と話す。
同社ではこれまでにも、撮影場所を提供するロケーションサービス事業などを通して、ブランドの浸透を試みてきた。しかし、新宿から1時間圏内で認知度調査を行ってみると、相模鉄道を知っている人はまだまだ少ない状況にあったらしい。

そこで、2012(平成24)年の秋口ごろから検討されはじめたのが、話題性のあるキャラクターを立てるという構想。万人受けするキャラクターは俳優と違って、突然のスキャンダルに悩まされることもない。また、広報担当の中にキャラクター好きな社員がいたことから、構想はにわかに現実味を帯びていった。
 


現在では、独自ドメインを持つ公式サイトも登場


ところが、デザインの段階になると、それぞれの思惑が複雑に絡み出した。「車両の形にしたらどうかとか、せめて手に相鉄線の電車を持たせないと何のキャラだかわからないぞとか、鉄道色を前面に押したいという声が少なくありませんでしたね」と、和田さんは話す。

それでも、「キャラクターの持ち味は、癒やされ感やかわいらしさであるはず」という主張を通し続け、進行方向をほっこり系路線へと定めることになった。



タヌキと思われれば大成功?

そうにゃんのモチーフをネコにした理由は何だったのだろう。
和田さんによると、「ネコには『家につく』という習性があるので、神奈川県の地元色を打ち出すのにぴったりだったのです」という。その一方で、ネコの跳躍力にあやかって将来の乗り入れ計画を象徴するジャンプ力にも期待を込めているそう。
 


制帽は、「相鉄」をうかがわせるわずかなポイントのひとつ
 

本物の制帽は、こちら


このようなコンセプトをかかげて、デザインの詳細を詰めていくなかで、かわいいネコのイメージを強くすると、困った事態が生じた。サンリオのあのキャラクターに、どうしても似通ってしまうのである。
「一番のポイントは目でしたね、黒い点になっている時点でダメなんです。ヒゲも同様で、よりオリジナル性の高いデザインに絞り込んだ結果、今のキャラクターに落ち着きました」とのこと。
 


よく見ると、右の同社グループマークが胴体と耳の部分に使われている


それにしても、しま模様の尻尾のせいだろうか、ネコというよりタヌキのような気がしてくる。
この点について質問してみると、実はこの尻尾、踏切の遮断機をイメージしているそうだ。また、「タヌキかな? と思ってもらえれば、しめたものなんですよ」という。
相鉄沿線の魅力は、自然が豊かなところ。和田さんのセリフを借りれば「とかいなか(都会と田舎)」の雰囲気を持たせるため、わざとタヌキに似せさせたそうだ。両者がハイブリッドした新種といったところだろうか。



まさかのサプライズに、新入社員もあぜん

こうして、今年4月に誕生した「そうにゃん」。
後は、いかにして社内外へ浸透させるかが課題となった。しかし、広報にはすでに計画があった。その年の入社式に、新入社員の一員として参列させたのである。
 


右にあるのは、経営管理部広報担当の辞令
 

もちろん、名刺も持っている


「入社式のはじめの方では、後へ控えさせていたんですよ。やがて社長がマジメに『そうにゃん』と呼び、辞令を受け取るわけです。みなさん何が起こったのか一瞬分からず、『ぽか~ん』状態でした」と、和田さんは当時の様子を振り返る。

一方、社外に向けては、公式ホームページの立ち上げ、相鉄グッズショップ「そうにゃん」のオープン、そして「そうにゃんトレイン」の運行などの企画を、続々と実施していった。
 


「そうにゃんトレイン」の運行時刻は、相鉄グループホームページに発表されている
 

「方向幕も頑張って作りました」とのこと
 

海老名駅にあるグッズショップの様子


また、車両の方向幕に「そうにゃんマーク」を配備。アナログ表示の場合、特急の1つ上に入っているそうなので、編成が特急から変わる電車が狙い目なのだとか。ダイヤを調べ、平沼橋-横浜間でねらっていれば、その瞬間を目撃できるかもしれない(ただし、デジタル表示の車両をのぞく)。