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全国展開しているドラッグストア「マツモトキヨシ」が横浜駅周辺に1軒もないのはなぜ?

ココがキニナル!

横浜駅周辺に一件もマツモトキヨシがないのは何故?東京の都心部や川崎や伊勢佐木町にもあるのでとても不思議です。あそこまでの規模のドラッグストアならありそうなのですが。(あんまきさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

マツキヨは2000(平成12)年から2006(平成18)年ごろまで横浜西口にあったが閉店。2014年11月13日横浜駅のダイヤモンド地下街にオープン!

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ライター:松宮 史佳

多くの人が一度は目にしたことがあるドラッグストア「マツモトキヨシ(以下、マツキヨ)」の黄色い看板。“創業者の名前がそのまま付けられた”店名とともに一度目にしたら忘れられないインパクトを放っている。

「マツキヨ」は駅前にあるイメージだが、横浜駅周辺にはない。
 


OSドラッグやHACなどのドラッグストアは西口周辺にあるが・・・
 

「マツキヨ」が横浜駅周辺にないのは一体ナゼなのか? 同店を運営する「株式会社マツモトキヨシホールディングズ(以下、マツモトキヨシホールディングズ、資本金220億5100万、従業員数1万4616人<2014年3月末現在>)」に取材を申し込み、尋ねてみることに!
 


「マツキヨ」の知られざる歴史



広報の高橋伸治(のぶはる)さんにお話を伺う。創業者の松本清氏(1909<明治42>年-1973<昭和48>年)は千葉県生まれ。小学生のころ、松本少年は「校長先生がこの世で一番エライ」と思っていた。しかし、校長先生は、学校に訪問した県議会議員にはぺこぺこと頭を下げていたらしい。そこで「県議の方が校長先生より偉いんだ」と悟った松本少年。将来は県議になろうと決意。県議になるには「事業で成功しなくてはなれないだろう」という想いを抱いていた。だが、早くに父を亡くし、母が一生懸命働く姿を見て高等小学校への進学を断念。尋常小学校を卒業後、上京して丁稚奉公へ。
 


創業者の松本清氏
 

「奉公先が薬屋だったことから薬の勉強を始めたんです」と高橋さん。星製薬商業学校(現・星薬科大学)を出て薬種商免許を取得し、1932(昭和7)年千葉県東葛飾郡松戸町(現・松戸市)に「松本薬舗」を開業。

高橋さんによると、「当時の店舗は昔だったので小さな店舗だったと思いますよ」とのこと。
 


創業時の店舗の様子
 

「松本薬舗」はJR常磐線北小金駅の駅前に創業したという。北小金駅前にオープンしたのは出店を想定していた我孫子駅から松戸駅までの間で「北小金駅だけ駅前に薬局がなかったから」。“競合店のいない駅前に店をオープンする”のが今も続く当時からの経営理念だったようだ。

1947(昭和22)年、松本氏は千葉県議会議員に初当選し、子どものころからの夢を叶えた。1969(昭和44)年には千葉県松戸市長に初当選して「すぐやる課」を創設。名物市長となった。
 
1954(昭和29)年には「有限会社マツモトキヨシ薬店」を設立し、商号を変更。「マツキヨ」のターニングポイントは1987(昭和62)年にオープンした上野アメ横店。
 


(左から)清氏の息子の南海雄(なみお)氏は現・会長、孫の清雄氏は代表取締役社長を務めている
 

以前は薬屋といえば「体調がすぐれない人がいく所」だったが、同店では“お客様が美しく、健康に”というコンセプトをもとに展開。当時としては革新的だった化粧品の販売に力を入れた。すると、多くの若い女性が来店したという。
 


「マツキヨ」のユニークな戦略



1996(平成8)年「マツキヨ」は関東のみで展開しており、「全国には店舗がなかった」。
だが、全国ネットでテレビCMを放映。「マツモトキヨシに行きたい(女性)」「マツモトキヨシって誰?」という印象的なCMだったので覚えている人も多いだろう。このCMが話題となり、修学旅行で東京に来た中高生がマツキヨに押し寄せたという。当時は「好きな人の名前をマツキヨのレシートの裏に書き、店長に渡すと恋が成就する」というウワサもあったとか!
 


多くの若者が訪れる渋谷Part1店
 

現在、「マツモトキヨシホールディングズ」は全国に約1500店舗を展開。横浜市内には取材時の2014(平成26)年11月7日時点8店舗ある。店舗は郊外型もあるが、“駅中・駅近・駅前・繁華街・商業施設”などがメイン。

客層の8割が女性。人気の商品はやはり化粧品だという。高齢化が進む中、「マツキヨ」では若い女性をターゲットにしている。若者もいずれは年を取る。しかし、「店のファンであれば年齢を重ねてもずっと来店してくださいますから」と高橋さん。
 


2013(平成25)年12月にオープンした伊勢佐木一丁目店
 

2011(平成23)年、お客さんのニーズに応えるべく、「プライベート商品(以下、PB商品)」を発売。「PB商品」を発売したきっかけを尋ねる。以前は化粧品のカウンセリングなどを行った時、「お客様に合うエイジングケア商品がなかった」。そこで自社で商品を開発し、発売することになったそうだ。

「PB商品」のコンセプトは“高品質・高付加価値”。「マツキヨ」にはすでに固定客がついている。そのため「PB商品」を売り出すために宣伝費用をかける必要はない。なので「高いクオリティの商品をリーズナブルに提供できるんです」と高橋さんが説明してくれる。

「PB商品」であるオーガニック&ノンシリコンシャンプー「アルジェラン」は「マツキヨ」のシャンプーの売上でも「上位ベスト5に入るほどの人気商品」だとか。
 


こだわりのシャンプー「アルジェラン」は人気のPB商品だ
 

ここで投稿の「横浜駅周辺にマツキヨがない理由」を高橋さんに伺う。横浜駅は1日約47万人もの状況客数を誇る巨大なターミナル駅。なのに「マツキヨ」がないのはどうしてなのか。

すると、(取材時より)数週間後の「11月13日にザ・ダイヤモンド横浜店がオープンしますよ!」とのこと。なんというタイミング! 横浜市も含め、「これからも全国で店舗を展開していく予定」とのことだった。