検索ボタン

検索

横浜のキニナル情報が見つかる! はまれぽ.com

  • 花火大会特集2018:横浜・神奈川県内の花火大会情報
  • はまれぽ.com無料掲載について

ココがキニナル!

横浜市にはかつて、乞食谷戸と呼ばれた大規模なスラムがあったようですが、どんな人がどんな暮らしをしていたのでしょうか。また、今ではどのような街になっているのでしょうか。(みうけんさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

明治のころ横浜にやって来た浮浪者がこの南太田周辺に住み、紙くず拾いを始めた。スラム街の状態になったため、公団などにより住居が整備された

  • LINE
  • はてな

2014年11月22日

ライター:小方 サダオ

文献に書かれた当時の谷戸の姿とは?

通称「乞食谷戸」と呼ばれたころのこの地域に関しての資料をいくつか入手した。まずは 1903(明治36)年に出版された、横浜の風俗や習慣を記した民俗学の本『横濱繁盛記』には次のように書かれている。

「南太田町の久保山のふもとあたりに数十棟の板葺の長屋が立ち並び、ここを乞食谷戸と呼んでいた。始まりは 1881(明治14)年、横浜に浮浪してきた、菅原虎吉(すがわら・とらきち)という者が紙くず拾いをはじめ、この山腹に住むようになった。そして同じ考えの人たちが集まり、人口が500人以上になった。それぞれの長屋の坪数などは、3畳から6畳くらいまでと不規則だが、十数件の長屋を持ち貸している、一ノ瀬栄吉や園田作蔵などの家主は、2間くらいの家に住んでいる」
 


『横濱繁盛記』横浜郷土研究会著
 
 

「紙くず拾いの人たちは、朝早くから出かけ、集めたものを問屋に売る。一日30~50銭の収入だが、人並みの暮らしはできているという。彼らは『宵越しの銭を持たない』という生き方ではあるが、貯蓄心もある。部落間の団結力は強く、不幸なものがあれば共同で精一杯助けるが、"お互い様"であるので、恩を売るようなことはしないのだ。そのため悪事を働く人は少なく、下賤(げせん)な世界ながら天国とでもいえるのだ」とある。

つづいてタウン誌「浜っ子」によると、「1893(明治26)年、斉藤芳次郎(さいとう・よしじろう、通称・三楽)という、侠気(きょうき)と稚気(ちき)、善と悪を合わせたような性格の、東京出身の理髪職人がいた。その彼が久保山に慈善堂(じぜんどう)という乞食を収容する長屋を建てた。
 
そして赤いビロード製の服と赤い帽子を被った奇抜な格好で、横浜中を歩き乞食を集めては『洗心』をスローガンに掲げさせ、乞食から足を洗わせるために、職人やくず拾いになるための仕事を世話するなどの慈善事業を続けた。そして自分自身の巨大な銅像を建設するという思いが半ばの時に亡くなる。『社会福祉の祖』とも称えられた」と記述されている。
 

 
「餓鬼大将」と称された三楽の姿を描いたチラシ
      

久保山に建つ新善光寺の境内に三楽の像がある
 

明治時代、巨大な銅像を建てるはずが、結局2メートル足らずの石像になってしまった

 
そしてこの地域は関東大震災の義捐金をもとに設立され、住宅供給を行う財団法人・同潤会によって、住宅の改良事業「南太田町不良住宅地区改良事業」が行われることとなる。
 
「南太田町不良住宅地区改良事業報告」によると、「1923(大正12)年の大震災においてこの地区は被害が大きかったため、住宅の改良や供給がなされた」とある。


「南太田町不良住宅地区改良事業報告」(財団法人・同潤会)


改良前の状態(下)と改良後(上)を比較した写真。上は同潤会アパート群だ
 

同潤会はアパートだけでなく住宅も供給した


一枚上の写真の左側と同じと思われる場所を発見した


同潤会アパートの間取り図

 
さらに「歴史学研究会」編集の『歴史学研究』には、「1901(明治34)年の4月にペスト(※編集部注:伝染病の一種)が発生したため、不潔な場所を少なくするためとの理由で『大清掃法』を施行し、貧民の集まるこの地域の消毒作業などを行った」と書かれている。

それでは稀有な運命をたどったこの地の今の状態はどうなっているのだろうか? 現地を訪れてみた。
 
 
 
谷戸の現在の様子は?
 
京浜急行線南太田駅徒歩2分。平戸桜木道路を「ドンドン商店街入り口」で曲り、久保山のふもとの蛇行する道を保土ケ谷方面に進む。道沿いには新興の住宅地が建ち並ぶが、時折昭和の残り香を漂わせる古い住宅を見かける。しかし写真にあるような”貧しい人たちが住んでいたバラック”といった感じのものは見当たらない。
    


左右二つの山の間が谷戸だ


平戸桜木道路にある「ドンドン商店街入り口」
      

山へと続く道と谷戸の道に分かれる


急に蛇行する谷戸の道


しかし裏通りにある入り組んだ細い道を奥へと進むと、新興の住宅に挟まれるような形で、物置と見間違いそうな小さな平屋建ての住宅を発見できる。これらがくず拾いの人達が住んでいた家なのだろうか?


物置と見間違いそうな平屋建て住宅
       

坂の途中に建つ長屋づくりの平屋建て住宅


奥行きのある作りになっている
 


現在の谷戸周辺住民は何を語るのか≫

おすすめ記事

「ドンドン商店街」って今はどうなってるの?

物件購入後もサポートしてくれる! 二俣川の「株式会社ハッピーハウス」

  • PR

京急南太田駅からひょっこり見える謎の銅像の正体は?

「通院」が「お出かけ」に! 「また来たい」と思える、地域のニーズをかなえた歯科医院「オリーブ歯科」

  • PR

「キモい」と言われ続けている横浜西口の残念なキャラクター「にっちい&ぐっちい」が変身したってホント!?

増改築からメンテナンスまで、住まいのことならなんでもおまかせ「システムショップはぎわら 金沢文庫店」

  • PR

蒔田に現れる「フル装備交通整理おじさん」って、いったい何者?

人に馴染み、家族に寄り添うオリジナル無垢材オーダー家具と空間演出なら「3rd 東戸塚店」

  • PR

新着記事

本郷台にある「だいちゃん広場」の地下には何がある?

    • 面白かった63
    • 面白くなかった2
    • コメント0
  • 2018年07月17日

“街の宝”を守るため、50年の歴史に幕。横浜中華街「重慶飯店別館」で最後のおもてなし

    • 面白かった237
    • 面白くなかった7
    • コメント4
  • 2018年07月16日
花火大会特集2018:横浜・神奈川県内の花火大会情報
中華街/路地裏グルメ特集
イベントカレンダー

はまれぽ編集部のイチオシ

憧れの「マイドレス」が叶う、元町のウエディングドレスショップ「Jellish(ジェリッシュ)」

  • PR

「Tシャツ1枚からプリントします」デザインから製作まで一貫して請け負う「オリジナルウエア ブラスト」

  • PR

秘密はオーナーの程よい“ゆるさ”! 反町にある口コミで大人気の理容室「φ(ファイ)」

  • PR

駅前なので通院に便利! 明るい雰囲気で小さな子どもからお年寄りまで、誰もが気軽に受診しやすい歯科医院

  • PR

ゲーム作りでやりきる力を養う。子ども向けプログラミング教室「Builder Kids Garage」

  • PR

年中無休体制、本当に「手厚い」ケアができる「ベルジェ動物病院」

  • PR

居酒屋感覚で気軽に入れるおそば屋さん。バラエティに富んだ料理すべてを楽しめる昼呑みは特にオススメ!

  • PR

本当に適正で二人に合ったウエディングを提案してくれる「ウエディングエージェンシー」

  • PR

患者さんの痛みと向き合い、快方へと導く確かな腕。泉区「白百合治療院」

  • PR

顧客メリットを優先した安心の価格と高い技術力。板金塗装のスペシャリスト「整興モーターサービス」

  • PR

みんなのキニナル投稿募集中!!

はまれぽ編集部が
キニナルことを調査してお答えします!!

  • 水上バイクの取締りはどうなっているのでしょう?先月、江の島沖では死亡事故があり、16日には横須賀の野...

  • 都筑区の勝田橋付近に『バ〜ニラ♪』の高収入で有名なバスやトラックが停まっている駐車場があるのですが、...

  • 藤沢市川名にラーメンビックというお店がありますが子供不可、両替不可、撮影不可だそうです。はまれぽなら...

あなたはどう思う?

横浜市内を通るよく利用する鉄道路線は?

最近のコメント