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明治時代、野毛に「日本初の巨大迷路」が存在していたって本当?

ココがキニナル!

日本初の巨大迷路は、1876年に植木屋の川本友吉さんが野毛山にひらいていた「四時皆宜園」という花やしきに造られたそうですが、今のどのあたりでどんなものだったの?(froggerさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

遊園地の付属施設の迷路があった花やしき「四時皆宜園」は1876年、植木職人の川本友吉によって「急な坂スタジオ」の上部辺りに作られた!

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ライター:松宮 史佳

投稿によると、日本初の「迷路」は野毛山にあったらしい。不覚にもまったく知らなかった。
 


秋も深まる野毛山にかつて迷路があったってホント?


「四時皆宜園(しじかいぎえん)」とは一体どんな意味が込められているのだろう? また、どんなところだったのか!? 迷路の詳細を調べるべく、横浜市立中央図書館へ!



横浜にあった“日本初”の巨大迷路とは!?

まずは「四時皆宣園」について調べる。が、古くてマニアックなためか、特に川本友吉(ともきち)に関する資料が見つからない。ひたすら調べていると・・・
 


横浜市立図書館報 横浜 『遊園地今昔』というシブい資料を発見!


世界で最初に開設された私設の遊園地は1661(寛文元)年にロンドンにオープンした「ボクスホール・ガーデンズ」と言われている。

ちなみに日本では1853(嘉永6)年に開設され、1885(明治18)年、正式に開業した浅草の「花やしき」が近代型遊園地の先駆け。花やしきとは“花などを栽培し、人に鑑賞させることを目的とした庭園”という施設。
 


浅草の「花やしき」には約130年の歴史がある( 『東京下町散歩』)


屋号の「四時」とは“春夏秋冬”のことで1年を意味する。「1年を通じて眺めも花樹も皆宜(よろ)しい」と名付けられたのがこの「四時皆宣園」。“四時”とは環境がよいところに対する当時の常套語(じょうとうご)だったらしい。

「四時皆宣園」は1876(明治9)年、“横浜野毛坂の林光寺(現在の仏具店三善堂の辺り)付近に住んでいた植木屋の川本友吉が開設した”と『遊園地今昔』には書いてある。
 


洋装がよく似合う川本友吉(開港記念資料館所蔵)


だが、現地へ行ってみると「仏具店三善堂」は「ローソンストア100」になっており、時代の流れを感じてしまう。
 


聞き込みにより、「仏具店三善堂」は「10年ほど前に浅草へ引っ越した」と判明

 
「四時皆宣園」があったのは、現在の横浜市立中央図書館近くにある「急な坂スタジオ」からその上にかけてつくった「花やしき」の中。メーズ(英語で迷路の意味)は開園直後に“付属”としてつくられた。『横浜市史稿<風俗編>』によると、そのメーズは「我が国最初の試みだったと言われている」とある。つまり、「四時皆宣園」のメーズは“日本で最初につくられたもの”なのだ!
  


かつて「四時皆宣園」はこの「急な坂スタジオ」から上に存在していた


当時、迷路は「迷い路」「八幡知らず」「八重襷(だすき:視覚的な要素を持つ言葉遊び)」「隠れ杉」などと言われていたらしい。 “八幡”とは千葉県市川市八幡にある森のこと。「一度入ったら出られない」と言われることから、「迷うことのたとえ」として使われているのだろう。