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戸塚のカレー店「横浜ボンベイ」の名前がなくなる!? その真相は?

ココがキニナル!

戸塚のカレーの老舗、横浜ボンベイの名前が変わってしまう?って本当? 登録商標でもめてしまった経緯について、取材してください!(yakisabazushiさん、アソビンさん)

はまれぽ調査結果!

契約書上、戸塚店は2024年まで「横浜ボンベイ」の屋号を使用可。その後も「協議の上決定する」となっており、「横浜ボンベイ」がなくなるわけでない

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ライター:はまれぽ編集部

地元の名店の名前がなくなる?



2004(平成16)年にオープンした横浜市戸塚区のカレー店「横浜ボンベイ」。
インド・パキスタン料理専門店として1956(昭和31)年に創業した「デリー」(上野)と、その味を受け継ぐ「ボンベイの元祖」とも言える千葉県柏市の「柏ボンベイ」などで修業を重ねた石川利明(いしかわ・としあき)さんがオーナーシェフを務めるカレー店だ。
 


JR戸塚駅から徒歩約3分
 

投稿によると、その「横浜ボンベイが商標の登録でもめている」とのこと。これはいったい、どういうことなのか。

一度、店の屋号だったり、ロゴマークなどを商標として登録すると、登録を受けたもの以外はその屋号やロゴなどを自由に使うことができなくなる。

ということは「横浜ボンベイ」の名前が変わるということか? リサーチを始めると、インターネット上には過激な言葉が並んでいた。
 


「外道」など過激な言葉が。これは真実か?
 

インターネットの内容を要約すると「横浜ボンベイの店長が病気で倒れた際に手伝いに来た従業員が書類にハンコを押させて商標権を奪い取って高田馬場に『横浜ボンベイ高田馬場店』を勝手に開いた」ということになるらしい。

取材を申し込んだところ、石川さんはインターネット上の書き込みの件についても承知しており「書き込みを見たお客さん同士が言い争いなどヒートアップしても困る。お客さんに迷惑をかけないよう、早く事態を収めることにつながるのなら(取材を受ける)」とのことで、早速お店に向かった。
 


ゾウのロゴマークがかわいい
 

「店を手伝ってもらった彼らに恩義を感じている」と切り出した石川さん。聞くと、石川さんは2013(平成25)年初めにガンが発覚。同年4月に右肺の切除手術を行ったのだという。
 


職人肌の石川さん
 

病気の影響もあって、当時は店をたたむことまで考えたという。
しかし、独立前の石川さんが勤務していた、同じ「デリー」の流れを汲む千葉県柏市の「柏ボンベイ」で一緒に働いていた従業員たちが、石川さんが休みがちな間も、戸塚に泊りがけなどで手伝ってくれた。

だからこそ、石川さんは彼らに「自分たちが頑張って新しく店を出すなら応援するし、『横浜ボンベイ』の名前も、レシピも使っていい。お金なんかいらない」と言ったのだそう。
 


横浜ボンベイ名物「薬膳ボンベイ」はデミタスコーヒー付きで950円
 

その後、石川さんの話では、従業員側から「会社を立ち上げて『横浜ボンベイ』としてやっていくことにした。『横浜ボンベイ』の名前を使うに当たって契約書を取り交わしたい」との申し出があった。
このため、2014(平成26)年1月18日に契約書に署名・押印した。

この契約書が件(くだん)の契約書で、その内容を見ると「石川さんが契約締結後も引き続き『横浜ボンベイ』を無償で使用することを10年間認める」「10年を超えた時は協議の上決定する」「石川さんは第三者に『横浜ボンベイ』の屋号の使用を認めてはいけない」となっている。
 


契約書の正本
 

また「石川さんが従業員に『横浜ボンベイ』の屋号を譲渡する」ことの対価は50万円となっている。

契約書の文面だけを読むと「石川さんは50万円で『横浜ボンベイ』の屋号を譲渡するが、10年間は無償で使用していい。第三者に屋号を勝手に使わせ(“のれん分け”をし)てはいけない」となる。

石川さんの言葉を借りると「署名時は『契約書は形だけのものだから』と言われた」のだそう。
石川さんは一度、署名・捺印したが「契約を白紙に戻してほしい」と主張したのだという。

果たして、相手側の真意はどうなのか。石川さんと契約を交わした従業員が2014(平成26)年4月にオープンした「横浜ボンベイ高田馬場店」をたずねた。