検索ボタン

検索

横浜のキニナル情報が見つかる! はまれぽ.com

  • 36年ぶりに完全復活「横浜銀蝿 40th」。オリジナルメンバーで再結成!
  • 神奈川県内の横浜家系ラーメン店がどこにあるか地図からすぐわかる!横浜の観光情報「よこはまっぷ」
  • イベント開催、店舗オープン、新商品発売などリリース情報を配信したい方へ
  • はまれぽ.comにあなたのお店・会社を無料で掲載しませんか?

川崎をアメフトのまちに! 市とチームがタッグを組んで行う取り組みとは?

ココがキニナル!

アメリカンフットボールの日本の拠点とすべく取り組む川崎市。社会人チームも活躍し、川崎球場も整備工事中。県内は公立高校のアメフトチームが全国一多いよう(ペテン師さんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

「アメフトと言えば川崎」を目指し、まちづくりに取り組む。子どもから大人までアメフトを身近に感じてもらおうとリーグや市内のチームと連携

  • LINE
  • はてな

ライター:田中 大輔

実は、日本はアメリカンフットボール(アメフト)が強い国だ。

アメリカンフットボール自体が野球やサッカーほどメジャーでないため、意外と知られていないがアメリカやカナダに次ぐレベル。
 


実はレベルが高い日本のアメフト!
 

競技名に「アメリカン」と付けちゃってるだけあって、アメリカは飛び抜けているが、過去に4度行われたワールドカップで日本は、優勝2回(アメリカ、カナダは不参加の大会)、準優勝1回、3位1回とすべて表彰台に上がっている。

そこそこ強いわりに、いまいち認知度が上がらず盛り上がらない国内のアメフト事情。
そんな状況を変えるべく、川崎市が「アメリカンフットボールを活用したまちづくり」に取り組んでいる。



「アメフトのまち」のスタート地点



この取り組みを担当している、川崎市の市民・こども局市民スポーツ室の永塚係長、大崎さんのおふたりに取材した。
 


お話を聞いた永塚係長(左)と大崎さん
 

まず、川崎市がアメフトをまちづくりのコンテンツとして見出したきっかけを聞くと、「2007(平成19)年に市内で開催されたワールドカップが契機になりました」との答え。

市内には、国内最高リーグである「Xリーグ(社会人リーグ)」で活躍する「アサヒビールシルバースター」、12月15日(月)にそのXリーグで優勝を決めた「富士通フロンティアーズ」の2チームや、法政大学トマホークス、専修大学グリーンマシーンといった強豪大学チームも活動している。

神奈川県というくくりで見ると、キニナル投稿にもある通り、関東高校アメリカンフットボール連盟に所属している学校は17校574人(平成26年)。この数字は、連盟内では東京に次いで多い。
慶応義塾や法政第二といった強豪私学に加え、横浜栄高校や鎌倉高校など公立校の活躍も目立っているのが特徴だ。

Xリーグで言えば、相模原にノジマ相模原ライズというチームもあり、県としてもアメフトが盛んになる土壌はある。
 


社会人チームも多数あり、熱戦が繰り広げられている
 

そういった下地に加え、1991(平成3)年を最後に川崎球場(現・川崎富士見球技場)を本拠地としていたプロ野球ロッテ・オリオンズ(現・千葉ロッテマリーンズ)が千葉へ移転し、その後、同球場でのアメフト利用が増えたという要素もあった。

そういった背景を受けて開催されたワールドカップは盛り上がりを見せた。
市としては「それだけで終わってしまうのはもったいない」と判断し、日本アメリカンフットボール協会と「アメリカンフットボールを活用したまちづくりを推進するための包括協定」を締結したのだそうだ。
 


川崎市と協会で結ばれた協定書
 

これをターニングポイントに、川崎市は本格的にアメフトを活かしたまちづくりに進んでいくことになった。



“聖地”となるか、川崎球場



「高校野球と言えば甲子園、ラグビーと言えば花園のような感じで、アメフトと言えば川崎という風になれば」と理想を語る永塚さん。

その“聖地”候補が川崎球場ということになる。
 


熱心に市の取り組みを聞かせてくれた永塚さん
 

先述の通りかつてはプロ野球チームの本拠地球場だったが、徐々にその姿を変え、現在ではアメフトを中心に利用される競技場になりつつある。
2014(平成26)年4月にメインスタンドが竣工し、バックスタンド設置と人工芝の張り替えを残すのみ。2015年4月に完全竣工となる見通しだ。
 


こちらが今年できたばかりのメインスタンド
 

フィールドを挟んで向かい側のスタンドも、ほぼ完成
 

スタンドは1~3月の人工芝の張り替えを待つのみだ。

また、ネーミングライツの募集も行われ、名前も新たに変わることになっている。
市の施設ではあるが、今後は指定管理者制度を使い民間会社に管理を任せていくそうで、いよいよ川崎市の新たなシンボルとして生まれ変わろうとしている。

このフィールドを本拠地として使用している「アサヒビールシルバースター」の主将・濱田真悟選手は、「以前の仮設スタンドに比べてしっかりしたものができたので、こちらも安心。フィールドからお客さんもよく見えます」と笑顔。
控室やトイレもきれいで使いやすくなったそうで、選手にとってもプラスは大きい。
 


試合後に取材に応じてくれた濱田選手
 

試合観戦に訪れていた十年来のシルバースターファンの女性も、「以前のスタンドに比べて見やすくなった。いい球場だと思う」と改装を歓迎。「まちぐるみで盛り上げるのは、すごくいいこと」と話してくれた。
 


長年のファンも好印象!
 

新生川崎球場は完成後、競技場の収容人員は4000人ほどになるそうで、川崎球場と言えば閑古鳥、という昔のイメージとはまったく違ったスタジアムになりそうだ。