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横浜発祥で全国ブランドになった食品店「明治屋」について教えて!

ココがキニナル!

横浜発祥の食品店、明治屋の山下町ストアーが閉店するという噂を聞きました。キリンビールや月桂冠を売り出した店でもあり今も自社ブランドを販売している明治屋の今後がキニナリます(bjさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

東京に本社が移った後も、明治屋の登記上の本社は尾上町だった。今後の明治屋は、食に対する関心の高いエリアに店舗展開をしていく。

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ライター:三輪 大輔

「おぬしは、いつもどこで買い物をしておるのじゃ?」

ある日、織田○成のそっくりさんである殿(編集部・小島)と話している時、そんな話題になった。筆者の作る自家製カレーの話に、殿が食いついてきたのだ。そこで、とあるスーパーの名前を口にしたが、この答えがいけなかった。

「不届きものがっ!」

第六天魔王の形相で怒り狂う殿(ただの織田○成のそっくりさん)。「福岡出身で、ホークスも好きなもので・・・」、と言い訳をするものの、さらに火に油を注いでしまった。ここは横浜で、ベイスターズの聖地なのだ。こうして「ハマっ子スピリッツ」を注入されるため、横浜市民が愛用するスーパーマーケット「明治屋」の取材が決定した。
 


横浜大好き! はまれぽ編集部の風雲児・小島こと筆者の殿




明治屋とはどんな店か? 本社に突撃!


 
「明治屋では元々、外国からの舶来品を多く取り扱っていました。そうしたイメージが文明開花の地である横浜とマッチしたのかもしれません」。まず、明治屋とはどんなお店なのか説明をしてくれたのは、総合企画室の斉藤千春(さいとう・ちはる)さんである。

「横浜には縁もあり、明治屋をご愛用してくださるお客様もたくさんいます。中区尾上町から本社が東京の京橋に移った後も、横浜のお店として親しまれていることは、とても嬉しいですね。ただ実は、明治屋の登記上の住所は、現在も横浜の尾上町のままになっていますよ」
  


横浜出身である斉藤さん(写真左)。オシャレな街・横浜には、やはり綺麗な方が多い

 
取材の冒頭から、嬉しい話を聞かせてくれる斉藤さん。その話を受けて、小売事業本部の須藤仁史(すどう・ひとし)さんが「実は、その尾上町にも、かつて明治屋の店舗がありました」と言うと、さらに説明を付け加えてくれた。

 


明治屋の店舗を管理する小売事業本部で働く須藤さん

 
「現在、首都圏の17店舗を中心に、西は松山市から、北は仙台市まで26店舗展開しています。横浜市内だと『横浜西口ストアー』『港南台ストアー』、そして『青葉台ストアー』の3店が営業中です。神奈川県下だと『藤沢ストアー』を含めた4店舗になりますね」

その4店舗に先日までは1963(昭和38)年にオープンした「山下町ストアー」が加わっていたが、2015(平成27)年1月31日(土)をもって、老朽化に伴う建物の取り壊しを理由に52年の歴史に幕を下ろした。須藤さんも閉店の1週間前から、お店でサポートをしており、閉店当日はレジの行列が絶えない程の盛況ぶりだったそうだ。午後6時には全ての商品が完売し、お客さんの「今まで、ありがとう」という声が聞こえる中、惜しまれながらの閉店であったという。山下町ストアーは、どうやら本店ではなかったようだ。
 


営業中の山下町店の様子

 
それほどまでに、多くの人に愛される明治屋のお店。その秘密はどこにあるのだろうか。明治屋の店づくりのこだわりについて、斉藤さんが話をしてくれた。

「明治屋のコンセプトは『いつも いちばん いいもの』です。食への関心が高い方にも、多く利用していただいています。シンプルでデザイン性に富んだ商品や、食生活を豊かに彩るアイテムを取りそろえ、当店でしか購入できないものも数多くあるんですよ。こうしたラインアップが、明治屋に来るのが『楽しい』と感じていただけるワクワク感に繋がっていると思っています」
 


豊富なアイテムがたくさん並ぶ明治屋の店内(藤沢ストアー)

 
国内では、なかなか買えない商品も多くあるため、海外に長年住んでいて帰国後は明治屋を利用する方もいるそうだ。さらに明治屋では、こうしたコンセプトをベースにしながら地域密着の店づくりも行っている。「明治屋は各店舗によって、異なる表情を持っています」と言うと、須藤さんが各店の特徴について説明をしてくれた。

「横浜市内の3店に関しても、それぞれ別の表情を持っていることは同じです。例えば、2009(平成21)年11月にオープンした青葉台ストアーでは、芝浦で一頭買いした新鮮な肉に、築地市場直送の鮮魚、そして大田市場から青果物を仕入れています。どれも地域のニーズに合わせた商品ラインアップです。お値段以上の価値を感じていただきたいという私たちの想いも込められています」

このほかにも、青葉台ストアーでは、地域の農協と協力してストアー前でマルシェを行ったりもしている。店長の石井さんも「お客さんの笑顔がやりがい」と語るなど、地域の方に喜んでもらえる店づくりを店舗ぐるみで行っているという。
 


約7500アイテムを取りそろえる青葉台ストアー

 
「横浜タカシマヤの地下1階にある横浜西口ストアーは、明治屋の中で最も新しくオープンしたお店です。お客様の高いご要望に応えることができるように、魚沼産のコシヒカリのお米や海苔、昆布、醤油など、ここでしか手に入らないアイテムを取りそろえています。中には、何十年と愛用してきた調味料を購入しに来る方もいますよ」

店長の木内さんが「多くのお客様に満足していただきたい」と語るように、横浜西口ストアーはお客さんの数が多く、中には毎日来る方もいるとのことだ。2014(平成26)年の11月に開店したばかりであるが、早速横浜駅という場所にしっかりと根付いている。
 


横浜タカシマヤに入っている横浜西口ストアー

 
ちなみに2013(平成25)年9月にオープンした港南台ストアーも港南台タカシマヤの地下1階に入っている。店長の前山さんは「明治屋発祥の横浜で働けること」がやりがいになっているとのことだ。
 


港南台ストアーでは約3600アイテムを取り扱っている

 
斉藤さんが店内の雰囲気について次のように話してくれた。

「明治屋では、専門的な商品も多く取りそろえています。何か分からないことがあれば、スタッフに気軽にお声がけください。実際に各店舗では、お客様とスタッフのコミュニケーションが盛んに行われていたりするんですよ」

こうした各店の取り組みが、地域の方に愛される店に繋がっているのだろう。なるほど。横浜市民に愛される明治屋の魅力が分かった。