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事業費約 1120 億円の戸塚駅西口再開発事業は本当に成功したのか? 後編

ココがキニナル!

戸塚再開発について、地元でも評判がよろしくないように思われます。商店の方や利用している住民の方はどのように思っているんでしょう、生の声を取材してください(山下公園のカモメさん/yakisabazush

はまれぽ調査結果!

現在旭町通商店街では商店街を復活させようとする動きがあり、市も協力的だ。また市民の話を聞くと、再開発の成功・失敗の答えは単純に出るものではないことが分かった。

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ライター:小方 サダオ

前編では「トツカーナ」の入居者や、同じく「戸塚駅西口第1地区第二種市街地再開発事業」で誕生した「パルソ」の入居者の方たちにお話を伺い、とくに市の再開発時における、借家人に対して冷遇する結果を生んだことに不満の声が多く上がっていることが分かった。
 


トツカーナから見た、パルソ


駅前再開発の範囲外であった旭町通商店街では、現在もお店を構える方たちも多い。大きく様変わりした駅前の姿を前にどのように思っているのだろうか?

さらに再開発の事業者である横浜市やトツカーナの管理者などのお話を通じて、再開発事業を客観的に見ていきたい。



旭町通商店街の人に話を伺う



旭町通商店街で商店会の活動をされているYさんにお話を伺った。
 


1998(平成10)年3月撮影 戸塚駅西口第1地区第2種市街地再開発事業 横浜市都市整備局戸塚駅周辺開発事務所再開発課
 

2013(平成25)年1月撮影の戸塚駅西口駅前


「再開発の目的は、バスセンターなど駅前の整備でした。また防災上の理由もありました。商店街からは100店舗内の半分の50がトツカーナに入りました。しかし3~4年で売って出て行った人もいます」

「私の兄も入店していますが、トツカーナは厳しいです。チェーン店はノウハウを知っています。しかし個人店には難しいのです。何軒かはやっていけなくなって出て行きました。飲食店は残り、物販はつぶれていっています。事前に図面で見ていた時と、できた後では、食い違いがありました。また『個人店は休むな』といわれています」とのこと。
 


現在の旭町通商店街


良い点に関して伺うと「跡継ぎがいないお店の人は、ほかの人に貸したりしています。自分が店を閉めても誰に貸してもいい契約なので、担保価値はあります。また防災上は良いと思います。濡れないで駅まで行けますし」とのこと。

地権者が少なかったため開発が難航しなかったという戸塚駅東口の開発についても話を伺う。

「1986(昭和61)年、東口の開発が行われ、すぐに横浜市営地下鉄の駅ができました。丸井が出店したいと申し出たらしいですが、丸井が指導してくれるので、ノウハウを知らない地元の商店街の人たちは助かったでしょう」と答えてくれた。
 


戸塚駅東口
 

駅を出るとすぐにバスターミナルへと降りる広場が広がる
 

現在は丸井グループの「modi(モディ)」になっている
 

戸塚駅東口の駅前


以前の戸塚駅西口については「西口は昔からバスに乗る人が多かったのです。商店街に住む我々が、早朝駅へと向かう人たちの足音で起きてしまうほどでした。何もしなくても人が前を通ってくれるので、それにあぐらをかいて努力しなかったのが悪かったという反省はあります」と答えてくれた。
 


戸塚駅西口のバスセンターの跡地