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横浜が持つギネス記録について教えて!

ココがキニナル!

マリンタワーランドマークタワーのエレベーターはギネス記録として認定されていたこともある。今現在、ギネス世界記録に認定されていて、常時見ることのできるものは横浜市内にあるの?(恋はタマネギさん)

はまれぽ調査結果!

横浜市内には現在、常時見られるギネス世界記録の有形の建造物なはない。ただ無形のものでは企業・団体・個人の想いのこもった挑戦はある。

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ライター:三輪 大輔

Congratulations!――

公式認定員が祝福の言葉をアナウンスした瞬間、会場がこの日一番の持ち上がりをみせる。磯子公会堂に集まった500人以上の方が「ギネス世界記録™」達成の目撃者であり、また参加者でもあった。
 


ギネス世界記録を達成し認定書を授与される瞬間


ギネスワールドレコーズジャパンに問い合わせた結果、横浜市内に常時見ることのできるギネス世界記録は現在、存在しないとのことだ。
 


世界一高い灯台であった横浜マリンタワー。そして・・・
 

世界最速であった横浜ランドマークタワーのエレベーター


しかし市内では数多くのギネス世界記録が達成され、その裏では数々のドラマが繰り広げられている。そこでギネス世界記録を理解するため、所在地は企業秘密で東京都・港区辺りにあるとしかお伝えすることができないが、英国に本社を持つギネスワールドレコーズ日本オフィスに行ってみることにした。



ギネスワールドレコーズジャパンに突撃!



「現在、世界各国でギネス世界記録は、およそ4万件あります」と答えてくれたのは、ギネス世界記録公式認定員のグリナズ・ウカソヴァさんである。
 


カザフスタン出身で公式認定員をされているウカソヴァさん


「ギネスワールドレコーズの拠点は、ロンドン、ニューヨーク、北京、ドバイ、そして東京にあります。日本に拠点ができたのは2012(平成24)年です。それ以降、ホームページから日本語での申請も可能になったので、日本でのギネス世界記録へのチャレンジが増えています。日本は、アメリカ、イギリス、ドイツに次いで世界で4番目にギネス世界記録の多い国なんですよ」

ギネスワールドレコーズのコンセプトは「世界一を見つけること」である。そのためギネス世界記録への挑戦を受け付けるとともに、世界各国でギネス世界記録になりえる対象がないかリサーチも行っているそうだ。それでは、そもそもギネスワールドレコーズは、どのようにして誕生したのだろうか。
 


真ん中の書籍が一番初めの「ギネス世界記録」の本となる


「そもそもギネス世界記録の始まりは、1951(昭和26)年までさかのぼります。当時、ギネス醸造所の最高経営責任者であったヒュー・ビーヴァーが、アイルランドで狩猟を楽しんでいたときに発した質問が、世界記録を集めた本が誕生するきっかけになりました。その質問は『ヨーロッパで一番早く飛ぶ狩猟鳥は何か?』という内容であったそうです」

そして1955(昭和30)年に発刊された「ギネス世界記録」は、パブでビールを飲みながら楽しんだり、クリスマスプレゼントの定番となったりして人気を獲得していく。現在、20ヶ国語に翻訳され100国以上で販売されており、累計販売数は1億3200万部にもなる。
 


ギネス世界記録について幅広い知識を持っているウカソヴァさん


ギネス世界記録を目指す方法は、既存記録の更新を狙うか、新しいジャンルに挑むかで2つの方法がある。新ジャンルでギネス世界記録を目指す場合、満たさなければいけない要件があるという。

「ギネス世界記録で新しいジャンルを確立させるには、まず4つの項目をクリアする必要があります。それは計測・証明・標準化・記録更新の4つが、それぞれ可能であるということです。こうした項目をクリアして初めて新しいジャンルとして認定されます」

ただやみくもに挑戦しているように感じていたが、実は厳密なルールが設けられているのだ。そのためギネス世界記録に挑戦する際は、まずギネスワールドレコーズに申請して、挑戦したい記録に類似のものがないか、ギネス世界記録として認められるジャンルであるかなどを確認する必要がある。ギネス世界記録への申請に関しては基本的に無償だ。
 


こうした挑戦も厳密なルールに基づいて行われている


いくつかの手続きを済ませて、晴れてギネス世界記録に挑戦となった場合、ギネス世界記録公式認定員が派遣されることになる。それでは公式認定員は、どのような仕事をしているのだろうか。

「ギネスワールドレコーズには公式認定員が世界各国に約70名います。記録の公正さを保つために、公式認定の存在は欠かせません。計測・証明・標準化・記録更新の4つの要件と、4万件のデータベースを照らし合わせて世界記録になるかどうかを審査していきます」

全世界にいる公式認定員は、深い山の中でも孤島でも、挑戦者がいるところにはどこにでも行く。主に日本で行われるギネス世界記録挑戦の場にも1人で立ち会っている。そのため公式認定員には高い能力が求められるのだ。
 


公式認定員必須アイテムのファイル1つを持ってどこへでも駆けつける


「公式認定員には集中力をはじめ、冷静さやタフさなど心技体で多くのスキルが必要になります。会場の雰囲気に流されず中立的な立場を貫くことはもちろん、現場には1人で立ち会うためミスも許されません。しかし、それぞれのチャレンジには挑戦者の想いが詰まっています。そうした想いを受け止めながら、私たちも最高のパフォーマンスを発揮しなければいけないのです」

こうした公式認定員の厳正なジャッジがあるからこそ、ギネス世界記録は“世界記録”にふさわしい記録となり、多くの人に感動や喜びを届けることができるのだ。

改めてウカソヴァさんに、横浜市内で常時見ることのできるギネス世界記録がないか確認してみた。しかしいただいた回答は「やはり横浜市内で常時見ることのできるギネス世界記録はないですね」とのことだ。しかしギネス世界記録は、アイデア次第で誰でも世界一の記録を目指すことができるという。そうしたギネス世界記録のいくつかを、ウカソヴァさんが教えてしてくれた。