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根岸の滝「不動滝」の水源はどこ!?

ココがキニナル!

根岸の不動あたりに滝があります。「滝の上」や「滝の下」という地名もあるようで。そこにある滝や、神社?が気になります。その滝の水がどこからきているか、また、神社との関係は!?(礼さんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

滝の水は根岸の丘の地下水と思われる。昔、根岸の丘の井戸から不動明王像が見つかり、井戸から水が溢れ出して滝になったという言い伝えがあった。

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ライター:橘 アリー

昔は白滝と呼ばれていた!?



横浜は、今年の夏も猛暑続きの厳しい気候だった。
暑い日には、涼を求めて水辺へ行きたくなるもの。横浜市中区滝之上にある不動堂の滝は、横浜市内の気軽に行ける水辺の一つである。
 


こちらが投稿にあった滝。水流は少ないが近づくと涼しい!


今回は、そんな不動堂下の滝について。

まず、キニナル投稿の「滝の上」「滝の下」という地名について触れておくと現在、地名(町名)として使われているのは「滝の上」で「滝之上」と書く。「滝の下」は、現在は町名として使われていないが、滝の下の地域を指す呼び名として使われていたようである。
 


滝之上は信号の名前としても使われている


ちなみに滝之上の町名は、中区役所ホームページの「町名とそのあゆみ」によると1933(昭和8)年4月1日に設置された町名で「白滝不動堂の上にあたること」だそうだ。
 
次に、地図で滝の場所を確認すると・・・
 


「白滝不動尊前」交差点の上の白丸の辺り
 

「白滝不動尊前」交差点。奥に見えるのが「白滝不動尊」への入り口となる階段
 

階段を最初の踊場まで登って、石碑の左側
 

白い柵の後方に滝がある


この滝は、現在、不動堂の下にあるので「不動滝」と呼ばれる。その昔、不動堂が作られる以前は、水が盛んに湧き出し、落ちる水が勢いよく白い水の帯のように流れ落ちていたことから「白滝」と呼ばれていたそうだ。高さ約20メートル幅約5メートルの堂々とした滝で、2段になって流れ落ちていたようである。
 


ズームで見ると水の筋が白く見えるが・・・


現在の様子からすると落ちる水が白い水の帯ように見えていた「白滝」よりも「不動滝」と言った方が、呼び名としてしっくりくるような気がした。この滝について、以降は「不動滝」と書くことに。そして、キニナル投稿にある神社とは、交差点の名前にもなっているように「白滝不動尊」である。

続いては不動滝の水源について調査した。



地域の開発で水量が減った!?



まずは白滝不動尊の案内板を確認すると、そこには「丘陵地帯が開発されて水源を失い・・・」とある。
 


案内板には白滝不動尊の歴史が記載されていた


これは、滝の水がどこから来ているのか分かっているということなのだろうか? そこで、案内板を設置した横浜市教育委員会文化財課に問い合わせてみた。

担当者によると案内板にある「水源を失い・・・」とは、滝の水が来ている大元ではなくて、滝に流れている地下水の流れが断たれてしまったという意味合いだそうだ。滝の大元の水源についてはここでは分からなかった。

また、滝を管理している中土木事務所にも話を聞いてみた。しかし残念ながらこちらでも水源を調べたが分からなかったとのこと。ちなみに、滝の水は有害ではないものの飲料水としては適さないそうだ。水質は毎年検査しているようである。
 


滝の下の方はこうなっていた


続いて、地域に古くから住んでおられる方々にも「滝の水がどこから来ているか」について聞いてみた。

すると、みなさんやはりご存じないとのことだったが「年輩の方々から根岸の森林公園が出来る前は滝の水は勢いよく流れていたと聞いている」と教えていただいた。ここ20年くらいの周辺のマンション建設により、滝の水の量が極端に減ったそうである。
 


滝より上の方にはマンションや住宅が立ち並んでいる


なお、この近辺には湧き水が多いということも伺えた。
 


坂の擁壁から流れる湧き水。傾斜地にあるので傾いていますが・・・
 

こんな可愛いカニも居るようだ! 大きさは5㎜ほど


ここで滝に一番近いところのお住まいの方にも聞いてみた。
 


「白滝不動尊」の階段を上り切ったところの左側に建物がある


ここは「宗光寺(そうこうじ)」というお寺で、滝のすぐ右側にある。
「宗光寺」ご住職のお姉さんである、井藤(いふじ)さん(残念ながら写真はNG)にお話しを聞かせていただいた。

井藤さんによると、滝の水は、雨が多いと水量が多くなり、これまで枯れたことは無いが、日照りが続くとブクブクと泡のようになったりするとのこと。

そして、以前には、上の写真よりも大きなカニがいたそうである。
現在もは特に水は濁ってはいないものの、地域の土地が開発される以前は、もっとキレイだったそうだ。

 


「白滝不動尊」のお堂の様子。左側の木が茂っている辺りに滝がある
 

そして、以前には、お堂右側のコンクリートの部分にも水が湧き出ていて
 

現在は、お堂の前の方に移動したそうである
 

井藤さんに、湧き水を見せて貰うと・・・
 

けっこうな量の水が湧いていた!


滝の水がどこから来ているのかについて大元の源流は不明。しかし、根岸森林公園の造設や地域の宅地開発などによって地下水の流れが遮断され、滝の水量が変化したことを踏まえると、根岸の小高い山の地下水が滝の水源なのではないだろうか。

次に、滝と「白滝不動尊」との関係についても調査してみた。