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印鑑を作ると「宝くじ当選」? 本牧・小港、謎のハンコ屋さんに突撃!

ココがキニナル!

本牧の小港にある印鑑屋さんが気になる。ここで印鑑を作ると出世したり、会社が大きくなったり、宝くじで当たった人が続出しているらしい。取材を!(横浜橋のラッキーさん)

はまれぽ調査結果!

小港の風間印房では銭洗弁財天に参拝後、印鑑彫りの仕事が順調になり購入者のなかに宝くじ当選者や出世した人が現れるようになった。

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ライター:細野 誠治

一見、ごく普通のハンコ屋さん。果たして店内は・・・



ありますね、ハンコ屋さん。

新山下から本牧へ向かう途中、ワシン坂入口手前にポツンと。言われれば、あるあると。確かに筆者も佇まいがキニナってました。

 


投稿の通り、美濃屋あられ製造本舗の目の前、小港歩道橋のそば
 

新山下から小港・本牧方面へ向かう途中。場所は分かりやすいですよ

  

URのビューコート小港を過ぎてすぐ、北斗タクシーの手前です。
 


このオレンジの庇(ひさし)が目印
  

屋号は「風間印房」
  

前面に運気アップを知らせるポスターが

  

「芸能人御用達」や「宝くじ当選者」という謳い文句が踊るも、外観は街中によくあるハンコ屋といった佇まい。
ここが本当に、そんなご利益のあるお店なんだろうか? さっそく店内へ。
  


自動ドアを潜ってなかへ。10畳ほどのスペースにさまざまな物がいっぱい
 

壁には三文判が並び、ショーケースには高級印に象牙が並ぶ

  

店内も至って普通だ。

  


と、ここで店主の風間秀規(かざま・ひでき)さん登場。いろいろ聞いてみよう

 

まずは店のこと、店主の風間さんについて。
こちらの風間印房は1965(昭和40)年創業で、今年で50周年。秀規さんは2代目にあたる。

1962(昭和37)年生まれの秀規さんは今年で53歳。若いころは二輪・四輪両方のレーサーを志していたそうだ。
  


国内A級、海外B級ライセンスの持ち主。店に工具セットが飾られていた
 

ハーレー・ダビッドソンのオーナーでもあるとか

 

そんな秀規さんが父親の跡を継いだのが25歳のとき。

「レースで転んで両腕を骨折してしまって・・・」と秀規さん。5年間の修行を経て、30歳で店を任されるように。

「学生のころから親父の隣で手伝いをして(印鑑を)彫っていたので・・・。まぁ、独学ですね」と。

  


店では印鑑の傍ら、中古カメラの買取・販売も行っている

 

なるほど。「門前の小僧、習わぬ経を読む」って感じですかね。それではキニナルを解いて行こう。

「こちらの風間印房でハンコを作ると運が開けると聞いたのですが、一体ナゼなんでしょう?」

この質問をぶつけると秀規さんから、今も続く波瀾万丈なエピソードが次々と飛び出してくることに・・・。

  

大きく動いた1年前。源頼朝にまつわる何か


 
聞けば購入者に舞い込んだ“幸運”はごく最近、立て続けに起こったそうだ。

「昨年(2014<平成26>年)のお正月なんですが、段々と仕事の量が減ってしまって、兼業できる仕事なので保険調査員として働く予定だったんですよ」

外に働きに出ようとしていた矢先、友人から「銭洗弁財天に行ったらどうか?」と勧められたそうだ。

「ちょうど正月で、鎌倉に初詣に行こうとしていたので」と秀規さん。

  


鎌倉市にある宇賀福神社(銭洗弁財天)
  

「実際に行ってお参りをして、社務所に名刺を置いていったんです。その帰り道、銭洗弁財天の隣に佐助稲荷神社があるんですね。そこにもお参りして、同じように名刺を置いていったんです」
 


佐助稲荷神社はいくつもの鳥居が立ち並ぶ
 

鳥居を抜けると社とともに無数の狐の像

   

奇しくも2社はどちらも源頼朝が建立した社。
 
銭洗弁財天(宇賀福神社)は鎌倉幕府開闢(かいびゃく)後、争いの絶えなかった街の住人に頭を悩ませていた頼朝の夢枕に老人(宇賀福)が現れては場所を示し、湧き出た水を街に渡すように告げたという。
 
一方の佐助稲荷神社は「商売繁昌と出世」にご利益があるとされている。平家討伐の時期を、夢に現れた狐が教えたという逸話がある。

 


源頼朝(1147〈久安3〉~1199〈建久10〉)

 
その月の月末、ある日。
保険調査員の研修を受けている真っ最中に、ある大企業から一本の電話がかかってくる。

「社名を変更するので、使う印鑑をすべて作ってほしい」

会社の名前は、聞けば誰もが知っている大企業だ(残念ながら企業名はNG)。筆者は帳面に押印されたものを見せてもらった。
(横浜発祥の会社でテレビCMを提供している)

  


思わぬ幸運が転がり込んできた!
 

「親父の代のときに印鑑を作った関係で依頼がきて。すべて象牙、それも開運書体で作ってほしいと。それで保険調査員の仕事を辞退して制作に取りかかって。これだけで1年分の収入が来ちゃいましたね・・・」

ここで「開運書体」について少々。開運書体とは古来より伝わる、吉相(きっそう)として良いとされる文字の画数にするためにアレンジされた独特の書体を指す。

  


写真右下の吉相体が開運書体

  
「ご利益か!?」と考えた秀規さんは再度、2社に赴き「お礼参り」をする。ここでも名刺を置き、また自分の身に降りかかった幸運を話し感謝の印(しるし)として佐助稲荷神社に印を奉納する。

するとこの直後、今度は佐助稲荷神社がテレビの取材を受け参拝者が殺到。

宮司の方から「良いことが起こりました」と神社関係者を紹介され、さらに仕事が舞い込んだそうだ。

 


短い期間に次々と仕事が舞い込むことに
  
 

さらに仕事は増える。今度は銭洗弁財天(宇賀福神社)から御朱印制作の依頼が舞い込む。

「あなた、神社に名刺置いていったハンコ屋さんでしょ?  御朱印を新しくするから」と制作期間2ヶ月に及ぶ大仕事を請け負うことに。
 
 


制作した御朱印の押印第1号が店に飾られています
  

銭洗弁財天(宇賀福神社)で購(あがな)えるものすべてに押されている印は風間印房製