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世界のアトミ? 綱島の住宅街に突如現れる移動式カレー店「世界アトミ食堂」に突撃!

ココがキニナル!

最近、港北区樽町に移動式のカレー屋さん「世界アトミ食堂」というお店ができたそう。1日1種類しか売らないとか・・・キニナル!!(はやぶささん、ミソラさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

「世界アトミ食堂」は料理人歴20年という店主の移動式店舗。素材にこだわり、じっくり時間をかけた本格カレーを出すために1日1種類に限定!

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ライター:大和田 敏子

移動式のカレー屋さん? 「世界アトミ食堂」?
・・・「えっ何?」と思わず聞き直してしまった。そんなキニナルポイントいっぱいの「世界アトミ食堂」は、住宅街の中の駐車場にぽつんとあった。
 


ここです!
 

インパクトのある車
 

住所は横浜市港北区樽町4-7-23

 
東急東横線綱島駅からは歩いて20分ほど。
 


最寄りのバス停「札の下」からは数分ほどのところだ

 
正直言って、お店をやるのに適したところとは思えないのだが・・・。一体、どんなお店なのだろう。ますますキニナってきた。
 


店主の跡見卓也(あとみ・たくや)さんに話を伺った




店名に込められた意味、カレーの店にした理由は?



まずはキニナル店名「世界アトミ食堂」の理由から。
「“世界”とつけたのは、一つは今後、世界へ進出できるようにという想い。もう一つは、世界中の食べ物を提供できるようにと考えたからです」と跡見さん。
 


世界進出か~、その大きな想い、惹かれます!

 
「世界アトミ食堂」がオープンしたのは、2015(平成27)年8月末。オープンからまだ1ヶ月ほどだ。現在のところ、ほぼカレーのみを提供しているそうだが、いずれはほかのジャンルの料理が並ぶ日も来るのだろうか。
 


「世界アトミ食堂」には大きな想いがつまっている!

 
移動販売の店をやろうと思ったのは、映画『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』(2014〈平成26〉年)を観たことがきっかけ。ちなみに映画に出てくるフードトラックはカレー屋さんではない。それでは、カレーの店にしたのはなぜなのだろう?
 


カウンター、というかお店は・・・こんな感じ

 
割烹料理店を皮切りに、さまざまなジャンルの料理店に勤めてきた、料理人歴20年の跡見さん。22歳の時、高田馬場に鉄板焼きの店「鉄風」を開店した。ちょうど今の「西早稲田駅」のあたりだったそうで、駅建設のため、わずか2年半で立ち退きを余儀なくされた。その後・・・
 


「25歳の時、自分探しの旅に出ました!」

 
日本と行ったり来たりしながら、ミャンマー、ネパール、ベトナムなど東南アジアを旅する中で、さまざまな国のカレーに出会った。なかでも半年間住んでいたインドでは、カレーを朝昼晩3食、日常的に食べている文化に触れてその魅力を強く感じたという。
 


それがこだわりのカレー店開店につながる。そのこだわりは後ほど

 
カレーのレパートリーは100種類以上あるそう。それを1日1種類限定で出している。
「その日仕入れた旬の食材で、ほかのことは何も考えず1品にこだわる。じっくり時間をかけて、おいしく作りたい」と跡見さん。
 


カレーは毎日、50食分ほど用意する。午後2時過ぎにはほぼ売り切れるとか!
 

この日は梅カリーだ!
 

本日渾身の1皿。梅カリー(並盛600円)

 
料金は常時、並盛は600円、大盛は700円、小盛は500円。ルーのみのテイクアウト(500円から)もしている。
ご飯は雑穀米、白米、ターメリックライス、バターライスなどから、その日のカレーに合ったものを選ぶそう。

「世界アトミ食堂」では13種類のスパイスを使い、野菜やフルーツをじっくり炒めて甘みを出してソースにする“ソフリット”という西洋料理の調理法を用いてカレーを作っている。小麦粉を使った一般的なカレーとはかなり異なっているとか(「昭和カリー」など、一部、小麦粉を使用したカレーもある)。
 


使っている食材にもこだわりがある

 
野菜は、跡見さんの地元・大倉山にある「大野菜(おおのな)」で仕入れているという。朝採れの野菜を農家から直送で仕入れている八百屋さんだそうだ。
 


今日の付け合せの野菜はこれ!

 
生で食べられるシシトウ、ホワイトセロリ、ミニトマト。ミニトマトは山梨県産でフルーツのような甘みがあるそう。

ところで、「世界アトミ食堂」の車に描かれているイラストだが、これもかなり個性的でキニナルところ。
 


オリエンタルな雰囲気漂う素敵なイラスト

 
こちらは跡見さんの知人、貫井裕美(ぬくい・ひろみ)さんが描いたもの。
 


取材に合わせてお嬢さんと一緒に来てくださった貫井さん

 
貫井さんは、絵本作家・フェルト画家。現在は新横浜で、子どものための絵画や造形の教室もされているそう。

「“世界”というイメージに合わせて、初めは地球儀などをカラフルに描くというような希望もあったのですが、予算があまりないということで単色でのイラストを提案しました」と貫井さん。
 


これが縁で、ワゴンをとめている駐車場の看板も書いたそう

 
跡見さんとは以前、貫井さんが全国規模の有名餃子店でパートをしていた時に知り合ったとか。「跡見さんは、店に来てあっという間に(全国規模の餃子店が主催する大会で)餃子チャンピオンになったのですが、すぐに辞めてしまったので、一緒に仕事をしたのはわずか。今は跡見さんの奥さんが娘の英語の先生です」と貫井さんに跡見さんとの縁を教えていただいた。

跡見さんはその後(2010〈平成22〉年)、同級生が出店した渋谷の肉横丁のお店で店長を任された。
 


マンガ肉が名物のこの店!

 
貫井さん親子も、もちろん「世界アトミ食堂」のカレーを度々、食べているそう。
「家で作るカレーとは違って、冷めても油が浮いてくるような感じがなくて、冷たいままでもおいしいです」と貫井さん。貫井さんは梅カリー、お嬢さんは昭和カリーがお気に入りだとか。

こうして話を伺っている間も常連のお客さんが絶え間なくやってくる。
 


近くの会社に勤める常連の男性客も多い

 
「毎日変わるのでうれしい! 近くのコンビニにお昼を買いに来ていたが、こっちの方が良いと思って仕事のある日はほぼ毎日買いに来ている」と話してくれたのは、近所の会社に勤める男性。
 


近所に住む女性のお客さんも次々と

 
「日替わりなので楽しみ! 今までで特においしかったのはバターチキンかな」
「毎日食べても飽きないし、普通のカレーと違って胸焼けしないのも良いですね。今、チリコンカーンをリクエストしているんです」と常連の女性客の方々。リクエストもできるとは驚きだ。

「さまざまなジャンルの料理人をしてきたので、フレンチ以外なら何でも作れます。アンケート用紙を入れて、食べたいものをリクエストしてもらったりもしています」と跡見さんは話す。
 


跡見さんは、通りかかった方にも気軽に声をかける

 
思ったより人通りが多く、店のことがキニナり跡見さんに「カレーのお店?」と尋ねてくる人も多い。
個性的な店の感じ、カレーの香り、流れているインドの音楽。・・・うん、確かにキニナルかも知れない。
 


徒歩1分ほどのところにローソンがある

 
「この場所は集合住宅が多く、会社も結構あるので、店をやるのには有利だと思いました。近くのコンビニやスーパーでお昼を買った帰りに通りかかる方も多いので、とにかく声をかけています。次に買いに来てくれる方もいますね」と跡見さん。
 


この笑顔で話しかけられたらもう・・・次、来ちゃうかも

 
カレーのこだわりや常連客の話を伺って、さらに実際にカレーをいただくのが、すごく楽しみになってきたのだが、跡見さんの店主として以外のすごい一面を知ったので、ここでご紹介したい。