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農学部がないのになぜ? 明治学院大学横浜キャンパスにいるヤギの正体は?

ココがキニナル!

戸塚にある明治学院大学の横浜キャンパスがヤギの飼育を始めたそうです。農学部があるわけでもないのになぜなんでしょう、古紙でも食べさせるんでしょうか、気になります。(だいさん)

はまれぽ調査結果!

明治学院大学横浜キャンパスのヤギは除草が目的で、環境にも配慮した特許技術である。

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ライター:かわいよしひこ

“エコキャンパス”にふさわしいシステム



2015(平成27)年で、創立152周年を迎え、東京と横浜にキャンパスを構える明治学院大学。その戸塚区上倉田町にある横浜キャンパスで、珍しい試みをしているという。
 


明治学院大学横浜キャンパスの正門

 
それが今回のキニナル、ヤギだ。
明治学院大学のホームページから調べてみると、それは除草目的だということが分かった。では実際どのような経緯で導入されたのだろう? 早速現地に向かい、調査を開始した。

明治学院大学横浜キャンパスは、JR・横浜市営地下鉄ブルーライン戸塚駅から「明治学院大学南門行き」の江ノ電バスに乗って向かう。10分ほどで「明治学院大学正門」のバス停に到着。下車して、担当者を訪ねるために門をくぐる。
 


緑豊かな坂道を上り担当者の元へ

 
緩やかなスロープを登り、今回取材に応じてくれることとなった担当者のいるA館へ近付いたそのとき! ・・・いきなり見つけてしまった、この看板。
 


「除草中」の看板と可愛らしいヤギのイラストが!

 
道の脇に、まさに今回の目的である除草をするヤギの看板が! そして奥へ目をやると・・・
 


いたーーーー!!

 
こんなにあっさりヤギとご対面してしまったわけだが、まずは担当者の元へ向かおう。

ヤギを管理しているのは、明治学院大学ヤギプロジェクト。今回取材に応えてくれたのは、スタッフの霜山雅也(しもやま・まさや)さんと河上舞(かわうえ・まい)さん、そしてフランス文学科1年生の鈴木瞭子(すずき・りょうこ)さん。
 


今回取材に協力してくれた(左から順に)河上さん、鈴木さん、霜山さん

 
明治学院大学がなぜヤギによる除草システムの導入に踏み切ることになったのか? 霜山さんが答えてくれた。

「横浜キャンパスは“エコキャンパス”という位置付けで、エコに関して教職員のフォーラムなどで、さまざまな取り組みを考えていたんですね。その中で提案があったのがきっかけなんです」
 


ヤギを除草に使うことはエコキャンパスの一環

 
エコキャンパスとは環境に配慮したキャンパス作りを目指す活動。例えば、横浜キャンパスの学生食堂では、地元農家と提携して循環型「地産地消」を行っている。霜山さんが続ける。

「それでヤギの除草システム導入について、大学執行部へ働きかけたところ、非常に好意的に受けとめてもらい、2014(平成26)年よりスタートすることになりました。ヤギ自体は環境保全事業の会社アルファグリーンさんから、3月~11月半ばにかけてレンタルという形を取っております。ヤギが来た当初は、学生さんたちの間でも話題になり結構見に来ていましたね」
 


学生に人気のヤギ

 
これまでは、機械による除草を行っていたそうだが、エコキャンパスにはあまりふさわしくないのでは、という意見から、二酸化炭素の排出をなくし、草の焼却処分を行わなくてすむヤギによる除草を導入。実際に効果をあげているそうだ。

明治学院大学は、2014(平成26)年は3頭、2015(平成27)年は2頭のヤギを中区にある「アルファグリーン」からレンタルしている。今年のヤギはオスとメスの1頭ずつ。
 


手前がオスで奥がメス

 


職員と学生による「YAGI PROJECT」



現在ヤギの世話をしているのは、大学職員と8人のボランティア学生たち。「YAGI PROJECT」という名前で、授業のない空き時間などを利用し、交代で世話をしているという。基本的な世話は、小屋の掃除と水やり、そして、ブラッシング。おやつとしてふすま(麬:飼料)を与えることもあるそう。
 


ふすまを食べるヤギ

 
鈴木さんにボランティアをやろうと思ったきっかけについて聞くと「2014(平成26)年、オープンキャンパスでヤギが除草しているのを知って、面白そうだなと思ったからなんです。もともと動物も好きでしたし、ヤギに触れ合うことなんて、なかなかできませんしね」と笑顔で答えてくれた。

霜山さんも「鈴木さんはそれがきっかけで本学を受験し見事合格したんです」と笑いながら続ける。
 


学生がデザインした「YAGI PROJECT」のジャンパー
 

小屋の掃除をする鈴木さん
 

大好きな葛の葉っぱを食べるヤギさんたち
 

ブラッシングもします